厚岸湖に浮かぶ、カキでできた島にある神社の正体は…
北海道ウォーカー
北海道の東部にある厚岸(あっけし)町の特産として、全国的に有名なのはカキでしょう。今や厚岸、釧路だけではなく、大都市部でもブランドとして売り出されています。そんなカキにまつわるエピソードをご紹介します。

厚岸町を訪れたことのある人なら、大きな赤い橋「厚岸大橋」を見たことがある人は多いはず。湖南地区と湖北地区を結ぶ長さ456.5mの「厚岸大橋」は、北海道で最初の海上橋として1972(昭和47)年9月に開通しました。厚岸味覚ターミナル コンキリエ(道の駅厚岸グルメパーク)からも眺められるこの「厚岸大橋」。そこにほど近い、海の上にポツンと「弁天神社」はあります。

この弁天神社は、海の幸と漁の安全を守る神様として厚岸町民から親しまれています。2014年には「あっけし桜・牡蠣まつり」の時期にあわせライトアップも行われました。

かつては幅約10m、奥行き約70mの大きな島があったそう。1791(寛政3)年の「東蝦夷道中記」には、「松前人蠣島と唱、元来浪の中に蠣積りて一つの嶋となれば、外に弁天島として小島一つ弁天宮を建て置く」と、すでに神社があったことが記されています。なんとこの神社、カキでできた島のうえに建てられたものだったのです。社殿は1851(嘉永4)年に火災で消失してしまいますが、翌年に再建。商人・山田文右衛門が座像を寄付したと伝えられています。

大正時代に入ると、「弁天神社」の隣に保養所や料亭なども建てられ、大変な賑わいをみせました。しかし戦後、地盤沈下がどんどん進み、徐々に賑わっていた面影はなくなっていきました。今ではほとんど水没してしまった弁天神社。社の中には、高さ24cmの弁財天座像が祀られています。今では漁船などをチャーターしなければ参拝に行くことはできませんが、たしかに厚岸町民の暮らしと、漁の安全を守り続けています。
弁天神社 ■住所:厚岸郡厚岸町牡蠣島16号島
【北海道ウォーカー編集部】
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