【たかつきDAYS】農のある暮らし
関西ウォーカー
土と寄り添えば見えてくる、食の大切さ、家族のつながり、自分の手でなにかを作るということ。まさに、暮らしの原風景。だけど、それはきっと大げさなことなんかじゃなくてちょっと寄り道、な気分で手に入る幸せ。そんな高槻らしい、農業のかたち。

農業と聞いて、思い浮かべることはなんだろう。肉体労働で大変そう?それとも映画に出てくるような、非日常を感じる美しい田畑の風景?きっとどちらも正しいのだろう。だが、それは決して遠い別世界のものではなく、その気になれば私たちにも簡単に体験できること。暑さや寒さをダイレクトに感じるけれど、成長する作物の姿を見れば頑張れる。美しい田畑もよく見渡せば私たちのすぐそばに潜んでいる。身近で楽しくて、なによりもおいしい。きっと、それが農業なんだと思う。

意外と簡単にできる暮らしへの“農”の取り入れ。
「週末農業」という言葉は今や誰もが知っているが、普段の暮らしに取り入れてみるのはどうだろうか?難しそうに感じる農作業は奥が深いことには違いないが、意外に週1回程度の手入れでも野菜は実るし、収穫もできたりする。なにより自分で作る無農薬野菜はどこで買うよりも安全で安心だ。一人での作業が難しそうなら、家族や周りの人を巻き込むのもいいだろう。土を通じたコミュニケーションが、より深いつながりを育んでくれたりもする。

いざ畑仕事を始めようと思い、あらためて高槻を見渡すと市内各地に利用できる農園があることがわかる。通いやすいよう自宅の近所を選ぶのもいいし、あえて普段の生活から離れた山間にある農園を選ぶのも、それはそれで楽しい。例えどこであっても、畑に一歩踏み入れば太陽の光を浴びて毎日成長する野菜の力強さ、温かな土の感触、虫たちの生命力といった当たり前のことに気付かされる。普段の生活では忘れがちなその当たり前に触れることが、最初の農体験だ。

週末農業が与えてくれるおいしさと確かな充実感。
土に触れる楽しさを知ると、もっと畑に行きたいと思うようになる。しばらくすると収穫物もできてくる。自分で育てていれば、不格好なクシャクシャの実であってもいとおしい。食卓だっていつもより盛り上がる。夏であればみずみずしいキュウリ、味と香りがギュッと詰まったピーマン、シャキシャキと小気味のいい食感のインゲン、ほのかに甘味を感じるナスなどが味わえる。季節ごとに旬のおいしさがあるから、春夏秋冬どの時期でも農作業後には楽しみが付いてくる。畑を通じて家の中でも季節を感じることができるのだ。

週1回の畑仕事は、もしかすると農業の表面をなでているだけかもしれない。だけど、そこには確かな充実感がある。いかにおいしくて安全な作物を作れるか。そのためには経験とアイデアが必要で、突き詰めていけば野菜づくりはとびきりクリエイティブな作業だが、難しく考えずにまずはやってみて実感してほしい。自分自身の体で実際に体験し、それを通じて感じたこと、考えたことを振り返ってみる。自分の力で生きている、ちゃんと生きている。そんな実感が、きっとそこにあるから。

高槻市内で利用できる農園
南北に広がる高槻市は農園の場所によってその個性も違ってくる。市内にある農園の一部を紹介。

【里山農園かしふね】
高槻市街から車で約40分、北部の樫田地区に位置するこちらの農園は、東西に山が迫り南北に棚田が広がる。山間部の盆地形状から市街地と比べて3~5℃の気温差があり、暑い時期も作業がしやすい。自然豊かなロケーションが、非日常の感動へと導いてくれる。
林や川に囲まれた農園は1万3,600平方メートルと広大。農小屋では必要な農具を無料で貸出している。

【成合宮浦ふれあい農園/成合薮下ふれあい農園】
高槻市の中心からほど近い成合に位置する2つの農園。市街地からアクセスしやすい住宅地付近でありながら、豊かな自然も併せ持つ。小学生の体験田植えなども頻繁に行われる場所なので、農作業に初めてチャレンジする人や家族にもおすすめ。


【梶原ふれあい農園】
阪急京都線と東海道新幹線が近くを走る梶原地区の貸し農園。「自分で作ったものを、自分で食べる喜びを感じてもらいたい」と、畑のスペースは1区画・約50平方メートルと広めに設定。新規で借りる場合、畝立てまでをやってもらえるので、女性一人でも始めやすい。

市内にはほかにも農業体験ができる畑が多数あり。詳しくは高槻市レジャー農業開発部会へ。【関西ウォーカー編集部/PR】
千束
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