自然と暮らしが融合する大きな“遊び場”「千葉うみさとライン」の中心人物に話を聞いたら“街愛”が溢れすぎていた!

東京ウォーカー(全国版)

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「うみさと」プロジェクトを推進する株式会社みなも代表・岩崎肇さん

東京湾から印旛沼までの約30キロにわたる花見川・新川地域一帯の魅力を高めて発信していく「千葉うみさとライン(以下、うみさと)」プロジェクト。今回、そのブランディング活動の一環として、春の花と水辺を楽しむプレスツアーにウォーカープラスの編集部員が参加。1日がかりの「うみさと」を満喫するとともに、本プロジェクトの中心人物でもある株式会社みなも代表・岩崎肇(※)さんに話を聞いた。
※岩崎肇さんの崎は立つ崎(たつさき)が正式表記

【写真】千葉の良さを再発見する「うみさと」の魅力を見る

「うみさと」プレスツアーに帯同し、地域愛を語る岩崎さん


プロジェクトのヒントは「地元民から愛されている場所」


――「千葉うみさとライン」プロジェクトがスタートした経緯を教えてください。

【岩崎肇】衣食住で一人でも多くの人のQOL(クオリティオブライフ)向上に貢献する企業に育てようと「物づくりの企業 株式会社ジー・ピー・アイ」を起業して、はや25年が経ちます。お客として通ったお店の営業を継承するというご縁で立ち上がった飲食事業をきっかけに店舗展開をしていきました。そのなかで、多くの人と接する場を求めることで、地域との関わりも次第に大きくなっていきました。

そんなある日、八千代市「道の駅やちよ」と「佐倉草ぶえの丘」を行き来する際、混雑を回避するために河川沿いの裏道を選ぶのですが、その河川沿いには自転車がすれ違える程度の管理用道路があり、そこを地域の人が、犬の散歩やウォーキング、サイクリングと、日常の生活の一部として親しみ、過ごされているのがとても印象的で、記憶に積み重なっていきました。

都心から70分、うみさとの玄関口の一つでもある八千代市「道の駅やちよ」

自然豊かな「佐倉草ぶえの丘」


地元民から愛される河川沿いの裏道は、季節が変わると桜やチューリップが咲き、裏道とは思えない混雑ぶりです。花火大会やマラソン大会も開催されますが、同じエリアでも、管理する自治体、季節や曜日、時間によってさまざまな顔を見せます。

こんな豊かな自然資源、すでに多くの人が愛し過ごされている実績、しかし、まだまだ地域への認知はすすんでいない。「この地域資源を共有できたら、衣食住を越えて、QOL向上に貢献できるのではないか?」それまで積み重なった記憶や想いが気づきとなって思いついたところが、起点になっているのではないかと思います。

お会いする人にこの地域資源の魅力をお伝えしていくなかで、稲毛に住むサイクリストの人から「このラインは地域のサイクリストでは有名です。なにしろ東京湾から利根川まで行けるのですから」と言われました。実際に地図を確認すると、一部街中を走りますが多くは河川沿いを走ることができることを確認しました。自治体の垣根を越えて、河川を軸にエリアの出来事や点在する地域資源を共有し、QOL向上に貢献しようという決意に変わっていきました。

東京湾から利根川まで続くサイクリングコース


「地元民×うみさと」が生み出す化学反応


――今回、「うみさと」ラインのプレスツアーにも帯同させて頂きました。そのなかで地元の人との“つながり”を重要視されていましたが、「地元民×うみさと」にはどのような化学反応が起きていますか?

【岩崎肇】「千葉うみさとライン」の志は、長い年月をかけて地域のために取り組んでこられた人と同じで、その表現方法が“現代”に合わせたものだと認識しております。

地域にとって自慢の桜の並木道を維持する人、世界に名だたるバラ園を守り、文化醸成を行う人、子どもの豊かな成長を支える人、また里山保全、ホタルの生息地保全など、地域の自然資源が継承されるよう取り組む人……。こうした地域を守ろうとする多くの人と連携し、私が感動した「地域との連携」を一人でも多くの人に共有できるように活動しています。

世界39カ国が加盟する世界バラ会連合にて優秀庭園賞を受賞した草ぶえの丘バラ園

咲き誇るチューリップは「佐倉ふるさと広場」



そして、このプロジェクトで忘れてはならないのは、地域のために平等・公正、公私のバランスを持って取り組む自治体職員です。2019年、国交省の民間まちづくり普及促進啓発事業の採択に至るまでの自治体職員のパッションと行動力に私は心を打たれました。

その仲間達の絆も大変強く、今でも共にする仲間が多くおりますし、異動した仲間とも何かあれば相談し、方向性がブレていないか確認しております。

写真は「ひよどり坂」古き良きレガシーを残していく

稲毛海浜公園では、景観を楽しむだけでなく、季節に応じたイベントも開催


きもカワご当地キャラの「#ぴーちゃん」も誕生

#ぴーちゃん像と岩﨑さん自ら作者に依頼して作られたパネル


――都心から70分、うみさとの玄関口の一つでもある「道の駅やちよ」では、地元産の味を堪能できるメニューを紹介いただきました。まだ隠れた千葉の絶品グルメなどあれば教えてください!

【岩崎肇】成田の参道に行けば「ウナギの蒲焼」。八街に行けば、生産技術・機械まで最先端を行く日本を代表する「落花生」。木更津に行けば「海苔」。八千代の「梨」、佐倉の「味噌」などがあります。

佐倉の絶品「味噌」。お味噌汁として頂いても最高だ


佐倉の味噌を使った「分厚い豚ロースの味噌焼きグリル」は、パサつきがちなロースを肉汁を離水させず調理する逸品です。1時間待ちは当たり前の「成田参道」のウナギは、店舗によって味付け、焼き方が多少変わり、その個性の違いが楽しみのひとつとなっています。

下総の「ゆで落花生」は、焼き芋のようなほくほく感が楽しめて、関西の人に聞くと「そんな食べ方ができるのは羨ましい」と言われたのを覚えております。

僕の好みの拉麺、カレーでいうと、千葉うみさとラインに点在する名店がいくつもございます。それだけで、1週間は楽しめるような相当なボリュームで楽しめることができます。

こちらも舌鼓打つ「竹岡式ラーメン」

「やちよ道の駅食堂」で堪能できる薬膳カレー丼


「うみさと」の魅力はまだまだある!


――その他、「うみさと」の魅力を教えてください。

「佐倉ふるさと広場」で開催されたチューリップフェスタ2024年では、水辺をゆったりとたのしめるよう「うみさとテラス」を用意し、リクライニングチェアなどを設置しました。当初は、ご利用いただけるか不安でしたが、設置するやいなや、人々が腰をおろし、お話しをされていて、そこには今までなかった景色がありました。

試験的にリクライニングチェアなどを設置「うみさとテラス」(テラス席は期間限定設置につき現在はありません)


同じように「道の駅やちよふるさとステーション」側の護岸整備が終わり、先日工事の柵が撤去されました。いままで水辺まで下りられる人の数は限られていましたが、いまでは日増しに人が増えています。近い将来、訪問者たちの憩いの場になると思います。

「道の駅やちよ・ふるさとステーション」側の川沿いで一休み


最終的には、それらが積み重なって「ここにすんでよかった、ここに引っ越してきてよかった」と言ってもらえるような魅力を磨き上げ、発信していきたいと思っております。

「この街で受けた恩を、この街に返していきたい」と語る岩崎さん


観光客や家族、そして恋人など、思いも想いの時間を過ごす稲毛海浜公園

地元の憩いの場所ともいえる「印旛沼サンセットヒルズ」からの眺め

代々受け継がれてきた千葉のレガシーを、仲間たちと共に守り、伝えていく


共鳴し合う「若いチカラ×うみさと」


――最後に、 「うみさと」プレスツアーに参加するなかで、若い人のチカラが「新しい千葉」を創造していく印象を受けました。これから先の「千葉うみさと」の発展は?

【岩崎肇】僕もそうですが、年を取ると、効率・影響・無駄・無理を省いていって、新しい挑戦の邪魔をすることがあります。一方、若い人には、多少の遠回りしても無尽蔵な力と強烈な情熱による突破力があると思っています。僕は、うみさとに限らず、事業も地域も家庭も、適切な世代交代を促し、新陳代謝を図るべきだと思っています。よって、“若い人たちが挑戦をする土壌を整備”するのも、我々年功者の役割だと思っています。

チューリップ掘りで自身の靴を泥だらけにしながら語る佐倉の魅力推進課・向後貴大さん

えがおの運営をしている大澤幸治さん(花見川団地商店街理事長)

花見川団地で新たな自由な暮らしを発見する「ミトーリ工房」の見通真次さん(株式会社MUJI HOUSE)

稲毛海浜公園で新しい仕掛けを投じる株式会社ワールドパーク・木村俊孝さん


「花島公園」では不定期でカヤックやデイキャンプイベントを開催。今後5カ年計画による改修でさらに進化するという

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