「日本映画に一石を投じる作品に仕上がった」藤原竜也、入江悠監督が大阪で舞台挨拶
関西ウォーカー
2012年に韓国で製作された『殺人の告白』をリメイクした藤原竜也主演の映画『22年目の告白 -私が殺人犯です-』が6月10日(土)から公開される。1995年に5人の命が奪われ未解決のまま時効を迎えた事件の犯人だとして、22年後、突如として世の中に現れた曾根崎雅人(藤原竜也)。それを機に新たな事件が巻き起こるという新感覚のサスペンス映画。その舞台挨拶付き試写会が5月25日(木)大阪・梅田にあるブルク7にて行われ、主演の藤原竜也、監督・脚本を手掛けた入江悠が上映前に登壇した。
応募総数8,829通、50倍の確立で当選したとても運のいいお客さんに大歓声で迎えられた2人。
ネタバレにつながる恐れがあるため「これほど宣伝しづらい映画はない」と藤原が第一声。「『また、殺人犯か』と思っている方もいらっしゃると思うのですが、ところがどっこい!という話です」と自虐し、笑いを誘いながらも、本作を紹介。
入江監督は「藤原竜也君とは、実はドラマで1回やっていて、今回2回目です。『また殺人犯か』っていうのはあるのですが、本当に楽しい撮影でした。こんなに沢山のお客さんがいらっしゃって光栄です」と挨拶。
大阪について藤原は「さっきも、たこ焼きとイカ焼きをいただきまして、すごく美味しかったです。『まだ舞台挨拶があるので、ビールは我慢して下さい』と監督と言ったんですけど……」と結局一緒に飲んだことを明かした。
曾根崎役の依頼が来た時について藤原は「今までタッチしていないようなキャラクターです」と言い「本当に混乱させて、中盤彼の抱えているものが急展開して、一気にテンポよく最後まで行きます。伊藤(英明)君が22年間僕を追ってきた牧村刑事、僕が絶対に捕まらない犯人です。伊藤君と僕の中には、絶対に忘れてはいけない、共有しなければいけない部分があって……。伊藤君と作っていったキャラクターでもあります」と役作りについて語った。
伊藤とは初共演の藤原。しかし「ラーメンを食べていたら横で『おい、竜也!』と言われて伊藤君がいたり、焼き肉を食べていたら、隣のテーブルにいたりと隣によくいる人なんですよ」と妙な縁があることを明かし、会場を沸かせた。
そんな伊藤と対峙するシーンについて、伊藤の提案で20分ほどのシーンをノンストップで撮影することとなったという。「アクションも結構あって大変なシーンで、本番前に2時間くらい打ち合わせを重ねて、張り詰めた空気の中本番スタートしたんです。順調に進み、アクションも成立して、曾根崎が、牧村の足元に直前で崩れ落ち、あとは伊藤君の見せ場である一言というところで『あのちょっとごめん、なんだっけ』って言ったんです。まさかの言い出しっぺNGを出したんです!」と、撮影時のエピソードを明かし「大した人ですよね。いないから言えますけど」と客席の笑いを誘った。結局そのシーンは、途中から撮り直したという。
この作品を作ろうと思ったきっかけについて「1995年というのが過去で出てくるんですけど、僕の青春時代で、個人的な想いと言うのがあったんです。結構日本が動いた1年だったので……。音楽チャートとか劇中でも使っているのですが、過去と現在というのも描きたいなと思って」と入江監督。
撮影中の藤原について「自然体でいて、全く動揺とか迷いとかを見せないですし、こういう風に撮ってほしいとかもないんです。スッと来て、長い台詞とかを全部ノーミスで喋って、すごい安心感があります」と大絶賛。それを聞いた藤原は「有り難いです。映画でご一緒したいなと思っていたら、この作品がきたので、嬉しかったです」と再びタッグを組めたことを喜んだ。
藤原とドラマを製作していた時から映画を撮りたいと思っており、当時それを藤原に明かしたという入江監督。自身はそのことを忘れていたが、藤原はずっと覚えていたらしく「『今回一緒にできましたね』って言ってくれるんですよ。ぐっときました。嬉しいですよ、作品に来てくれて、それが完成して」と感慨深げに語った。
個性的な役が多い藤原について「ハリウッドの俳優さんって結構悪役をやられて一人前というのがあるじゃないですか。なんかそういうところだと思うんですよね。人に憎まれるような役なんですけれど、惹きつけてしまうという。一番難しいと思います」と絶賛した。
最後に入江監督は「本当にこの作品は素晴らしいキャストと、数えきれないくらいのスタッフと作りあげました。なんだかんだで3年くらいかかったんですけれど、日本映画に一石を投じる作品に仕上がったと思います。面白かったと思われたら、是非口コミで広めていただけると嬉しいです」とPR。藤原は「みなさんの力を借りて、一人でも多くの人に観ていただけたらなと思っています。現代と1995年ですか、それを僕は『リバース』と呼んでいるのですが」とちゃっかり現在出演中のドラマの宣伝も挟み「監督とともに去年の夏、精一杯頑張って完成させた作品なので、みなさん是非楽しんで観て下さい。今日は本当にどうも有難うございました」と締めくくり、大盛況の中、舞台挨拶は終了した。
『22年目の告白 -私が殺人犯です-』は、藤原竜也演じる曾根崎雅人が22年前に起こり、既に時効を迎えた殺人事件の犯人であると名乗り出て、日本中を新たな事件へと巻き込んでいく、ノンストップ・サスペンス・エンターテイメント。『SR サイタマラッパー』(09)、『ジョーカー・ゲーム』(15)、『太陽』(16)の入江悠が監督・脚本を手掛けた作品。
【取材・文/南 華凛】
南 華凛
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