タザキの投資本案内「テンプルトン卿の流儀」/8割引きでなければ掘り出し物とは言えない⁉

東京ウォーカー(全国版)

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こんにちは。YouTubeチャンネル「聞いてわかる投資本要約チャンネル」を運営している、二児の父でサラリーマン投資家のタザキ( @tazaki_youtube )と申します。

学生時代に株の魅力を知って以来、投資本好きが高じて自分の学びをYouTubeで発信したところ、想像以上の反響を呼び、3年間でチャンネル登録者が10万人を超えました。これまでに読んだ投資・マネー系の本は300冊以上。

その経験から、ここでは特におすすめの書籍や、コスパの高い書籍を、経験値や投資スタイル別で紹介していきます。本日は、伝説的なバーゲンハンターの戦略を描いた 「テンプルトン卿の流儀」(著:ローレン・C・テンプルトン、スコット・フィリップス/パンローリング) についてご紹介したいと思います。

テンプルトン卿の流儀パンローリング


ジョン・テンプルトン氏は、「20世紀最高のストックピッカー(銘柄選択者)」と呼ばれた、 有名なバリュー投資家であり、国際分散投資の先駆者 でもあります。

20世紀前半の時点で、世界分散投資に注目する人はまだ少なかったですが、テンプルトン氏はアメリカ以外の国々に投資を行っていました。

彼は 「強気相場は悲観の中で生まれ、懐疑の中で育ち、楽観とともに成熟し、陶酔の中で消えていく。悲観の極みは最高の買い時であり、楽観の極みは最高の売り時である」 という名言を残し、その投資哲学は今日も広く引用されています。

本書では、彼の名言だけでなく、彼がどのような環境で育ったか、その生い立ちから投資哲学がどのように形成されたかについても詳しく記述された伝記のような内容でもありました。

バーゲン狩りの原点

テンプルトン氏の投資哲学の基盤となるのが、バーゲン狩りの思考です。 「想定される価値の8割引きで売られていなければ、掘り出し物とはいえない」という言葉通り、彼は株式投資だけでなく、あらゆる買い物の「バーゲンハンター」として知られ、かなりの倹約家でもありました。

この思想は彼の幼少期に形成されました。1920年代、アメリカでは多くの農場が破綻していましたが、その農場の競売が彼の父親の事務所近くの広場で行われていました。父親は事務所の2階からそのオークションの様子をよく眺めていたそうです。そして、誰も買い手が現れないときに、事務所の2階から降りて現れ、元々の売値の数%という超割安価格で土地をいくつも手に入れていたのです。

幼い頃に、高価なものを割安に買える機会があることを目撃した経験は、彼の生涯を通して心に深く刻まれ、「悲観の極みの原則」というアプローチの原点になったと考えられます。

ショッピングモールでバーゲンが行われれば、人々は安く買おうと競争になります。しかし株式投資になると途端に人は「50%オフの商品を目にして逃げる」という行動に走ります。テンプルトンは、そういった大衆とは逆の行動をとっていました。彼はウォール街に血が流れている時こそが最高の買い時だと考えていたのです。

ウォール街に血が流れている時こそが最高の買い時


メディアとの付き合い方

暴落時にはメディアがバーゲンハンターの味方になります。 当時で言えば主に新聞や、彼の生涯の中で徐々に広まったテレビなどがあります。

特に新聞は、暗いニュースを大げさな見出しにすることで人目を引き、より多くの売り上げを上げることができました。

そのメディアの記事は、人々をさらに不安にさせて株価を下げることになるため、バーゲンハンターにとって、メディアはありがたい存在となります。賢明なバーゲンハンターであるならば、そうしたメディアの特徴を理解し、メディアが大衆を煽ることを逆に利用するくらいの心構えが必要だと言えます。

また第4章の、 1980年代初期の日本株の人気を特集した記事のエピソードはあらゆる投資家が読むべき内容です 。ウォールストリート・トランスクリプト誌の取材でテンプルトンは日本を絶賛しており、「日本の産業はアメリカの倍の速さで成長するはずだ」と語っています。

しかし、実は雑誌でそのような特集が組まれている時すでに、テンプルトンは大きな利益を得て売却した後だったのです。

つまり、 マスメディアに出る情報は、すでに一番おいしいところが食べられた後である というのです。雑誌側からすれば、そのタイミングでの日本株特集は、雑誌が売れるネタになっていたのです。メディアの選び方には注意が必要です。

今回は違う(This time is different)

「英語で最も高くつく4語は、今回は違う(This time is different)だ」。

人間の心理として、「今の状況がずっと続く」と考えてしまう心理バイアスがあります。

相場が良い時は、この良い相場がずっと続くだろう、悪い相場が続けば、もう崩壊してしまったのだろうと考えてしまいます。

テンプルトン卿は、 「今回こそ違う、本当に危険なパニックだ」という状況を逆手に取るべきだ と言っています。

そういったパニックにはほとんどの場合、何らかの前例があると指摘しています。政治事件や経済危機、戦争、テロなど、さまざまな出来事が起こるとき、多くの人々は売りに走ります。しかし、バーゲンハンターとしては、そういう状況でも買うという選択を検討しなければなりません。みんなが売りに走る中でこそ、買うことによって大きな利益を得られるチャンスがあるかどうかを考えるべきなのです。

もちろん、本当にそのタイミングで買わなくても良い場合も確かにあります。しかし、 みんなが逃げる中で逆の行動ができるチャンスがないか?とまず検討することが大事なのです。

比較購入法とは

テンプルトンが重視した投資手法に「比較購入法」があります。

彼は1960年代の日本株、1980年代から1990年代の中国株、1990年代から2000年代の韓国株など、 多くの人々がまだ買う価値がないと考えていた発展途上国の株を購入して成功を収めました。

その時に重要視したのは「比較購入法」です。これは、今持っている株よりもより良い条件や割安な条件の銘柄があれば取り替えるという非常にシンプルな方法でした。

しかし、この手法の利点は、ある銘柄の買い時が今持っている保有株の売り時と同時になることです。株において、買い時と売り時の両方のタイミングを正確に捉えるのは非常に難しいです。

しかし、このようなシンプルな手法を採用することで、難しい「売り時のタイミング」に悩むことが少なくなるでしょう。

結局のところ、この方法は単純でありながら、その背後では深い洞察と経験に裏付けされています。

倹約家を自認する投資家ほど読んで欲しい1冊

テンプルトンは経済的な成功を収めた後も、倹約家の精神を忘れませんでした。その精神に共感する方にとっては、この本は特に読む価値があります。

日々の生活での買い物から真価を見抜く眼を育て、合理的な消費行動を行うことは大切ではないでしょうか。無計画にお金を使ってしまう人が、本当の意味での「割安な」株式を見極める力を保つことができるでしょうか。一見、直接の関連性はなさそうですが、実際には日常のショッピングが、優れた投資家になるための鍛錬になるのかもしれません。

彼の投資哲学は、感情に流されず、理性的に価値を見つけ、長期的な視点を持つことの重要性を我々に教えています。

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