最北の温泉郷で、世界でも珍しい「オイルバス」につかる!
北海道ウォーカー
稚内市街から南に40kmほどの場所に位置する豊富町(とよとみちょう)。その郊外にある豊富温泉郷は、日本最北の温泉郷。なにより泉質が特徴的で、温泉の中に植物由来の油分が溶け込んだ「オイルバス」が楽しめるのです。そのせいあってか、日本各地からわざわざ足を運ぶ人も多い温泉地です。今回は1927(昭和2)年創業と豊富温泉郷で最も古い川島旅館で、そのお湯を満喫してみました。
川島旅館

とても老舗とは思えないオシャレな造りの川島旅館。3代目の松本康宏さんが施設を全面リニューアルしたのは2016年とつい最近のことで、道産のトドマツなどを主に使い、デザイナーが内装などを設計したモダンな造りとなっています。
部屋数はシングルから貸切露天風呂があるデラックスまで全17室。木のぬくもりあふれ、スタッフとの距離も近いアットホームな雰囲気も魅力の一つです。

石造りの内湯は35℃の源泉をそのままかけ流す小ぶりの浴槽と、少しだけ加温した大浴槽の2つ。露天風呂もあり、こちらは内湯より高めの湯温になっています。
浴場に入ると気づくのが、うっすらと漂う石油の匂い。これがオイルバスの特徴で、数万年前の植物が長い年月をかけて石油になったものがお湯の中に溶け込んでいるのです。このような泉質は世界でも数例しかないのだとか。

泉質は肌に優しい弱アルカリ性で、体をポカポカと温めてくれるナトリウム泉。また、脂肪や分泌物を洗い流す作用がある重曹成分がたっぷりと含まれています。
少し濁ったお湯の表面には湯の花と油分が浮いており、見るからに温泉成分が濃厚そう。お湯に手を入れてみると皮膚の表面を油分が覆います。この油分がお湯の保湿効果を高めてくれるため、美肌はもちろん、アトピーなどの皮膚疾患にも非常に効果が高いといわれているそうです。

さて、温泉を楽しんだ後に是非食べてほしいのが、名物の「湯あがり温泉プリン」(320円)。豊富町でのびのびと育った牛の搾りたてミルクと生クリームを使っており、ほどよい甘さが湯上がりの火照った体に染み入ります。
生クリームと牛乳だけのシンプルなものから、抹茶やキャラメル、紅茶味など種類は全7種。さっぱりとしていながらも牛乳本来の風味がしっかりと感じられ、いくらでも食べられそう。全種類食べ比べたいくらいです。

もう一つ見逃せないのが、同じく豊富町産の生乳で作るオリジナルバター「バターフィールド」(840円~)。フルーツや魚介を練り込んだフレーバーバターで、ドライフルーツやイチゴ、コンブやウニなど14タイプを販売しています。味見してみると、スッキリと口の中で溶けて脂分を感じさせず、これがバターなの!? と驚くような味わい。おみやげにきっと喜ばれますよ。
■住所:豊富町温泉 ■電話:0162・82・1248 ■営業時間:10:30~22:00(日帰り入浴) ■料金:大人800円、小学生400円、幼児無料(日帰り入浴料) ■休み:不定休
【北海道ウォーカー編集部】
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