【影山貴彦のTVコラム・がんばれ関西ローカル!】 武井と小杉のバランス力 スポーツとバラエティが融合
関西ウォーカー
スポーツ関連の番組にとって、新たな視聴者を開拓することは大きな課題だ。
特定のスポーツファンにしか分からないコアすぎる内容だと、そのジャンルに明るくない視聴者はチャンネルを合わせてくれない。逆にバラエティ色が強くなりすぎると、熱きスポーツファンにとっては、「全然物足りへんわっ!(怒)」となる。スポーツとバラエティ、さじ加減はとても難しく、番組の作り手は日々頭を悩ましているところだ。
そんな中、昨年秋から始まった「戦え!スポーツ内閣」(MBS)のバランス感覚が素晴らしい。まもなく放送1年になる。じっくり育てて欲しい優良番組だ。
何より、武井 壮とブラックマヨネーズの小杉竜一のコンビネーションがとてもいい。武井の解説は当然のように熱い、だが時に熱すぎるゾーンに達すると、絶妙なタイミングで小杉が笑いをまぶしてくれる。しかも、小杉は出る部分と引く部分を心得ている。芸人としてピカイチの存在なので、過剰にバラエティの方向に流れることもない。スポーツ好きな人間を満足させ、さほどでもない人間も十分に引き付けることに成功している。
スタジオを国会に見立て、議長(武井)、長官(小杉)、大臣(コメンテーター)と割り振っているが、もうそんな工夫も必要ないほど番組は盛り上がってきた。
是非もう少し早い時間に見たいところだ。
影山貴彦(かげやまたかひこ)同志社女子大学 学芸学部情報メディア学科教授。元毎日放送プロデューサー(「MBSヤングタウン」など)。早稲田大学政経学部卒、関西学院大学大学院文学修士。上方漫才大賞審査員、GAORA番組審議委員、日本笑い学会理事。著書に「影山教授の教え子が泣きにくる。~涙が笑顔にかわる京都の女子大研究室」など
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