「新海誠展」が全国を巡りついに東京へ!監督も登壇「光栄と同時になんだか居心地悪い」

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国立新美術館では、11月11日(土)から12月18日(月)まで、新海誠監督のデビュー15周年を記念して、「新海誠展―『ほしのこえ』から『君の名は。』まで―」を開催する。国立の美術館では初となる、現役アニメーション映画監督の展覧会の開催に先立ち、新海誠監督をゲストに記者発表会が行われた。

新海誠監督と国立新美術館の青木保館長


国立の美術館では初の現役アニメーション映画監督の展示会開催


新海監督は2002年に短編アニメーション「ほしのこえ」で商業デビューし、それから15年、“美しく壮大な世界ですれちがう男女の物語”を完成度の高い作品に結晶させ、世代や国境を越えて多くの人々をひきつけている。本展は新海監督のその軌跡を、貴重な制作資料である絵コンテ、設定、作画、美術、映像をはじめ、世界観を体験できる造形物などを約1000点の展示を通じて紹介する。個人制作の「ほしのこえ」から、昨年公開し記録的な大ヒットとなった「君の名は。」までを完全網羅し、新海誠アニメーションの魅力に迫る。

「新海誠展『ほしのこえ』から『君の名は。』まで」は国立新美術館で11月11日(土)から12月18日(月)まで開催


本展は6月3日(土)の静岡・大岡信ことば館からスタートし、長野・小海町高原美術館を経て、東京・国立新美術館へと巡回。国立の美術館において、現役アニメーション映画監督の名を冠した展覧会が開かれるのは初めての機会になる。開館10周年となる国立新美術館は、他会場より広い2000平米もの展示空間となるため、巡回展での展示内容に加え、初公開を含む制作資料類が多数盛り込まれる。新海監督とその作品の魅力に触れ、さらなる理解を深められる機会となるだろう。音声ガイドは「君の名は。」で主人公・立花瀧役を演じ、自他ともに認める“新海誠ファン”である俳優の神木隆之介さんに決定。館内にて5作品の特別上映会や、映画「君の名は。」の劇中に登場する国立新美術館2階カフェの“あの席”とサンドウィッチの予約券販売も企画している。

謙虚に語る新海誠監督


「国立の美術館にて展示会が行われるのは、現役アニメーション監督で初だそうで、そう聞くと大変光栄であると同時になんだか居心地の悪い気がする。」と語った新海監督。アニメーションというのは100人、200人が携わる共同製作。展示物の多くの物が、スタッフが書いた共同制作の結果で、そういうものを新海誠展と1つの名前を冠して行われることに対しての申し訳なさ、居心地の悪さを感じるのだという。同時に、今回国立新美術館の大きな舞台でアニメーションが展示されることに、「少し時代が変わってきたのかな」と感慨深く語った。

【写真を見る】「大変光栄であると同時になんだか居心地の悪い気がする。」と話した新海誠監督


本展開催にあたり、新海監督の期待しているポイントも語った。昨年公開した映画「君の名は。」は非常に大きな作品で、新海監督が作らなくても誰か同じタイミングでああいう映画を作ったのではないかと1年経って思うのだそう。自分が脚本を書いて、作りたくて作ったことは確かだが、作る役割がたまたま自分にあって、素晴らしいスタッフが集まって、作られただけ。監督が自分じゃなくてもああいう手触りの映画が2016年の夏に作られたのではないか、と感じるらしい。

「新海誠展」開催への喜びを謙虚に語る新海誠監督


同様に、15年間やってきて自分自身を変えられてしまう出来事としては、個人制作の「ほしのこえ」も同じ感覚。個人制作だが、内容は違っても同じタイミングで同じ作り方の作品を他の誰かが出していたかもしれない。時代の転換点で、アニメーションがデジタルで作られるようになって、人々の日常のコミュニケーションにメールという存在が入り込んだタイミングで、それをたまたま新海監督がテーマとして作っただけ。なぜそう感じるのか自分自身でもわからないが、本展を通じて、それが発見できるのではないかと期待を寄せていた。また、「音声ガイドの神木さんがどう解説するのか、その声も楽しみ」と語った。

新海誠アニメーションをひも解く東京会場の特別展示


東京会場では、特別にキュレトリアルチームを結成し、作品の魅力を深く読み解く。新海監督作品に繰り返し登場するモチーフやテーマに焦点を当て、作品世界を深く掘り下げる「6つのテーマで見る新海誠作品(仮題)」や映像制作の舞台裏として監督のふるさと長野県小海町を取材し監督のルーツに迫った展示、海外での評価も高いことから世界へと広がったその足跡と世界での監督の顔も見られる。さらに、音声ガイドでは新海作品に誰よりも詳しいという神木隆之介さんが作品の魅力を語りかけてくれる。音声を聞きながら一緒に展示をまわり、デート気分に浸れるとのこと。

展示概要や見どころを紹介


“新海誠ファン”には1日では足りないほど深く掘り下げて展示される。一度ではなく、二度三度と足を運びたくなる展覧会に期待が膨らむ。ネタバレ要素も盛りだくさんなので、まだ見たことのない人は一度作品を見てから国立新美術館へ。【ウォーカープラス編集部/高橋千広】

高橋千広

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