子供にオナラを疑われた父親の悲しき叫び…サラリーマンが描く育児漫画、コメ欄はまるで大喜利!【作者に聞いた】

東京ウォーカー(全国版)

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6人家族のグッドスリープ( @good.sleep7416 )さんは、37歳のサラリーマン。三女一男(末っ子)で、小6、小4、小1、保育園年中(2023年4月現在)の4人の子供がいる。日常にある笑いを交えながら育児体験や会社でのできごとを描いた、ギャグ漫画のような作風の漫画は大人気で、Instagramのフォロワーは7万人を超える。

子供が765度(!?)の高熱を出した時のグッドスリープさん


そんなグッドスリープさんの育児漫画は、“ちょっと笑える”独自の視点が魅力だ。「育児漫画の名を借りた中年サラリーマンの失敗漫画だと思っているので、いろんな意味で笑ってやっていただけるとありがたいです。重たい話や核心をついた話には近寄らないようにしているつもりなので、寝る前に読んでくれた人の気持ちが少し楽になるような、そんな物が描けていたらいいな」と、まさに1日の疲れが吹き飛ぶような作品ばかり。

お気に入りの作品は「オナラをしたと疑われた話」

なかでも、グッドスリープさんが気に入っている作品が「オナラをしたと疑われた話」。「椅子に僕の足が当たった時に鳴った音が、オナラの音に似ていて子供4人に責められるという話です。子供達全員を登場させることができている点と、『子供と僕の力関係』がよく表れていると思います」

この作品は、オナラをしたと決めつける子供たちが全員一致で父を責め立てる。その発言が台本があるかのようなおもしろさで、孤立したグッドスリープさんは「なんだこの腐った民主主義は」と逆ギレ⁉オチもあって、笑わずにはいられないはずだ。

「したら言うよ!」オナラを疑われた話1

「したら言うよ!」オナラを疑われた話2

「したら言うよ!」オナラを疑われた話3

「したら言うよ!」オナラを疑われた話4


Instagramでは、漫画の最後に「オナラではなく、本当に椅子の音である」という検証動画付きだが、フォロワーからは「とりあえず、前科がないと、そう言われませんよね?」「うーん。有罪」など、ツッコミコメントも多い。

コメント欄はまるで大喜利

そのほかの漫画についても、Instagramのコメント欄が大喜利の場のようなおもしろさ。フォロワーがツッコミながら楽しんでいるのが見て取れて、読むのも楽しい。

「本当にうれしい限りです。発信側がふざけているので真面目なコメントをもらうと恐縮ですが、本質の『外側』で一緒に遊んでくれる方がたくさんいることがうれしいです。ついつい漫画の中にたくさんフックを作ってしまいがちです。気がつかなくてもまったく支障はありませんが」とのこと。

ほかにもうれしいこととして「現実では友達も少ないですし、ましてや周りに絵を描いている知り合いもいないので、『育児』『漫画』というキーワードでたくさんの人と繋がれた事が一番うれしいです」と語る。

“あまり存じ上げぬ”父親同士の心の声は、こんな感じ⁉

「フォローしてくれている方の8割強は女性の方で、その中でも今子育て真っ最中の方が多いと思うのですが、父親目線の色が強い漫画は新鮮なのかリアクションは大きいかな」と言うなかでも、一番大きかったのは「あまり存じ上げぬが」という保育園のお迎えに行く父親の気持ちを描いた漫画。

いつも同じくらいの時間にお迎えにくるほかのお父さんとの間柄を “あまり存じ上げぬが”気持ちは通じ合っている仲間であるという話だ。「『お父さんもこんなに頑張っている』とか『嫁に一言もの申す!』みたいな事はまったく描くつもりはなくて、お父さんは子供に対してこんな思いを抱いているんじゃないかなという話を描いているつもりです」という。

あまり存じ上げぬが1

あまり存じ上げぬが2

あまり存じ上げぬが3

あまり存じ上げぬが4

あまり存じ上げぬが5

あまり存じ上げぬが6

あまり存じ上げぬが7

あまり存じ上げぬが8

あまり存じ上げぬが9


法廷画風やコンプラ遵守…ちょっと変わった育児漫画シリーズも

さまざまな絵のタッチを使いこなすのも特徴。親子の食事風景をシュールな法廷画風に見せる“法廷画で育児。”や、コンプライアンスを気にするあまり注意書きが多すぎる漫画 “コンプラで育児”など、ちょっと変わった育児漫画シリーズも人気がある。

「『育児』は生活と切り離す事ができないもの。そういう意味では、何をしても育児に関連している、何とでも紐付けられると思うんです。なので、無限に『〇〇な育児』は考えられますが、より育児と関係なさそうな物との組み合わせの方がおもしろいかな、とこれまで描いてきました。今後も『ヤンニョムチキンで育児』『振替伝票で育児』など頭の中でマッチングをして、形にできそうであれば描きたいと思います」と、どんなものができあがるのかまったく読めないところも魅力だ。

法廷画で育児。1

法廷画で育児。2

法廷画で育児。3

法廷画で育児。4

法廷画で育児。5

法廷画で育児。6

法廷画で育児。7

法廷画で育児。8

法廷画で育児。9


これから描きたいテーマについては、「どの家庭でもあるような素朴なできごとを盛大にこねくり回して描きたいです。どれだけ表現が突飛でも、素材に共感性があればひとりよがりな物にはならないと思うので。子供の小さな成長、小さな心の動き、小さな喜び、ストレスなど…。それを見逃さないように生活する中で、副産物としてできた漫画を読んでもらえたらうれしいです」と語る。

ちなみに「グッドスリープ」という名前は「子供の寝顔を見ていると、究極に平和、幸せな事だなと感じ、そんな毎日が続くようにと思ってつけました」と、子供への愛があふれ温かな人柄がうかがえる。どんな作品が誕生するか、要注目だ!

取材・文=澤田佳代

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