動物園でもあまり見られない絶滅危惧種・ツシマヤマネコの赤ちゃんがかわいすぎる!飼育舎のヒミツも紹介

東京ウォーカー(全国版)

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国の天然記念物で、絶滅危惧種にも指定されているツシマヤマネコ。長崎県の「対馬」にのみ生息しており、生息数はわずか100頭弱と推定されている。そんな貴重な動物であるツシマヤマネコは、国内8つの動物園などで飼育や繁殖が行われている。2023年4月23日には、愛知県名古屋市の「東山動植物園」でツシマヤマネコのかわいい赤ちゃんが誕生し、話題となった。今回は、かわいらしい赤ちゃんの写真とともに、ツシマヤマネコの繁殖についてお伝えしよう!

「東山動植物園」で誕生した、ツシマヤマネコの赤ちゃん「したる」。写真は生後3日目で、小さくてかわいらしい

ツシマヤマネコの赤ちゃん「したる」がかわいい!

「東山動植物園」で飼育されているツシマヤマネコは3頭で、そのうちオスの「勇希(ゆうき)」、メスの「レイラ」のペアからメスの赤ちゃんが誕生した。名前は「したる」で、ツシマヤマネコの生息地である対馬の「志多留(したる)」地区が由来。体重101グラムで誕生し、人工哺育ですくすくと成長。2023年6月時点では500グラムを超えたところだという。

生後16日目の「したる」。ミルクをよく飲み、少しずつ体が大きくなってきた

絶滅危惧種のツシマヤマネコだが、実はそもそも繁殖能力が高くない。家猫は1回の出産で4頭から8頭ほどの子猫を産み、1年に2回から4回の出産ができる。しかし、ツシマヤマネコが1回の出産で産む子猫は1匹から3匹で、出産できるのは1年に1度のみ。それゆえ、なかなか妊娠・出産にいたるのは難しいのだそう。

生後23日目。つぶらな瞳がかわいらしい

「したる」は現在、来園者が見ることはできないが、父親の「勇希」は一般公開されている。ツシマヤマネコが見られる動物園は国内でも数少ないので、「東山動植物園」を訪れた際は、ぜひツシマヤマネコ舎に行ってみてほしい。

ツシマヤマネコは環境省によって保護されている貴重な動物!

ツシマヤマネコが飼育されている動物園は「東山動植物園」のほか、福岡県の「福岡市動物園」や京都府の「京都市動物園」などたったの8つ。意外にも、ツシマヤマネコを見ることができる動物園は少ない。

しかも、これら動物園での飼育は、あくまで環境省による繁殖事業の一環。そのため、繁殖を目的としたツシマヤマネコの個体は、出産や子育てなどに影響がないように一般公開はされておらず、動物園で展示できるのは、高齢の個体や繁殖期以外のオスのみと定められている。「東山動植物園」でも3頭の大人のツシマヤマネコが飼育されているが、来園者が見ることができるのはオスの「勇希」のみだ。

人工哺育で育てられている「したる」は、飼育員からミルクをもらっている

本来であれば「勇希」も繁殖期の1月頃から4月頃までは公開されないのだが、「東山動植物園」では繁殖期でも日によっては公開されていることがある。このような展示ができるのは、「東山動植物園」のツシマヤマネコ舎のつくりが特殊だから。ほかの動物園では、飼育舎と展示スペースが離れていることが多いが、「東山動植物園」のツシマヤマネコ舎は、展示スペースと飼育舎がつながっているため、エリア間の移動が容易にできるのだ。

生後29日目。ミャーミャーとよく鳴き、人を呼ぶのだそう

「東山動植物園」は、ツシマヤマネコのほかにも約450種の動物を飼育しており、飼育種類数では日本一。「したる」のほかにも、珍しい動物やかわいらしい赤ちゃんがたくさんいるので、ぜひ足を運んでみてはいかがだろうか。


取材・文=溝上夕貴

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