サントリーの工場には“味の門番”がいる!?知られざる官能検査員の仕事に迫る
東京ウォーカー(全国版)
奥大山の山々に降った雨や雪を水源としている「サントリー天然水 奥大山ブナの森工場」。約20年以上もの時を経て地下に染み込んだ地下水だけが、同社ロングセラーブランド「サントリー天然水」となる。驚きなのは、その水が一度も外気に触れることなく、また、濾過・沈殿・加熱殺菌以外の処理をされずに、自然な状態でボトリングされていることだ。そのような水の味と品質を一定に保つため、奥大山ブナの森工場には“味の門番”とも呼ばれる官能検査員がいる。
官能検査員と聞くと、ワインやビールなどお酒の味を決める年配の男性を思い浮かべるが、奥大山ブナの森工場で働く官能検査員には、若い女性もいる。今回は、そうした一人である永井春華さんに官能検査員の仕事について話を伺った。

永井春華さんは、微生物の研究を専攻し高専を卒業した、いわゆる“リケジョ(理系女子)”である。工場では、品質管理の部門で出荷前の水に微生物などがいないか、成分に問題が無いかなど、細やかな検査を行っている。

官能検査員の仕事は、天然水の一定の味と品質を、嗅覚と味覚及び視覚といった人間の五感で評価することだ。「官能検査員は、社内で毎年実施される官能検査員の認定試験を受けて、合格しないと続けられない仕事です。私以外にも、品質管理で働く女性3名ほどが資格を持っています」と永井さん。試験は、5つの特徴的な臭いを嗅ぎわける臭気判定を行うそうだ。カビ臭やカルキ臭などといった成分を水に含ませたサンプルを作り、ガラスカップに入ったサンプル水の臭いを嗅ぎ分けるのだ。「訓練を積むことで官能検査力を高めていくことができますが、若い子でも嗅覚が優れていればすんなり試験に受かる場合もあるんですよ」と永井さん。普段の業務では、常に正常な嗅覚を保たないと正確な検査はできないため、体調不良の時などは検査を控えることもあるそうだ。
微生物研究からサントリー天然水の品質管理部門のメンバーとして働き、官能検査員として商品出荷の最終判断を行っているのだ。常ににおいに気を使っているという永井さんは、仕事柄、香りの強い洗剤などで服は洗わないようにしているそうだ。また、飲食店で出される水にも敏感になると話す。「ついついお冷まで官能してしまうんです。職業病ですね(笑)」と永井さん。そんなプロフェッショナルがいるからこそ、天然水の味と品質が一定に保たれ、安心して私たちの元に届けられるのだ。

また、ペットボトル飲料というイメージだけで保存料などが入っていると勘違いしている人が多いそうだ。サントリー天然水は、濾過・沈殿・加熱殺菌以外の処理をしていない、安心な水だ。また、赤ちゃんからお年寄りまで飲める安全な水である。
「自信を持って届ける水が、お店でお客様の手に届くところを見た時がやはりうれしい」と話す永井さん。「私がきちんと検査して届けた安全な水です!」と心の中で思うそうだ。【ウォーカープラス編集部/しおグル】
しおグル
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