大阪・谷町四丁目「ゼロワンカレー」実際に現地に行き、南インドの味を再現したミールスが人気
関西ウォーカー
大阪でブーム加熱中のスパイスカレーの名店を紹介するWEB連載「大阪スパイスカレー名店ファイル」第4回は大阪・谷町四丁目の人気店をご紹介します!
今回紹介するのは、2013年まで大阪・南森町で間借り店として展開し、2014年に大阪一のカレー激戦区と言われる谷町四丁目(通称「裏谷四」)へ移転、独立した「ゼロワンカレー」。間借り時代は日本式(?)大阪スタイル(?)のスパイスカレーを提供していた「ゼロワンカレー」が、移転と共にメニューを一新。南インド料理(カレー)へと方向転換した理由とは? 南インドから戻ってきたばかりの店主 立田侑志さんにいろいろと話を聞いてみた。
毎年、春先に必ず約1か月間南インドへ

店主の立田さんが、南インド料理に興味を持ったのは、まだ南森町で間借り店を営んでいたころ。南インドの料理は主食が米で、米を使った料理が多いということに惹かれたそうだ。そこで南インドへ実際に行き、現地の実情に触れたいと、2013年初めてインド大陸の南西部にあるケララ州へと飛んだ。それ以降、毎年3月から4月の初旬にかけて現地視察へと出かけている。現地では、地元の人気レストランや、あらかじめ気になっていた店などに足を運ぶ。また、ヒンドゥー教、イスラム教、キリスト教とさまざま宗教の人々が入り混じっているため、食文化の豊かさにも目を見張るものがあるという。同じ宗教でもエリアにより、また、ベジタリアン・ノンベジタリアン、出身地域によりメニューが異なるため、出合ってない味は未知数。新しいカレーを考案するために、年に一度、現地へ行くことは、新メニュー開発には欠かせないアイデアの源となっている。
現地で学んだ調理法をさらにブラッシュアップして提供

南インドから帰国後、メニューに変化が現れた。ミールススタイル(定食・ワンプレート)はそのままに、週替わりで出していたチキンマサラ(A)が定番となり、週替わりの肉系カレー(B)、フィッシュマサラ(C)の3種に。この4月から定番化したチキンマサラは、以前から気になっていた現地の調理法を取り入れつつ、独自の繊細な調理法で仕上げている。現地ではチキンを丸ごと調理しているため、肉質がパサパサになっているそうだ。そこで、立田さんは、軟骨・モモ肉・ムネ肉の3部位に絞り、それぞれ火入れの時間を変えた。軟骨は溶けるほどじっくりと、モモ肉はしっかりと、ムネ肉は低温調理でゆっくりと時間をかけて。肉質によって火入れ時間を変えることでそれぞれの旨みを十分に引き出したチキンマサラが出来上がった。
混ぜ合わせて食べるのが南インド流ミールスの正しい食べ方

ターリー(銀の器)の上には、カトリ(小さな器)に入ったカレーやラッサム(スープ)、日替わりの副菜3種にアチャールと盛りだくさん! まずは全種類の副菜とカレーを少しずつ味見。味見を終えた後は、ご飯にカレーや副菜などをどんどん乗せて混ぜ合わせて食す。さらに少し酸味のあるラッサムも一緒に混ぜ込むとまた異なる味わいが口の中に広がってくる。しかも、ラッサムはカレーの辛さを調整するのにもひと役かってくれる重宝もの。混ぜ合わせるカレーや副菜により、ひと口ひと口の味の印象が変わりおもしろい。
「ゼロワンカレー」のメニューで、ぜひ紹介しておきたいのがパティシエ歴10年の奥様 桃子さんが作るケーキ。ケーキ目当てで訪れるお客様も多く、旦那様 立田さんのカレーに引けを取らない人気ぶりだそうだ。日替わりで提供されるケーキがセットになったレディースセットもぜひ味わっていただきたい。レディースセットとはいえ、男性でも満足の行く、十分なボリューム。
南インドに行くたびに、レベルアップしていく「ゼロワンカレー」。これからも二人三脚で展開する、おいしいカレーとケーキに期待が膨らむ。
※本連載はムック「KansaiWalker特別編集 関西カレー’17新時代!」(現在発売中)の発売を記念した連載記事です。大阪スパイスカレーの名店・新店を多数紹介した本です。ぜひ興味のある方は書店・コンビニでチェックしてください。
【関西ウォーカー編集部/ライター惣元美由紀】
惣元美由紀
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