川口春奈「ふたりの絆を感じてほしい」岡田将生と人気舞台の映画化で初共演

東京ウォーカー(全国版)

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『聖地X』で共演した岡田将生と川口春奈撮影=久保田司

『22年目の告白−私が殺人犯です−』の入江悠監督が、主演に岡田将生、ヒロインに川口春奈を迎え、前川知大が主宰する劇団イキウメの人気舞台「聖地X」を映画化。韓国でオールロケを行ったという本作で、小説家志望の輝夫を岡田、輝夫の妹の要を川口が演じる。初共演を果たしたふたりに韓国での撮影エピソードやお互いの印象、演じた役柄について、さらに韓国のおすすめスポットなどを語ってもらった。

本作のベースにあるものは“兄妹の話”「ふたりが成長する姿を表現できるように演じた」

――おふたりは本作が初共演になりますが、ご一緒してみていかがでしたか。

【岡田将生】川口さんは本当に嘘がない方というか、一緒にお仕事をしていて気持ちがいいなと思いました。これまでどんなお仕事にも真摯に向き合ってこられたんだなというのを、今回の現場で感じましたね。

【川口春奈】岡田さんには現場でくだらない話を聞いてもらったり、相談にのってもらったりしたのですが、そのたびに「大丈夫、大丈夫」とお兄ちゃんのように優しい言葉をかけてくださったんです。それがすごく心の支えになっていました。これまで全編海外ロケという経験がなく、不安な気持ちもあったんですけど、岡田さんが現場でドシッと構えてらっしゃる姿を見て、安心しながらお芝居をすることができました。

【岡田将生】川口さんが演じた要は、夫との離婚を決意して日本を飛び出し、兄の住む韓国までやってくるのですが、いるはずのない夫の滋を見て以来、彼女の周りで奇妙なことが起こり始めるという、いわば最初に物語を動かす人物です。だからこそ、要を演じるのはすごく難しかったのではないかなと思うのですが、川口さんはそういう姿を一切見せずにサラッと演じていたので、非常に頼もしかったです。

映画『聖地X』のメイン写真(C)2021『聖地X』製作委員会


――本作のジャンルはホラー作品になると思うのですが、意外とコミカルなシーンも多いので、その分不気味なシーンがより怖く感じました。入江悠監督はどのような演出をされていたのでしょうか。

【岡田将生】監督は「今日この場所でこのシーンを撮ります。どうやります?」みたいな感じで、割と自由に演じさせてくださいました。なので自分が思うままに一度演じてみて、枠から外れてしまった時は修正して、という風に進めていって。ただ、役柄の理解を深めていくうちに修正が入ることもなくなったので、自由に表現させてもらったという感覚のほうが大きいかもしれません。監督も役者の自由なお芝居を見て楽しんでくださっていたんじゃないかなと思います。

【川口春奈】撮影が終わったあとに、監督やキャストみんなで何度か食事に行く機会があったのですが、そこでいろいろと役柄やシーンなどについてお話をしたのも大きかったと思います。役者のお芝居を1回見てみるという監督の姿がとても印象的でした。

『聖地X』で小説家志望の輝夫を演じた岡田将生撮影=久保田司


――おふたりはどんなところを軸に役を演じられたのでしょうか。

【岡田将生】本作のベースにあるものは“兄妹の話”だと思うので、そこはかなり意識していました。韓国に逃げるような形で日本を去り、なるべく人と関わらないように生きているダメな兄貴が、妹に助けられたことをきっかけに踏み入れちゃいけないところに入っていってしまう。そして兄妹はさまざまなことに巻き込まれていくうちに自分自身と向き合い、前を向いて成長していく話なので、そこをしっかりと表現するということを大事に演じていました。

【川口春奈】話が進むにつれて要の心情が少しずつ変化していくので、そこがお客さんに伝わったらいいなと思いながらメリハリを意識して演じていました。それから、岡田さんが仰ったように兄妹の物語がベースになっているので、兄妹愛やふたりの絆、成長を感じてもらえたらいいなというのは意識していましたね。

『聖地X』で輝夫の妹・要を演じた川口春奈撮影=久保田司


韓国の撮影スタッフと「大変なシーンを乗り越えて気持ちをひとつにできた」

――韓国へは1カ月間行かれていたそうですが、日本での撮影との違いをどんなところに感じましたか。

【岡田将生】コロナ禍になる前だったので、昼休憩に監督やスタッフ、キャストみんなで温かいものを食べながらコミュニケーションを取れたことが一番印象に残っています。温かい食事が出てくることは日本の現場だと少ないのですが、今回経験してみて、あの時間は撮影にすごく良い影響を与えたんじゃないかなと思いました。

それから、日本での撮影スタイルだとあまり時間に余裕がない中で進めていくことが多いのですが、本作の場合は韓国の撮影スタイルに準じて行っていたので、休みの日に街へ出かけたり、食事に行ったりと余裕がありましたし、何より台本と向き合う時間もたくさんあったので、とても良い環境の中でお芝居できました。それがすごく良かったです。

【川口春奈】私も同じで、オフの日にしっかりとリフレッシュできたのはすごくありがたかったです。あと、スタッフさんの半分ぐらいが韓国の方だったので、身振り手振りでコミュニケーションを取りながら、みんなでひとつの作品を作っている感覚が楽しかったです。

映画『聖地X』の場面写真(C)2021『聖地X』製作委員会


――撮影で印象に残っていることも教えていただけますか。

【岡田将生】薬丸翔くん演じる滋と輝夫が、海で揉めるシーンがあるのですが、潮が引いてから撮影する予定だったのに全然潮が引かなくて、みんな泥だらけになりながら撮っていて大変だったのを覚えています(笑)。

【川口春奈】ドロドロになりながらお芝居していましたよね(笑)。

【岡田将生】そうそう(笑)。ドロドロになりすぎて、輝夫が滋を走って捕まえるシーンも撮影できなくなってしまって(笑)。そんな中でも韓国のスタッフの方々が臨機応変に対応してくださって、撮影最終日に近いタイミングではありましたけど、大変なシーンを乗り越えて気持ちをひとつにできたのがすごくうれしかったです。現地の方もとても親切で、泥だらけの僕らを見てご自宅のシャワーを貸してくださったり。それはすごくいい思い出として印象に残っています。

【川口春奈】私はムーダン(祈祷師)がお祓いをするシーンの撮影がすごく印象に残っています。本番でムーダン役の方がいきなりアドリブで踊りながら近付いてきたり、飛び回ったりされていたのですごく驚いてしまって(笑)。真面目なシーンなので表情を崩さないように必死でした。でも、普段はなかなかああいった体験はできないので、お芝居とはいえムーダンを生で見ることができて良かったなと思います。

撮影=久保田司


――本作には“同じ人間が同時に別の場所に存在すること”が物語の奇妙な要素のひとつとして描かれていますが、おふたりはこのようなドッペルゲンガー現象を信じてらっしゃいますか?

【岡田将生】子供の頃に“もうひとりの自分に会ったら死んでしまう”という話を聞いたのを覚えています。この世界には同じ顔の人間が3人いるといいますし、そうやって幼少期から刷り込まれている情報が、この作品の怖さを倍増させるのではないかなと思います。

【川口春奈】私はちょっとした好奇心みたいなものはあって、もし自分と似ている人に会ったらどうなってしまうんだろうと考えることはあります。都市伝説みたいなありそうでなさそうな話って興味深いですよね。そういう感覚で本作を楽しむのもいいんじゃないかなと思います。

撮影=久保田司


岡田将生と川口春奈が語る“韓国のおすすめスポット”と“いつか旅したい場所”

――韓国のおすすめスポットや思い出の場所を教えていただけますか。

【岡田将生】東大門のタッカンマリ横丁で食べたタッカンマリはおいしかったです。ほかにも東大門エリアにはいろいろなお店があっておもしろいのでおすすめです。

【川口春奈】古着屋さんもありましたよね。

【岡田将生】あったね。そういえば『ドライブ・マイ・カー』でご一緒した韓国の俳優さんに東大門に行った話をしたら「ほかにもいい場所に連れて行ってあげるから、いつか状況が落ち着いたら遊びにおいで」と言われたのを今思い出しました。

――どんな場所か仰っていましたか?

【岡田将生】具体的な場所は聞いてなかったので、いつか遊びに行って現地の方しか知らないようなマニアックな場所に連れて行ってもらおうと思います(笑)。

撮影=久保田司


――状況が落ち着いたらほかに訪れたい場所はありますか?

【川口春奈】私はコロナ禍になる直前にLAに1週間行っていたんですけど、最後の5日間を過ごしたセドナがすごくパワフルな街で元気をもらえたんですね。だから、状況が落ち着いたら真っ先にセドナに行きたいです。いろいろな国の人たちが集まっていてすごく活気がありましたし、大自然が広がっていて本当に素敵な場所でした。

【岡田将生】セドナ良さそうだね。僕は去年の春頃にお休みをいただいていたので、友達と2人でヨーロッパを一周しようと計画していたんです。だけどコロナ禍になってしまって行けなかったので、いつか状況が落ち着いたら、また友達と改めて計画を立ててヨーロッパ旅行がしたいです。

――ヨーロッパは列車でいろいろな国に簡単に行くことができますよね。

【岡田将生】そうなんです。なので一番最初に取れた飛行機で1番目に行く国を決めて、そこからどんどん回っていけたらいいなと。ガチガチにスケジュールを決めてしまうと疲れるので、気の向くままに旅ができたらいいなと思っています。

撮影=久保田司


取材・文=奥村百恵

■岡田将生
スタイリスト=大石裕介
ヘアメイク=中西樹里
衣裳協力
エルメネジルド ゼニア(ゼニア カスタマーサービス:03-5114-5300)

■川口春奈
スタイリスト=山本晃
ヘアメイク=SHIZUE
衣装= ブーツ(JIMMY CHOO/JIMMY CHOO COMMUNICATIONS:0120-013-700)

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