起業しなければ稼げないのか?会社員だってできる、お金を増やすためにやるべきこと
東京ウォーカー(全国版)
お金を増やす手段は実にさまざまだ。「仕事の稼ぎを増やす」という手段でいえば、会社員として収入を上げていくことだけでなく、起業して新たにビジネスを立ち上げるという手段もある。そこでお話を聞いたのは、仕事・恋愛・結婚・育児などに悩む女性向けの講座や執筆活動などによって年商12億円を稼ぎ出す株式会社アドラブル代表の小田桐あさぎさん。起業するしないにかかわらず、会社員をしながらできることがあると語る。

会社員は「最強の不労所得」を手にしている
少し過激な表現になりますが、言葉を選ばずにいうと、会社員は現代版の“奴隷”です。なぜなら、どんなに高収入の会社員であっても、結局はそれ以上に資本家が稼ぐために働いているという仕組みが、資本主義経済にはあるからです。
でも私は、会社員が悪いといいたいわけではありません。自ら選んだ勤務先で「将来やりたいことのために、仕事を通じてその練習をする」「吸収できることはなんでも吸収してやろう」といった姿勢で、会社の仕事をその練習として遂行し、加えて給与ももらえているのならなんの問題もないでしょう。
ただ、将来やりたいことにつながらない仕事をせざるを得ないのであれば、話は変わってきます。そういう場合、もちろん転職を考えるのも手でしょう。でも、今の会社で仕事をしながらでも、将来の起業など、やりたいことにつながる練習をすることはできるはずです。
ちょっと乱暴ないい方になるかもしれませんが、「会社員は最強の不労所得を手にしている」からです。もちろん、職種や給与体系によるところもありますが、勤務中の8時間すべて必死に仕事をしなくても、給料が下げられることは滅多にありません。自販機で飲み物を買ったり、コンビニに行ったり同僚と雑談をしたりしても給料はもらえます。

会社員という立場を最大限に活用する
そこで提案があります。ちょっとした休憩時間をうまく活用して、自分がやりたいことにつながる練習をすればいいのです。将来的に作家になって自分の本を出版したいという人なら、仕事の合間に執筆の練習をすることだって可能です。
また、個人では難しくても会社の力を活かしてできることもあるでしょう。たとえば、自分がやりたいことの業界の第一人者に会いたいと思ったところで、個人からの依頼ではハードルは上がります。
でも、会社の仕事のなかで「必要だから」という理由さえつくれれば、仕事のなかでその人に会える可能性も十分にあります。そのように、会社員という立場を最大限に活用することを考えてほしいのです。
そして、もし会社員としての収入を上げたいと思うのなら、「辞める辞める詐欺」をやってみてもいいのではないでしょうか。日本人は、給与交渉をするという意識がかなり希薄です。会社に提示された額をそのまま受け入れているだけでは、給与は上がりづらくて当然でしょう。
特に今は人手不足が大きな社会問題となっていますから、会社員側からすれば大チャンスです。「この給料では、転職も視野に入れなければなりません」といったかたちで、給与交渉するのです。そもそも交渉すらしていなければ、給与が上がるはずもないのです。意外とすんなりベースアップを勝ち取れるかもしれません。

起業するなら、まず「目の前の人」を幸せにする
一方で、起業して自分の力で稼いでみたいと考える人もいると思います。でも、そう考えながらも、明確な目標がないために「自分にはなにができるだろう?」と悩む人もいます。
そういった人に意識してほしいのは、「目の前にいる人を幸せにする」ということです。起業する、ビジネスをはじめるというと、つい広く大きく考えて、目の前ではないどこか遠くにいる人をお客として想定しがちです。でも、すぐ近くにもなんらかの困りごとを抱えている人は間違いなく存在します。
そんな人を、自分のできることで助けてみましょう。最初はただ感謝の言葉をもらえたり、お礼としてちょっとしたプレゼントをもらえたりするようなことで終わるかもしれません。でも、その自分のできることのクオリティーを上げていったら、いつかお礼がお金に変わり、そして高額の報酬にもなっていきます。
しかし、「お金をもらえるような力は自分にはない」と考える人もたくさんいます。そういう人の特徴は、人の話をきちんと聴いていないということ。いつも自分のことばかり考えていて、「人が困っているかもしれない」という可能性を意識して人のことを見ていないのです。そのために人の困りごとに気づかず、「お金をもらえるような力は自分にはない」と思ってしまうのです。
とはいえ、人は自分のことを過小評価しがちなのも現実です。「この人には困っていることはないかな」と想像力をめぐらせて人に接するだけでも、相手が抱えている困りごとが見えてきますし、そのなかには「これなら自分が持っている経験やスキルでなんとかできるかもしれないぞ」と思えるものにも出会えるものです。
世の中のあらゆる仕事は、誰かのなんらかの困りごとを解決することで成立しているともいわれます。最初のスタートは、身近な人のささいな困りごとの解決かもしれません。そして、そのささいな困りごとの解決が、いずれは大きなビジネスに発展する可能性だってあるのです。

構成=岩川悟(合同会社スリップストリーム)、取材・文=清家茂樹、撮影=樋口涼
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