スターバックス カード初の試み！バリスタがデザインしたカードが登場

スターバックスのプリペイドカードとして2002年に誕生し、20年以上も愛され続けている「スターバックス カード」。2024年9月30日から登場した4種類のカードは、初めて店舗のバリスタのデザインを採用したもの。バリスタとして店舗で働くパートナー(従業員)の自己表現の場や活躍の機会を創出するとともに、このデザインを通して、顧客に楽しんでもらい、ブランドとのエンゲージメントを高めてもらうための企画だという。企画担当者と採用されたパートナーに、込められた想いを聞いた。

20年以上、パートナーと顧客をつなぐもの

「お支払いの瞬間をより楽しく」、そして「コーヒーを楽しむ時間を贈る」がコンセプトの「スターバックス カード」。20年以上の年月のなかで450種類以上のデザインが生まれ、現在でも年間なんと30以上ものデザインを発行している、ファンにはなじみの深いカードだ。カードを公式モバイルアプリに読み込んでデジタルでもコレクションできたり、メールでギフトとして贈る「デジタル スターバックス カード ギフト」も登場したりと、楽しみ方が広がっている。

今回登場するのは、全国約6万人のパートナーに公募し、151作品の中から選ばれた４作品。「秋にふさわしい、一杯のコーヒーを通じて出会った、思い出のある人やもの」をテーマに、パートナーたちが描いたものだ。

通常、テーマやプロモーションに応じて外部のデザイナーが制作を手掛けているスターバックス カードにおいて、パートナーのデザイン画が採用されるのは、初めてのこと。その意図を「パートナーとスターバックス カードの結びつきを強めること」だと語るのは、企画を担当したデジタル戦略本部の谷内(やち)さん。

スターバックス カードは、支払いの際、絵柄をきっかけに会話が弾むこともあり、パートナーと顧客とをつなぐ大切なコミュニケーションツールでもあるという。

「20年以上の月日が流れ、スターバックス カードがパートナーの中でも日常に溶け込んだ存在になっている中、もっとパートナーが共感できるカードを作り、あらためてお客様とのつながりのきっかけにしてもらいたいと企画しました。それが、お客様へまた新しいスターバックス体験を届けることにもなると思うからです」と、谷内さん。

全国に約6万人のパートナーがいるということは、その分だけの想いや才能がある。選考では、多くのパートナーが共感できるストーリーがあることが重視されたが、想いのこもった151作品の中から４作品を選ぶのは、とても難しかったそう。

「家族との思い出、コーヒーが作られる過程や香りを表現したもの、コーヒーを囲む手を描くことによってつながりを表現したものから、愛や宇宙テーマにした方…想いのつまったアイデアが無限に広がっていて、パートナーそれぞれの個性や多様さを感じました」

自らのスターバックス体験を重ね合わせて

それでは、どのようなカードが登場するのか紹介しよう。ひとつめは、都内の店舗で学生アルバイトとして働く萩原さんの作品だ。ライトが吊り下がり温かな光に包まれたスターバックスの前に、ショッピングや散歩、読書を楽しむ人たちの姿が。店内には会話を楽しむ人や、勉強をする人の姿も見える。
公募のテーマで何を描こうか…そう考えた時に萩原さんが思い起こしたのは、自身のスターバックス体験だったという。

現在、大学でデザイン科に通う萩原さんは、３年前、予備校に通うため、ひとり九州から東京に出てきたそう。家族みんなコーヒーが好きで、子どものころからスターバックスを訪れていた彼女にとって、スターバックスは落ち着ける場所だ。

「秋は模試がたくさんあるので、当時通っていた御茶ノ水の店舗で、タンブラーにドリップコーヒーを入れてもらって、模試の休憩に飲んでいました。温かいし、目も覚めるし。そういう時にパートナーさんから『熱いから気を付けてくださいね』など声をかけてもらえて…。ひとりで頑張っていたので、そのささやかなコミュニケーションがとてもうれしくて、支えになっていました」

イラストからあふれる温かな雰囲気は、そんな思い出がつまっているから。コレクションしたカードを気分や季節によって使い分けているそうで、「お店で購入したら、アプリに読み込んで持ち歩いてもらえたらうれしいです」と萩原さん。

「秋はスポーツ、行楽など何かに打ち込める季節。誰もが主人公となれる季節に、スターバックスが誰かのストーリーを支え手助けする存在でありたい」という願いを込めた。将来はグラフィックデザインの仕事に就くという夢があり、東京に送り出してくれた家族も、とても喜んでいるそうだ。
萩原さんがデザインしたスターバックス カードは、全国の店舗で発行できる。

メールで贈るデジタルタイプのスターバックス カードにも3デザインが登場

「デジタル スターバックス カード ギフト」でもパートナーが描いた３作品が登場する。店舗で発行するカードとデジタルのカードが登場するのは、応募するパートナーのモチベーションを上げるねらいもあったようだ。

「店舗は、カードを置く什器のスペースなどで並べられる枚数に制限があります。でも、せっかくパートナーが想いを込めて描いてくれるので採用数を増やしたい。そこでデジタルタイプのカードを発行することにしました」と谷内さん。

では、個性豊かなカードを紹介しよう。

「スターバックス カードは、デザインを見るとその時のことを思い出すアルバムのような存在」と言う、大阪府茨木市内の店舗で働く岡本さん。モチーフは、家族とのキャンプでのコーヒータイム。「ちょっと薄く淹れてしまったコーヒーでも、空の下で大好きな人たちと飲む味は特別だった」という思い出から、一杯のコーヒーがみんなを笑顔にする様子を表現したそう。

「そのキャンプで、私にとって“おいしいコーヒーとそこで生まれる楽しい会話は最高のペアリング！”だと、気付きました。コーヒーを囲んで会話が弾む楽しい雰囲気が伝わり、“コーヒーは、おいしいだけでなく楽しい！”を感じていただけたらうれしいです」（岡本さん）

大阪府枚方市内の店舗で働く東さんの作品は、コーヒーチェリーやコーヒー豆を運ぶ船、コーヒーを淹れる様子など、コーヒーのさまざまな場面が切り取られている。スターバックスとつながりのある人にとって身近な「コーヒー豆」を主人公に、コーヒーが生み出すつながりやポジティブな想いをデザインにしたそう。なぜなら、入社したてでコーヒーが得意じゃなかった頃でも、先輩が淹れてくれるコーヒーはいつも甘くおいしかったという経験があったから。

「職場の方、友人や先生、ご近所さんや遠方のお知り合い…さまざまなつながりにあらためて思いを馳せて、“大切”という感情を込め、デザインしました。誰かの思い出に残る一枚になりますように」と東さん。東さんにとっての思い出深い一枚は、なじみ深いお客からプレゼントされたカード。異動の際に、「頑張ってください」という想いと共に贈られ、そのカードを今でも大切にしているのだそうだ。

兵庫県宝塚市内の店舗パートナー・本田さんが描いたのは、店舗で見かけるオファリングボード(店舗で季節のおすすめなどを描くチョークボード)。アップル、マロン、パンプキン…スターバックスの秋を彩る味覚がコーヒーとともに描かれている。普段からオファリングボードを描いているそうで、旬の味がたくさん登場する秋は、特に気合が入るとか。

「秋は魅力的なフードが登場し、お客様もパートナーもワクワクした気持ちでお店にいるなと感じています。そんなワクワクがつまったカードを作りたいと思いました」と、本田さん。魅力的に表現できるよう、一つひとつの味をイメージしながら描いたそう。

「コーヒーに合わせて、今日はこのフードを食べてみようかな…など、スターバックス カードから、一日の楽しみをお届けできるお手伝いができたらいいなと思っています」(本田さん)

パートナーたちそれぞれのスターバックス体験がつまったスターバックス カードを購入できるのは、2024年9月30日～10月31日(木)。人と人とをつなぐ一枚を、ぜひ手に入れたい。