遺伝子分析でわかった「魚をよく食べる遺伝子が多い都道府県」とは!?

2022年4月27日 08:30更新

東京ウォーカー(全国版)

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遺伝子分析でわかった「魚をよく食べる都道府県」の意外な結果をご紹介!

「○○をよく食べる都道府県ランキング」といった情報は常に話題に上がるものだが、その集計方法はさまざま。各都道府県の消費量などのデータから集計したものが多い一方、中には全く別のやり方での集計によるものもある。

そんななか、バイオベンチャー企業・ユーグレナでは、同社とグループ会社のジーンクエストが持つ遺伝子解析という知見により、「魚を頻繁に食べる遺伝子タイプが多い都道府県ランキング」のデータを公開した。消費量とはまた違う、あるいはより緻密で科学的にも思えるこの集計によって、どんな結果が出たのだろうか。ここでは、ユーグレナの担当者の方の話を挟みながらご紹介したいと思う。

「魚をよく食べる遺伝子タイプ」の上位は東北エリアの県がズラリ!

【画像】ユーグレナが発表した「魚を頻繁に食べる遺伝子タイプが多い都道府県ランキング」


さっそくそのデータを見ていく。まずトップ3は「第1位:青森県」「第2位:沖縄県」「第3位:岩手県」となっている。

日本海、津軽海峡、太平洋に面し、さまざまな魚介類が獲れる「青森県」が1位なのは納得だが、年間通して温暖で、鮮度が命の魚をあまり食べないイメージがある「沖縄県」が2位だったのは正直意外。また、太平洋に面する県ではあるものの、全国的にも知られるような名産となる魚の印象が正直薄めの「岩手県」が3位に食い込んできたのも意外だった。

第1位はまずまず納得の「青森県」

暑い地域であるため、魚料理は少ない印象の「沖縄県」が第2位に

第3位の「岩手県」は、確かに太平洋に面しているが、3位とは正直意外な結果に


また、4位は「秋田県」、5位は「山形県」、6位は「宮城県」となり、東北エリアの県が上位を占めている点も見逃せない。

他方、7位に「富山県」、8位に「新潟県」と北陸がランクインしたかと思いきや、9位は「広島県」、10位は「栃木県」となり、一口では言い切ることができないような印象も受けた。

「魚を頻繁に食べる遺伝子タイプが多い都道府県ランキング」を地図で表したもの


「魚をよく食べる遺伝子タイプ」と「お酒が強い遺伝子タイプ」はよく似ている?

ところでユーグレナによると、このランキングは別途発表された「お酒に強い遺伝子タイプが多い都道府県ランキング」と8位までが全て一致したという。言い換えれば、「お酒が強い」遺伝子タイプの人は、「魚の摂取頻度が高い」と想定することもできるという結果になった。

「お酒に強い遺伝子タイプが多い都道府県ランキング」と8位までが一致する結果に


ランキングの根拠となった「遺伝子解析」とは何か


しかし、少々難しく感じるのが今回のランキングの根拠となるユーグレナによる遺伝子解析である。これはどういったものなのだろうか。ユーグレナ・担当者の方に聞いた。

「弊社では2005年に世界で初めて微細藻類ユーグレナ(和名:ミドリムシ)の食用屋外大量培養技術の確立に成功しました。微細藻類ユーグレナ、クロレラなどを活用した食品、化粧品等の開発・販売のほか、バイオ燃料の生産に向けた研究、遺伝子解析サービスの提供を行っています。

この遺伝子解析サービスは、個人の健康リスク・体質・祖先について300項目以上の遺伝子型を解析し、どのような病気にかかりやすいのか、どのような体質の遺伝的傾向があるのか、病気の予防のためにできることなどをチェックできます。

オンラインで遺伝子解析キットを購入いただき、ご自身で遺伝子解析キットに唾液を入れて返送いただきます。送付された唾液から細胞を採取してDNAの情報を読み取ります。

約1~2カ月ほどで、WEB上のマイページにて、疾患のリスクや、体質の傾向に関する情報や、ご自身がどの遺伝子タイプに属しているのか、そのタイプはどのような傾向があるのか確認いただけるというものです。

また、解析結果は月に一度程度、無償でアップデートしています。研究が進むたびに新しい解析項目を加えていますので、月に一度は解析結果を見ていただき、健康意識のさらなる向上に役立てていただけたらと思っています」(ユーグレナ・担当者)

つまり、本来は遺伝子型の解析によって、どのような体質の遺伝的傾向があるか、どのような病気になりやすいのかを予防するためのサービスを行うユーグレナが、これらの知見を活かしランキングに転じたのが今回ご紹介のものということになる。

「今回対象にした遺伝子型(魚の摂取頻度(SNP:rs11066015))は、ヒト12番染色体上の12q24領域に存在する遺伝子型で、この領域にはアルコール代謝に関わる遺伝子やSNPsが存在しており、お酒に関わる遺伝型と魚の摂取頻度に関わる遺伝型は関連することが分かっています。

また、遺伝的にお酒に弱いためお酒を飲まない高齢の男性は比較的魚を摂取しにくい傾向があることもわかっており、特にそのような方には魚の摂取を勧めるという、個々の遺伝的体質に応じた食事アドバイスを行う『パーソナルゲノム栄養』の実現に繋がると考えています。

今回は『魚の摂取頻度』に関するランキングでしたが、これをきっかけにご自身の体質に興味をもっていただき、『遺伝子解析サービス』でご自身のタイプをチェックし把握いただくことで、今後の健康管理にお役立ていただきたいです。

今後、日本だけでなく世界の多くの国が高齢化に伴う疾病や健康寿命の問題などを抱えていく中、弊社ではゲノムを活用したサイエンスの力で未来を豊かなものにするために取り組んでいきたいと思います」(ユーグレナ・担当者)

「魚を頻繁に食べる遺伝子タイプが多い都道府県ランキング」という興味深い結果の裏側には、緻密な遺伝子解析があった


ちなみにユーグレナでは他にも「紅茶をよく飲む都道府県ランキング」「ニンジンの摂取頻度とBMIランキング」などユニークな調査結果を発表。門外漢にとっては少々難しくも感じる遺伝子解析を、身近なランキングによって紹介するユーグレナの取り組みに今後も注目しつつ、それぞれのテーマに対し自分、または自分が暮らす都道府県の人々がどんなことに当てはまるかを見ていくのも面白そうだ。

撮影・文:松田義人(deco)

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