“散財モンスター”が節約家のミニマリストに!人気マネー系ユーチューバーに起こった劇的変化

東京ウォーカー(全国版)

X(旧Twitter)で
シェア
Facebookで
シェア

節約術や投資術を発信するユーチューバーとして人気を博す、「ミニマリストゆみにゃん」さん。現在は節約家のミニマリストだが、本人いわく、かつては“散財モンスター”だったという。そんな彼女が、どんな方法でお金を増やしはじめたのか気になるところだが、まずは、お金を実際に増やす前に「生活を守るための3ステップ」が必要だと語る。

人気マネー系ユーチューバー、ミニマリストゆみにゃんさん【撮影=藤巻祐介】


自覚がないままに散財を繰り返していた20代

【写真】自身のことを「“散財モンスター”だった」と語るゆみにゃんさん【撮影=藤巻祐介】


大学を卒業して27歳ころまでの私は、まさに“散財モンスター”でした。そのくらいの年齢だと結婚式に出席することが多いものですが、着ていくドレスは毎回新調していましたし、それに合わせてブランドバッグもたくさん買っていました。バッグは、誕生日とクリスマス、それから年に1、2回の海外旅行でも買っていたので、1年に3、4個は新しいバッグを買っていたことになります。

そうなっていたのも、当時の私にはセレブへの憧れのようなものがあったからです。アメリカのドラマ『セックス・アンド・ザ・シティ』や『ゴシップガール』にハマっていて、結婚式のほかにも友人たちと頻繁にパーティーをしていました。

お金をかけたのはファッションだけではありません。今は離婚していますが、25歳で婚約するとハワイで結婚式を挙げましたし、それ以外にも、バリ島への新婚旅行もしました。さらに銀座にマンションを買ったり、フランスから受注生産のソファや大きなベッドを購入したりと……とにかく散財を繰り返していたのです。

そんな私が変わったきっかけは、離婚です。実際にはすぐには離婚できずに2年ほどの別居期間があったのですが、ひとり暮らしになっても以前のようなお金の使い方をしていたら、もちろんお金が貯まるはずもありません。でも、そうしてすぐに変わったかといったらそうではありませんでした。当時の私は、「私の能力に見合った賃金を払ってくれない会社が悪い」というふうに会社を逆恨みしていたのです。

でも、お金がないという現実は重くのしかかってきます。そこではじめて家計簿をつけてみたところ、60万円も使っていた月があることがわかりました。勤務先の会社が悪いのでもなんでもなく、単純に私がお金を使いすぎていたことにようやく気づいた瞬間です。

ミニマリストになって得られた自信と精神的な安定

「しっかりと自己管理できるようになったことで、自信や精神的な安定を得られた」【撮影=藤巻祐介】


そうして、徐々に節約やミニマリズムに目覚めていくことになります。当時の夫と別居することになったときはすぐに家を出ていかなければならなかったので、ものをほとんど持って行きませんでしたが、ひとり暮らしをしているうちに、まただんだんものが増えていました。そして、「お金がなくてまずい……」と感じたこともあって、不要なものをフリマアプリで売ってみたのです。

売れそうなものを全部売ると10万円くらいになりました。そしてなにより、部屋がすっきりして気持ちいいと感じました。そこから今に至るまでに2回の引っ越しをしていますが、そのたびにものを処分したり売ったりして徐々にミニマリストになったわけです。今は6畳のアパートに住んでいます。

こうして節約やミニマリズムに目覚めたことで大きく変わったのは、お金が貯まるようになったことはもちろん、精神的に安定するようになったことでしょうか。以前の私は、先にお話したように「会社が悪い」と他責の念が強かったですし、友人同士のあいだでは「前と同じ服を着ていると思われたくない」「まわりより高いバッグを持っていたい」と、「マウント合戦」に身を置いているような状態でした。

でも、今はそうではありません。周囲への意識が薄れ、むしろ自分へ意識が向かうようになったと思います。お金に関してまったくの無知で自己管理ができなかった私が、今では自分なりの勉強や工夫を経てお金のことでは困らなくなりました。また、しっかりと自己管理できるようになったことで、自信や精神的な安定を得られたように思います。

借金を返してはじめてお金を貯めるスタート地点に立てる

お金を増やしはじめる前にまず「生活を守るための3ステップ」を実践することが大切【撮影=藤巻祐介】


では、そんな私が実践したお金を増やす方法を紹介しましょう。多くの人が「5年間で1000万円貯められる」と私が考える、再現性の高い方法です。そのうち、実際にお金を増やしはじめる前にまず実践してほしいのが、以下の「生活を守るための3ステップ」です。

【生活を守るための3ステップ】
(1)家計簿をつけて収支を把握する
(2)借金をまず返す
(3)200〜300万円の生活防衛資金を貯める

(1)の「家計簿をつけて収支を把握する」の重要性は、私が身をもって感じたものです。それこそかつての私は、家計簿をつけるまで1カ月に60万円も使っている月があるなんて思ってもいませんでしたから……(苦笑)。

お金を貯められない人の多くは、自分がなににどれだけのお金を使っているのかを把握できていません。それを家計簿によって洗い出し、自分がどんな浪費をしているのかという現状を知る。そして、収入の範囲内で生活してお金を残せるよう、お金の使い方を変えていくのです。

家計簿をつけるといっても、難しかったり面倒だったりするものではありません。今は家計簿アプリがありますから、たとえば月の食費は4万円というふうに予算を設定しておけば、あとはお金を使うたびに入力していくだけ。すると、残りの予算を教えてくれるので、浪費を防いで支出が予算内に収まるようにアプリが助けてくれます。

ふたつ目のステップは、(2)「借金をまず返す」です。YouTubeを通じて私に相談してくる人のなかには、「借金はあるけれど投資をはじめたい」という人もいます。でも、借金を抱えながら投資をはじめてもお金は貯まりません。まずほとんどの場合、借金の利息は投資の利回りより高いものだからです。

ですから、借金がある人の場合、親や親しい友人に頭を下げて無利子でお金を借り、そのお金で借金を返しましょう。そうしなければその後も借金をした金融機関に利息を払い続けることになり、知人に無利子で借りたお金ですぐに返した場合と比べると、最終的に払う金額には大きな差が生まれます。

もちろん、親や友人から借りたお金もなるべく早く返す必要があります。たとえば本業を終えたあとにウーバーイーツといった時間的な自由度の高いバイトをする、あるいは本業の給料が低いのなら思い切って辞めてしまい寮費のかからない期間工として短期間で稼ぐ。そうして借金を返して、ようやくお金を貯めるというスタート地点に立つことができるのです。

生活防衛資金がなければ、投資がまったくの無駄になることも

「生活防衛資金はお金を実際に増やしていくことに対してしっかりと向き合うための基盤」【撮影=藤巻祐介】


3つ目のステップは、(3)「200〜300万円の生活防衛資金を貯める」です。生活防衛資金とは、その名のとおり「自分の生活を守るためのお金」のこと。借金の例にもいえますが、投資がブームということもあってか、私に相談してくる人のなかには生活防衛資金がほとんど貯められていないにもかかわらず投資をしたいという人も少なくありません。

もし生活防衛資金がないまま投資をはじめたとしましょう。投資というのは、基本的にはすぐにお金が増えるというものではなく、20年や30年をかけてゆっくりとお金を増やしていくものです。そのため、しばらくは資産が増えたり減ったりを繰り返しますし、特に最初の5年間は減ることも多いものです。というのも、いわゆる複利効果が表れてさまざまなマイナス要因を凌駕するのは、10年以上投資を続けて以降になるからです。

では、資産がマイナスになる可能性も高い、投資をはじめたばかりのときに、生活防衛資金がないままだとどうなるでしょう?たとえば病気をしたり失業したりして収入が大きく減るようなことがあれば、せっかく投資をはじめたのに資産がマイナスの状態で取り崩すようなことにもなりかねないのです。

会社員の場合なら失業手当が自己都合でも3カ月以上はありますが、7日間の待機期間の翌日から起算して、2カ月間の給付制限期間があるので、3カ月程度の生活費は確保しておかないといけません。生活費が20万円くらいの人なら60万円程度ですね。

また、もし、がんなど重大な病気になって離職した場合、治療にかかる実質的な自己負担額は53万円程度ですので、そのお金も確保しておくとより安心です(※厚生労働省研究事業「がんの医療経済的な解析を踏まえた患者負担の在り方に関する研究」より)。

さらに、病気で働けない期間の生活費1年程度を確保しておくと安心です。失業手当で3カ月分は確保できるので9カ月分ですね。

ここで忘れがちなのが住民税です。年収500万円程度の人なら、前年の住民税の支払いが30万円ほど発生します。住民税は後払いなので忘れないようにしましょう。

そうすると、失業手当がもらえるまでの生活費で最低約60万円。病気の備えとしての約50万円も含めると合計約110万円。1年間の生活費も考慮すると合計300万円の生活防衛資金があれば、たとえなんらかの理由で収入が途絶えたとしても、独身の人なら1年間は生活していけるでしょう。そうした基盤ができればメンタルも安定し、投資などお金を実際に増やしていくことに対してしっかりと向き合えるようになるのだと思います。

この記事のひときわ #やくにたつ
・家計簿アプリを活用して収支を把握する<br />・借金がある場合はまず借金を返却<br />・生活防衛資金を貯める

構成=岩川悟(合同会社スリップストリーム)、取材・文=清家茂樹、撮影=藤巻祐介

この記事の画像一覧(全5枚)

キーワード

テーマWalker

テーマ別特集をチェック

季節特集

季節を感じる人気のスポットやイベントを紹介

いちご狩り特集

いちご狩り特集

全国約500件のいちご狩りが楽しめるスポットを紹介。「予約なしOK」「今週末行ける」など検索機能も充実

花火特集

花火特集2025

全国約900件の花火大会を掲載。2025年の開催日、中止・延期情報や人気ランキングなどをお届け!

CHECK!全国の花火大会ランキング

CHECK!2025年全国で開催予定の花火大会

おでかけ特集

今注目のスポットや話題のアクティビティ情報をお届け

アウトドア特集

アウトドア特集

キャンプ場、グランピングからBBQ、アスレチックまで!非日常体験を存分に堪能できるアウトドアスポットを紹介

ページ上部へ戻る