「面倒くさがり」に朗報。家計管理は「ざっくり」がいい、いくつかの理由。 『ミニマリスト、41歳で4000万円貯める』著書インタビュー

東京ウォーカー(全国版)

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『ミニマリスト、41歳で4000万円貯める』著書インタビュー

お金を貯めるには、「家計管理」が欠かせない――。お金に興味を持っている人なら、何度となくこの言葉を見聞きしてきたはず。その重要な家計管理のコツについて、「ミニマリスト」としてお金に関する著書も出している森秋子さんに話を聞いたところ、「家計管理は『ざっくり』でいい」という意外な言葉が返ってた。
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「きっちり」ではなく「ざっくり」管理がいいわけ

お金を貯めるために「家計管理」の必要性があることは、私も同意します。自分の収入や支出を把握できていなければ、自分が思い描くライフプランに必要なお金を用意することはできませんし、そもそもライフプランを立てることも難しくなるでしょう。

しかし、私の家計管理は、あくまでも「ざっくり」したものです。家計管理というとそれこそ「きっちり」しなければならないものだと思われるかもしれません。でも、きっちりしすぎていることには大きなリスクが潜んでいるのです。

というのも、人生にはいくつものアクシデントが必ず待ち受けているからです。どんなにきっちり綿密にプランを立てたとしても、そのとおりにいくことなどまずないといっていいでしょう。

急に体調を崩してしまったり、あるいは生活に欠かせない家電などが壊れてしまったりして思わぬ出費がかさむこともありますよね。いまの日本では同じ会社で定年まで働ける保証もありませんから、いきなり収入を失ってしまったり収入が激減してしまったりすることもあるかもしれません。そんなアクシデントがいつ起こるかということを事前に把握することは不可能です。

そういったアクシデントに見舞われたときに、あまりにもきっちりと綿密なプランを立てていると、予定どおりにいかなかったことで自分を責めてしまう、場合によっては「家計管理をしよう」という気持ちすら失ってしまうことさえあるかもしれません。

だからこそ、「ざっくり」がいい。私が毎月やっているのは、生活の土台に必要な固定費と、流動費の中で大きな割合を占める食費を把握するということだけ。「今年も来年もこの先も、必ず何かアクシデントがあるだろう」と思っておいて、とりあえずお金を貯めておこうという発想です。

クレジットカードをやめれば、お金の使い方が変わる

しかも実は、私は家計簿をつけていません。家計簿をつけてこまかく収支を管理するのが苦手というより、それにかける手間や時間がもったいないという気持ちが強いのです。そのために「ざっくり家計管理」をしているともいえます。

もちろん、家計簿をつけること自体が苦手という人もいるでしょう。そういう人には、「クレジットカードをやめる」ことを試してみてほしいと思います。なぜなら、家計簿をつけるのが苦手な人は、家計簿に限らず「だいたいのことを面倒くさいと感じる人」が多いからです。

そんな人がクレジットカードを家に置いたまま外出したらどうなるでしょう?何を買うにも何をするにも、財布からはどんどんお金が減っていきます。手持ちの現金が足りなくなりそうだと思ったら、ATMを探さなければなりません。

しかし、そこは「だいたいのことを面倒くさいと感じる人」です。ATMを探すことを面倒くさいと思い、「だったら、もう家に帰ろっかな」というふうに無駄な出費を抑えることができるようになります。

もちろん、現金を使うなかで、クレジットカードを使っていたときには感じていなかった「お金の流れ」というものも感じられるでしょう。どれくらいのスピードでお金が流れていくかということを体感すると、お金の使い方は確実に変化します。

お金を貯められるとは思えないような、家計簿をつけることが苦手で「だいたいのことを面倒くさいと感じる人」が、自分のお金の使い方や管理というものに目を向けるようにもなると思います。

面倒くさがりの人には、先取り定期預金がベスト

そして、そんな面倒くさがりの人には、シンプルに先取りの定期預金でお金を貯めることをおすすめします。

私は社会人になってからの20年間で4000万円を貯めましたが、その方法も定期預金でした。結婚後もその基本は変わりません。いまの私は、自分の収入はすべて定期預金にまわし、夫からもらった月々の生活費は普通預金に入金しているだけです。

定期預金からお金を引き出すには、通帳と印鑑を持って銀行に行かなければなりません。まさに「面倒くさい」ですよね……(苦笑)。だからこそ、面倒くさがりの人はわざわざ定期預金を崩してまでお金を引き出そうとはしません。そうして、しっかりとお金を貯めていけるというわけです。

そして、このことが貯金に対するモチベーションも上げてくれます。面倒くさがってお金を引き出すことがないのですから、着実に通常残高は上がっていきます。その数字を目にすることで、貯金に対するモチベーションも上がっていくのです。

構成=岩川悟(合同会社スリップストリーム)、取材・文=清家茂樹

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