【関西の洋食】サクッとほどけるレアなビフカツ!神戸の行列店「洋食の朝日」
関西ウォーカー
「洋食の朝日」は、神戸でも一、二を争う人気洋食店。創業は昭和35年ごろの大阪・天下茶屋。「もとは大衆食堂として創業したんです。父が大阪の洋食の老舗で働いていたので、洋食メニューは多かったんですが、人気だったのはラーメンでした」と2代目店主の朝見俊次さん。ただ、大阪の店は2年ほどと短く、その後は神戸へ。近くの宇治川商店街で営業していた。「“フレンド”という喫茶店の隣。本当に小さなお店でした」と奥さんの尤吟さん。今のような行列ができるようになったのは、阪神淡路大震災を経て、翌年に現在の場所へ移転してからだとか。<※情報は関西ウォーカー(2017年5月23日発売号)より>
ビフカツ人気で火が付いた飾らない大衆洋食の理想形
列を作るお客さんのお目当ては、ほぼ「ビフカツ」(手前・1480円)。オーストラリア産のヒレ肉を使い、歯を軽く当てるだけでほどけるような食感のカツに、たっぷりのドミグラスソースが絡まる味わいは、食べたそばから「もう一度食べたい」と思わせるほど。

「ビフカツ」(手前・1480円)。揚げ時間は約1分。ミディアムレアに仕上げた断面は、周囲と桜色のコントラストが美しい。食欲をそそるドミソースもたっぷりと。「ポークチャップ」(奥・1280円)。豚ロースのなかでも量の少ないリブ周辺を贅沢に使用。ケチャップベースに醤油、ニンニクを加えたソースはパンチのある味わい。

【こだわりのドミグラス】牛スジや香味野菜などで3日かけて仕込むソースは、フルーツとケチャップが少し多め。キレのよい甘味で幅広い層に支持されている。
旨さの秘訣として、食感やソースのほかに俊次さんが意識しているのは「薄い衣がはがれないよう、水分をとばす」こと。そのため肉は前日に成形してひと晩寝かせ、調理前にも小麦粉をまぶして時間をおくなど、水分を除く仕込みを徹底。そうすることで薄い衣を実現し、肉の食感との対比を引き立てている。「わりと普通の作り方」と俊次さんがいう「クリームコロッケ」(980円)も、衣サクサク、中トローリで同じく食感に感動する一品だ。

「クリームコロッケ」(980円)。中はエビやカニなどがぎっしり。直径約5cmのボール形3個で大満足のボリューム。
大阪下町の心意気が残る懐かしさとコスパに大行列
以前は夜営業もあったが、俊次さんが2013年に体調を崩し、一時閉店。「2014年の6月の再開時には大行列。店頭に花も並び、リニューアルオープンのようですごくありがたかったです」と尤吟さん。以来人気が再燃。現在は昼営業のみのため、行列が100人を超す日もしばしば。

「ランチ」(980円)。シンプルなメニュー名の内容は、洋食の王道、ハンバーグとエビフライの盛り合わせ。
俊次さんは「食材の高騰で値上げしているから、決して安くないと思うんだけど」と話すも、お代わり自由のご飯やボリュームは、やはり大衆洋食ならではのお値打ち感。えんじ色のTシャツがテキパキと行き交うアットホームな接客など、店を包む雰囲気にも、並んででもと思わせる魅力にあふれている。

白と木目調のシンプルな空間。天井も高く過ごしやすい。
■洋食の朝日<住所:神戸市中央区下山手通8-7-7 電話:078-341-5117 時間:11:00~15:00(LO) 休み:土日 席数:30席 交通:阪神神戸高速西元町駅より徒歩3分>【関西ウォーカー編集部】
編集部
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