地球の迫力をこの目で! 有珠山一帯にある「ジオパーク」とは
北海道ウォーカー
温泉地として有名な洞爺湖周辺は、約30年周期で噴火を繰り返す有珠山(うすざん)の火山活動と密接な関係にあります。
2009(平成21)年には「洞爺湖有珠山ジオパーク」として、国内初のユネスコ世界ジオパークに認定。洞爺湖温泉街近くや有珠山などには散策路があり、噴火の痕跡や被災の跡などを眺めることができるため、近年「ジオツーリズム」の地として注目されています。ではどのようにして誕生したのか。そして実際に散策できる2つのルートをご紹介します。
洞爺湖温泉を生んだ活火山・有珠山

有珠山は洞爺湖の南側にある、標高737mの活火山。数千年もの間火山活動は休止していましたが、1663(寛文3)年に突然噴火。以来、概ね30年ごとに噴火を繰り返しています。

1910(明治43)年の噴火の影響から洞爺湖岸で温泉が湧き始めて洞爺湖温泉が生まれ、1944(昭和19)年の噴火では畑が隆起して昭和新山が誕生。近年では2000(平成12)年に温泉街のすぐ近くで噴火しましたが、道路や建物は被災したものの人的被害はありませんでした。
温泉街のすぐ側にある、金毘羅山火口コース(所要時間30分。噴火口見学は+60分)

手軽に訪れやすい散策路の一つ目は、洞爺湖温泉街にある洞爺湖ビジターセンターから歩いて行くことができる金毘羅山火口コース。2000年の有珠山噴火の跡を眺められます。
泥流で埋まった町営浴場や泥流で流された橋、流れた橋や噴石で破壊された団地がそのまま残っていて、間近で見学可能です。さらに進むと、その時の噴火口も。温泉街からわずか数百メートル先で噴火するなんて、と驚くこと間違いありません。
洞爺湖ビジターセンター ■住所:洞爺湖町洞爺湖温泉町142-5 ■電話:0142・75・2555 ■料金:無料 ■時間:9:00~17:00 ■休み:年末年始
展望台から眺められる、有珠山外輪山トレッキングコース(所要時間2時間30分)

二つ目は、有珠山山頂付近からの眺望と散策路。山頂付近までは有珠山ロープウェイに乗って行くことができます。山頂駅で下車してすぐにあるのが洞爺湖展望台。ここからは赤茶色の溶岩ドームが目を引く昭和新山と洞爺湖の東岸が眼下に広がります。
山頂駅から展望台と反対側へ進むと、有珠山火口原を散策できる「外輪山遊歩道」があります。歩きやすい靴が必要ですが、火口跡や過去の噴火で隆起・沈下した山などを手軽に眺めることができます。
※途中の火口原展望台まで通年通行可、その先は冬季通行止め。
火山活動で作られた雄大な自然が広がる「洞爺湖有珠山ジオパーク」を歩くと、地球の威力と大地の迫力をたっぷり感じます。約30年ごとに変化してきた地形、地学の教科書を生で見ているような不思議な感覚。散策の後は有珠山の火山活動で誕生した洞爺湖温泉にゆったり浸かり、大地の恵みを感じてみてはいかが?
有珠山(ロープウェイ有珠山頂駅) ■住所:壮瞥町(無番地) ■電話:0142・75・2401(有珠山ロープウェイ) ■時間:8:00~18:00(季節により変動あり) ■料金:ロープウェイ往復、大人(中学生以上) 1500円、小人(小学生)750円 ■休み:不定(整備点検日運休)
【北海道ウォーカー編集部】
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