お金と人間心理は切り離せない!「サイコロジー・オブ・マネー」が指摘する投資と心、運の関係/タザキの投資本案内

東京ウォーカー(全国版)

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こんにちは。YouTubeチャンネル「聞いてわかる投資本要約チャンネル」を運営している、二児の父でサラリーマン投資家のタザキ( @tazaki_youtube )と申します。

学生時代に株の魅力を知って以来、投資本好きが高じて自分の学びをYouTubeで発信したところ、想像以上の反響を呼び、3年間でチャンネル登録者が10万人を超えました。これまでに読んだ投資・マネー系の本は300冊以上。

ここでは、多くの投資本やマネー本を読んできた経験から、特におすすめの書籍や、コスパの高い書籍を、経験値や投資スタイル別で紹介していきます。4回目となる今回は 「サイコロジー・オブ・マネー 一生お金に困らない「富」のマインドセット」(著:モーガン・ハウセル/ダイヤモンド社) を取り上げます。

資産形成には人間の心理が重要であるという指摘

「サイコロジー・オブ・マネー」は、その通り「お金にまつわる心理学」に関する書籍です。43カ国で70万部という大ベストセラーの本書は、 投資に欠かせない心理を学べる一冊 です。

サイコロジー・オブ・マネー 一生お金に困らない「富」のマインドセット 


「はじめに」では著者の好きなウィキペディアのページが載っています。それはロナルド・ジェームズ・リード。アメリカの慈善家、投資家で、清掃員の男性です。

彼はアメリカのガソリンスタンドで25年働いた後、百貨店の清掃員として17年間働きました。

もともと家がすごく貧しかったそうです。子供の頃はヒッチハイクでなんとか学校に通学するというくらい過酷な貧困生活を強いられました。そんな彼が、株式分散ポートフォリオで築いた財産は800万ドル。現時点の日本円に換算すると10億円以上です。

なぜ普通の清掃員だった彼が大金を築くことができたのでしょうか。

本書によると、 経済的な成功を左右するのは、さまざまな科学知識といったハードサイエンスではなく「ソフトスキル」です。つまり人間の心理や、どう振る舞うかといった行動にかかわる知識が重要 だと述べています。

金融は数学が重要だと思われがちですが、ソフトスキルは重要であるにも関わらず軽視されているという指摘です。

これには私も同意で、近年の経済学では行動経済学をはじめとした「心理」に関わる部分が重視されていることからも分かります。

投資や資産形成においても、経済分析や企業分析と同様、もしかするとそれ以上に、「自らの心理コントロール」が重要ではないかと私は思います。本書は、自身を客観視するためにも重要な「お金の心理学(サイコロジー・オブ・マネー)」が盛り沢山な内容になっています。

見栄という巨大産業

最も印象的だったフレーズの一つをご紹介します。

“現代の資本主義は、人が「成功を手に入れるまで、成功しているフリをする」ことそれ自体を、一つの立派な産業にしている”

成功の象徴のように見えるモノ(高級車、マイホーム、インスタ映えの写真など)、言ってしまえば「見栄」が巨大産業になっているということですね。

「自分はリッチな男であると、自慢したい」
「あの子よりも、成功した女に見られたい」

そうした強い思いは、なけなしのお金でも支払いに当ててしまいます。実際、一見高そうな車を乗り回していながら、実はその車のローンの返済に、生活費を除いた余剰資金の大半を注ぎ込んでる人も少なくありません。

「見栄を張りたい」
「自分を大きく見せたい」

という心情は、あなたの貯金を狙っている企業にとっての「良いカモ」ということですね。

それにまんまと引っ掛かってしまうのはなんだか癪だと思うのならば、「分相応」を心掛けることが大切ではないでしょうか。

もちろん、そうした高級品は、相応に安全性が高いとか、原材料が良いとか、品質も高いはずです。本当に裕福な人が買う分にはなんの問題もありません。

問題なのは、身の丈に合わない「見栄」による買い物です。1000万円の車を買えば、貯金が1000万円減る(または借金が1000万円増える)ということが、当然の事実なのです。

私たち人間は、案外すぐに気が変わってしまう

私たちは、「将来の自分の気が変わってしまうこと」をもっと重要視するべきかもしれません。そして、気が変わってしまっていることに対しての自覚がないということも大きな問題でしょう。

これは、投資家として肝に銘じておきたい心理です。私たちはロボットではありません。一度決めたことをずっと守るとは限らず、気が変わる生き物なのだと認識しておきたいものです。

長期計画は見かけよりも難しいものです。 大学で学んだ専攻に関連した仕事をしている人は27%しかいない ということでした。

図1 人間の心は変わりやすい


そして「一生添い遂げる決意」をして結婚した若者が中年になって離婚してしまうケースが後を絶ちません。最近の日本でも、夫婦の3割程度が離婚を経験すると言われます。

とにかく、人の気はすぐ変わってしまうということが本書から学べます。投資の勉強を始めて、「長期投資をしよう」と決意したものの、下落相場で止めてしまう人は少なくありません。

気が変わってしまうのは、人間の心に設定された特徴であることを認識しておけば、長期投資計画を取り下げたい誘惑に駆られた時に、冷静になり計画を継続できる のではないでしょうか。

運という要素を冷静に評価する

投資はもちろん、人生全般で大切な知識になるのは、本書の「運」に関する章です。

成功者っていうのはこんな努力をしていた、こんな素晴らしいマインドを持っていた、だから成功したんだ、という調子の話は、確かに素晴らしい考え方、行動もあったのかもしれませんが、「運の役割も大きいよね」ということをちゃんと知っておいた方がいいと思うんですよね。

本書の事例では、ビル・ゲイツの成功における運の割合について考察しています。彼は本当に幸運な学生だったと言われています。

彼が学生だった1968年、まず高校に通っていた生徒は全世界で3億300万人いました。そのうち、先進国アメリカに生まれて高校に通えていたのは約1800万人しかいません。

そのうち、ワシントン州に住んでいたのが約27万人。そして、当時の最先端コンピューターが導入されたレイクサイド・スクールに通っていた生徒は約300人。つまり、当時コンピューターを導入できるだけの資金と先見性を兼ね備えた高校に通っていたのは、全世界の同学年の中で3億300万人分の300人。100万分の1の確率です。

ビル・ゲイツ自身もその幸運を認めており、「もし当時、レイクサイド・スクールにコンピューターが導入されていなかったら、マイクロソフトはこの世に存在していなかったでしょう」 と語っていたそうです。

図2 ビル・ゲイツの幸運とは


著者がノーベル経済学賞受賞者のロバート・シラーに「投資には答えのない問いがいくつもあります。もし、その中から1つだけ答えを知り得るとしたら、どの問いを選びますか?」という質問をしたところ、

「成功における運の正確な役割」

と答えたそうです。世界的な頭脳でも、成功における運の要素が無視できないことを認めながらも、成功のうち運の要素が占める割合を測ることはできないということですね。

数えきれないほどの成功がレバレッジによってもたらされており、「賞賛」と「批判」は紙一重だとも言われています。

投資においてこの運の要素を語るときに、私が意識しているのは「生存者バイアス(物言わぬ証拠問題)」です。

例えば大成功した投資家が、「私はこんな手法で成功できました」という話をしていた時に、実はその裏には同じ方法をやって失敗した人が世の中にはたくさんいるかもしれません。しかし、失敗した人の声は、世の中に出ることはないんですよね。

世の中に出回るのは、「成功者の体験談」だけです。では同じ手法で成功した人と失敗した人の違いは何かというと、「運」である場合が多いんですよね。

成功者の運の割合を正確に推し測ることはできませんが、ある程度、その再現性は差し引いて考える必要があると思います。

悲観論のもっともらしさを疑う

世の中の極端な心配事の多くは、杞憂に終わるにも関わらず、私たちは悲観論に注目しがちです。

テレビ、雑誌、新聞、ブログ、YouTubeなど、あらゆるメディアで悲観的な見出しは注目を集めます。

行動経済学の先駆者、ダニエル・カーネマンも、人が悲観論に注目してしまうのは、人間が進化とともに身につけてきた防衛本能であると論じています。

また、楽観論よりも悲観論の方が「もっともらしく」聞こえがちです。「こんな情報を聞いている自分、賢い」とも感じてしまいそうです。

逆に楽観的な話をすれば、「物の見方が甘い人間だ」と思われるかもしれません。意外な真実を明らかにしたべストセラー「ファクトフルネス」でも、世界中の人々が世の中を実際よりも恐ろしい場所だと考えているようです。

しかし、実際の株価上昇の歴史、世界の技術の長期的な進歩を考えれば、 悲観論よりも楽観論に目を向けておいた方が、目の前のチャンスをものにできる のです。

タザキのまとめ「効率的にお金の心理を学べる1冊」

本書は全部で20のテーマで、お金の心理学を学ぶことができます。個人的には、過去に読んできた数々の名著のエッセンスをところどころに感じることができました。非常に読みやすくまとめられているので、 「効率的にお金の心理を学べる1冊」 かと思いました。全世界で売れているのも納得です。

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