デスクワークによる腰痛を防ぐ、Hiromi流超簡単な腸腰筋ストレッチ!下腹部ぽっこりも同時に解消
東京ウォーカー(全国版)
理学療法士の経験から「一生使える体へ」をコンセプトに活動しているHiromiさん。パーソナルトレーナーとして1対1で運動や姿勢などの指導を行うほか、体の使い方を学ぶオンラインサロンの運営など精力的に活動中だ。Twitter(
@Hirominpp
)や、Instagram(
@hirominpppp
)で発信する体の使い方は、特に図解がわかりやすいと好評を得ている。今回は反り腰、腰痛の予防になる体の使い方を聞いてみた。
反り腰、腰が痛くなりやすい人は腸腰筋ストレッチを習慣に!
リモートワークなどデスクワークの時間が増えて、腰痛が悩みという人も増えている。腰が痛くなりやすい人や反り腰の人へのおすすめは、腸腰筋(ちょうようきん)ストレッチだ。
腸腰筋とは、大腰筋・小腰筋・腸骨筋の3つの筋肉の総称。背骨・腰骨の前側から骨盤の内側、太ももの付け根の内側に付着するように通っている筋肉で、いわゆるインナーマッスルのこと。

腸腰筋を伸ばすストレッチ方法
1…立った状態で、足を前後に開く
2…片方の足は膝を90度くらいまで曲げて、体を沈み込ませる。もう片方の足は膝が伸びるように後ろに伸ばす
※この際、体の前のイスなどに手を置いて支えると、体のバランスが崩れにくい
3…伸ばしている方の後ろ脚を引き、下腹部や足の付け根の筋肉が伸びているような感覚になるようにストレッチ
Hiromiさんに、気を付けなければならないポイントを聞いてみた。「まず、恥骨(股下)を上へ引き上げるように力を入れてください。軽く下腹に力が入ればOKです」。また、「その力を入れたまま、膝またはかかとを後ろへプッシュしてください。その際、後ろ脚のかかとは床につかずに上げておいて。また後ろ脚の“付け根”に伸び感を感じるようにしてください」
ポイントに気を付けてストレッチを行えば、腸腰筋の伸びを実感できるはずだ。
腰痛の原因になる腸腰筋の凝りはなぜ起こるのか?
一般的に腸腰筋は、運動習慣が少なかったり、デスクワークなどで長時間座り続けたりすると凝り固まってしまう。それが腰痛の原因の一つになる。
では、なぜ腸腰筋は固まってしまうのか。Hiromiさんにその理由を聞いた。
1…デスクワークなど長時間同一の姿勢
座った姿勢や立ち姿勢が長時間続くと、脚の付け根の筋肉が縮んだ状態や、腰の筋肉をずっと使っている状態が続くため、筋肉が凝り固まる。
2…歩幅が狭い・ゆっくり歩く習慣などで、日常的に股関節を開く動作が少ない
脚の付け根や腰周りの筋肉が伸びる動作が日常で少ないと、筋肉が縮み、関節の可動域も狭くなる。原因として「リモートワークで歩く量が減った」「ゆっくり歩くことが多い」などが考えられる。
3…股関節ストレッチの習慣がない
実は同一姿勢で股関節や腰があまり動かない人、反対に日常でよく股関節を開く動作がある人のいずれも、ストレッチの習慣がなければ筋肉は凝り固まってしまう。日々ゆるめる、伸ばす時間があることで筋肉は固まりにくくなる。

Hiromiさんによると、上記の生活習慣に当てはまる人は、腸腰筋が固まることによる腰痛だけでなく、「疲れやすい」「反り腰、腰のゆがみ」「下腹ぽっこり」などで悩むことも多いという。腸腰筋を伸ばすストレッチを日常的に行うと、以下のような効果が出てくるそう。
・腰痛予防
股関節周りの筋肉がゆるみ、可動域が広がる。また下部腹筋が鍛えられることで腰痛予防に。腸腰筋が固い人ほどいい筋トレになる
・反り腰予防
いい姿勢の持久力がつくため、反り腰の人は効率的
・体型維持
下腹ぽっこりの人は特におすすめ。股関節の可動域が広がることで、脚を引くときにお尻下〜もも裏(大殿筋下部〜ハムストリング)をうまく使えるようになり、日常歩くときの歩幅が広がりやすくなる。結果的に日々の消費エネルギー増の効果が期待でき、太りにくい体の基盤作りに
腰痛予防には、骨盤の上にあばら骨を乗せる意識も大切!

また、腰のゆがみが気になる人や、腰痛予防したい人は、「骨盤の真上にあばら骨を乗せる」感覚が大切だとか。簡単なチェック法は、
1…中指と親指を広げて、中指を骨盤に、親指をあばら骨の一番下の部分に添える(=指を広げて、骨盤とあばら骨の距離を測るように)
2…左右それぞれ同時に行う。正しい姿勢であれば、中指と親指の間隔は左右で均等になるはず。間隔がずれていれば、体がゆがんでいる証拠
家ではもちろん、車や電車などに座っている時に触ってみて、常に左右の指の開きが均等=骨盤の真上にあばら骨が乗っているかどうか意識してみよう。
さらに、左右のお尻に均等に体重がかかっているかも重要!腰周りの筋肉をバランスよく働かせる癖づけで、腰痛や体のゆがみ、腰の変形による痛みの予防などが期待できる。
特に、くびれの左右差が気になる人や、腰痛になりやすい人、筋トレは苦手なので日常の動作や姿勢で鍛えたいという人におすすめだ。
わかりやすい表現を心掛ける
理学療法士として勤務している時に、延べ3000人以上の体を診てきたHiromiさん。「どうしてこんなに悪くなってから病院に来るんだろう、病院に来る前にもっと簡単にできる対策がたくさんあったはず」という疑問から、情報発信の大切さを知りSNSを始めたという。

HiromiさんのSNSのポイントは、ふだん気になっている症状を取り上げてくれるだけでなく、動かすことを意識する方向を矢印で入れたり、体の内部(筋肉や骨など)をイラスト化したりしてわかりやすく解説されていること。「(図解化した)直接のきっかけは、パーソナルトレーニングのお客様に言語表現ではまったく伝わらなかったことと、たまたまTwitterやInstagramで矢印を使ったストレッチ動画を投稿したところ、反応がよかったこと。でも一番大きいのは、体が楽になる使い方をもっと伝えたい!という気持ちですね」
取材・文=澤田佳代
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