【本誌連載の拡大版】ソフトボール山田恵里選手インタビュー(1) 

横浜ウォーカー

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ことしの夏を盛り上げた北京オリンピック。その中でも驚くような勝ち上がり方をして、悲願の金メダルを獲得した女子ソフトボールチームに感動した人も多いのでは? このチームの中心的存在が実は神奈川出身、現在も横浜のチームに所属しているって知ってた? 今回は北京オリンピックで日本代表チームのキャプテンをつとめ、日立ソフトウェアに所属する山田恵里選手が登場! そして取材陣は生まれて初めて、そしてこの先も多分出会えないであろう、あるものを手にすることに…(インタビューの(3)をチェック!)。

――山田選手と言えば、アメリカとの北京五輪決勝の四回表にセンター越えに叩き込んだソロホームランがいまでも鮮烈に思い出されます。

「アメリカのオスターマン投手を打つにはライズボールかドロップのどちらかに狙いを絞らないとまず無理なので、彼女のピッチング・フォームの分析うんぬんではなく、1打席目やその前からの試合の傾向として、あの場面では必ずライズボールが来るだろうという読みがありました」

――それにしても、完璧なスイングでした。配球を確認するために一回表の第1打席はあえて見送り三振に倒れたともうかがっています。

「そうなんです。オスターマン投手がどんな感じで攻めてくるのかを見たい、という思いがありました。2打席目は初球がドロップだったので、2球目はほぼ100%の確率でライズボールが来る、と。ただ、自然とバットが出た、というのが正直なところなんです。どんなスイングをしようかなんて考えてもいませんでした」

――どの時点で勝利を確信したのでしょうか。

「六回裏の一死満塁の大ピンチを連続内野フライで切り抜けましたよね。もちろん油断はしませんでしたけど、日本にいい流れが来ていることを肌で感じていたので、これはいけるかな、と。アメリカがいつもとまったく違って、焦っているのがすごくわかったんです。いままでオスターマンからは取れたとしても1点ぐらいだったので、日本にあそこまで打たれて、すごく動揺したんじゃないでしょうか」

――それでも、七回裏の一死一塁の場面。アメリカの1番ワトリーが三塁線へ火の出るようなライナーを放った瞬間は観ている側も最悪の事態を想像してしまいました。

「(守備位置の)センターから見ていると一瞬の出来事だったんですけど、ホント、ナイスキャッチでしたよね。試合は2番バッター(のサードゴロ)で終わったんですけど、アメリカの3番と4番はすごく危険なバッターなので、ワトリーをサードライナーでアウトにしたのはすごく大きかったですね」

――金メダルを実感したのはどんな時ですか。

「いつなんですかね…。いまでもよくわからないと言えばわからなくて…。でも、金メダルを首にかけてもらって『君が代』を聴いた時はさすがに実感しましたね。金メダルは、やっぱり重たかったです」

――帰国後はまさに世界が変わっていたのでは。

「ソフトボールがすごく盛り上がっている、という日本国内の状況を北京にいる時はまったく知らなくて。帰って来た成田空港の出迎えの人がすごくて驚きました。日本リーグにもたくさんの方が足を運んでくださるのを見て、『いろいろな人が応援してくれたおかげで勝てたんだな』と何度も感じます。それと同時に、舞台を日本リーグに移しても感動というものをファンの皆様に与え続けなくては、という責任感みたいなものが強くなったとも感じます。全日本の代表選手が中心になってすばらしいプレーを見せ続けていくことがすごく大事だと思うんです。いまは日本リーグの選手全員がそういう気持ちでやっていると思います」

――世界が変わったという点では、山田選手がテレビのバラエティ番組に出演されているのも拝見しました。「SMAP×SMAP」(フジテレビ)とか。

「金メダル(の効果)ってやっぱりすごいんだって、ちょっと感動しました(笑)。私なんかが出演していいのか、という感じだったんですけど」

(インタビュー(2)に続く)

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