バッドボーイズ清人が描く家族の物語「おばあちゃんこ」。月末は日本一忙しい(!?)小学生と化すその理由とは【作者に聞いた】
東京ウォーカー(全国版)
お笑いコンビ・バッドボーイズのボケ担当でおなじみの清人さん。地元・福岡の海沿いの町で過ごした幼少期のこと、家族のことをテーマにした漫画「おばあちゃんこ」を描き始めた。かなり特殊な家庭環境にあって、さらに身体に障碍を抱えながら、幼い清人さんを育てる哲子ばあちゃんがこの物語の主人公。
連載第10回の今回は、めちゃくちゃ忙しかったという月末のお話。ある典型的な一日を作者のおおみぞきよとさんに振り返ってもらいました。

でも、遊びに行くことをあきらめてなかったです


――「月末は忙しい」って小学生の発言ではないですね(笑)。
本当に忙しかったですね。各種支払いとお米を買いに行くのと……。どういうわけか、ちょうど月末になるとお米がなくなるんですよ。で、家計の調子がいい時は「10キロ買ってきて!」って言われるんですけど、苦しい時は「一番小さいやつ買ってきて…」になる。で、「あぁ、今うちは生活が苦しいんだな」って察するんです。
――大人としては、子どもにそんなことを心配させたくないですよね。
ですよね。でもばあちゃんが気にするのは「体裁」のほうなんです。僕がお米屋さんに小さいほうのお米を買いに行くときには、いちいち「『まだ家にお米あるから、2キロのやつをください』って買ってきなさい」って言うんです。

――どんな心境だったんですかね?
周りの人たちに家がボロことがバレてるのはわかっているけど、食うものに困っているということまではバレてないかもって思っていたのかもしれないですね。ずさんなところもあったけど、外食の時に口に何か付いていないかすごく気にするし……うーん、普通に見られたい、奇異な目で見られたり同情されたくないという意識が強かったのかもしれないですね。
――ちなみに、典型的な月末のスケジュールを教えていただけますか
学校から帰って、まず病院に連れて行くんです。通院は週に2、3回していて、しんどい部分もあったでしょうけど楽しみでもあったと思います。お医者さんとも仲が良かったし。病院が終わるとスーパーまで歩いて買い物して、いったんばあちゃんを家に連れ戻す、と。そこからは僕一人になりまして、ガス屋さん、大家さん、イレギュラーであんまり知らない人の家に……。あれはなんの支払いだったんだろう?
――でも皆さん、親切だったんですよね?
はい、優しかったです。大家さんはお菓子とかコーヒー牛乳をくれるし、ガス屋さんは毎回100円くれるし。どこに行っても皆さん、何かをくれるので楽しみでもありました。


――これだけこなすと友達と遊ぶのは無理ですね。
でもわかってはいても、遊びに行くことをあきらめてなかったです。断れなかったんですよね、あまりにもみんなが誘ってくれるから。今日こそ頑張って友達と合流しようと、その努力はしていました。家庭環境を僕から話すことはなかったので、みんなとは違うということを知らない子も多かったんです。もちろん親から聞いて、ばあちゃんのことや環境のことを知ってる子も少なからずいたとは思います。でも付き合いが悪くても、みんなから浮いているということを感じることはなかったので、みんな優しかったんでしょうね。
大人目線だと、こんなに偉い小学生はなかなかいませんが、子どもには子どもの悩みはありますよね……。次回からは小学生時代のきよっぴの生活を語るうえで欠かすことのできないパートナー、猫とのエピソードをお届けします。お楽しみに!

■おおみぞきよと
X(旧Twitter):https://twitter.com/kiyotomanga
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