【たかつきDAYS】体験できる歴史。

関西ウォーカー

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 たとえば古墳時代を再現したものに、この手で触れられるなら。たとえば江戸時代の栄華の様子を、先進技術で見られるなら。たとえば江戸時代や明治時代の城下町の一角で、くつろげるなら。普段の暮らしのなかに悠久の流れが生きる高槻では、その“たとえば”をかなえることが可能。いざ、歴史の追体験へ!

日本最大の形象埴輪群が発見された埴輪祭祀場を再現。動物、武人、力士、巫女、家、盾などの復元埴輪が並ぶ


埴輪や勾玉を通じて古代の暮らしを探る体験を。


 三島平野のほぼ中央に位置する富田台地一帯の歴史は長く、古くは約2万年前の旧石器時代から人々の営みが確認されている。その後の縄文時代、弥生時代と着実に発展を続けながら、古墳時代には淀川流域で最大の前方後円墳であり、聖徳太子の曽祖父に当たる継体大王の真の陵墓と言われる今城塚古墳が築かれた。

継体大王以降の古墳の紹介コーナー


1997(平成9)年から実施された今城塚古墳の発掘調査により、日本最大級の埴輪祭祀場や墳丘内石積、石室基盤工といった当時の最先端の土木技術などの発見が相次いだ。それらの調査成果を反映させて、古墳時代が体感できる緑豊かな「今城塚古墳公園」と、歴史・文化の発信拠点となる「今城塚古代歴史館」が誕生。公園・歴史館を合わせて「いましろ 大王の杜」と称されている。

古墳の北側内堤に再現された埴輪祭祀場では、初めて訪れた人は圧巻の形象埴輪群に驚くだろう。実際に復元埴輪に触れることもできるため(一部を除く)、撮影スポットとして人気が高い。大王の埴輪まつりが再現されているのは全国でもここだけである。

【写真を見る】色勾玉づくりの材料費は白300円、ピンク・黒(マーブル)400円


また、今城塚古代歴史館には出土した実物の埴輪が展示されているほか、古墳時代の営みに触れる体験教室も実施。石を削って勾玉のアクセサリーを作る色勾玉づくりは、まさにこの場所ならではの個性的な歴史体験と言っていいだろう。

色勾玉づくりは、曜日により開催時間が異なるので事前確認を


古墳は国家や人々の推移をたどれる貴重な歴史遺産。古代を体験する時間を楽しんでみて。

■いましろ 大王の杜(今城塚古墳公園)■ 前方後円墳「今城塚古墳」を整備・復元した史跡公園として2011(平成23)年に開園。1,500年前に活躍した継体大王の真の墓とされながらも、豊かな緑とピクニックもできる気軽さで高槻市民の憩いの場として親しまれている。

■今城塚古代歴史館■ 三島古墳群の概要のほか、今城塚古墳の発掘調査で判明した古墳造りの工夫を、ジオラマ模型や映像を用いて解説。実際に出土した埴輪や土器など、歴史的価値の高い考古資料も多数展示している。

着て、見て、入って楽しむ動乱と栄華のおもかげ。


 戦国時代、動乱の舞台となった高槻城。京~大坂の重要拠点として時の権力者が重視し、高山右近や永井直清など信任厚い武将たちが次々と城主を務めた。江戸時代になるとこの周辺は城下町としてにぎわいを見せ、今も往時のおもかげを色濃く残している。

無料で体験できるレプリカ兜と陣羽織の着用。土曜、日曜、祝日限定で当時使われていた本物の兜と火縄銃に触れることも可能


その高槻城の様子や城下町の暮らしなどを展示しているのが「しろあと歴史館」。特別展・企画展を積極的に開催しているほか、体験コーナーも充実。なかでも無料の兜と陣羽織の着用体験は、ひと味違う思い出作りにおすすめだ。

歴史館から歩いて行ける「城跡公園」では、スマートフォンアプリ「AR高槻城」を体験してほしい。ビューポイントでスマホをかざすと、その場所の当時の景色が画面に出現。歴史民俗資料館前から西を見ると、そこには3層の天守を誇る江戸時代の高槻城の姿が確認できる。

スマートフォン用アプリ「AR高槻城」をダウンロードしてかざすと、かつての高槻城の風景が


旧城下町へと移動すると当時の様子を今に伝える町家が点在し、高槻城の栄華を感じられる。その代表格が「横山家住宅」。築300年と高槻で最も古い町家で、国の登録有形文化財となっている。また横山家から程近い「福寿舎」は明治時代に造られた町家ながら趣のある建物で、グルメや物販もある、誰もに開かれたシェアアトリエだ。

見学は自由。スリッパに履き替えて入ろう


高槻の動乱や栄華の中心となった地域。そう考えながら歩いてみると、見える景色も違ってくるかもしれない。

江戸時代の築城から400年。近世城郭として公儀修築


 高槻城は16世紀前半の戦国時代には存在したとされ、和田惟政や高山右近が城主となり、堀と土塁で囲まれた城を整備した。近世城郭として生まれ変わったのは、400年前の1617(元和3)年。江戸幕府による公儀修築が行われ、3層の天守をもち、本丸、二の丸、三の丸などを備えた姿に大改築された。築城400年に当たる今年、「しろあと歴史館」と「今城塚古代歴史館」が合同で特別展を実施する。

■しろあと歴史館■ 高槻城三の丸跡に立つ歴史博物館。戦国時代以降の文化財を中心に10万点以上の資料を収蔵する。「江戸時代の高槻に出会う」がコンセプトの常設展示では、豊富な文化財や復元模型などを通じて当時の様子を学ぶことができる。

江戸時代の暮らしを映像で見る「しろあと座」


■城跡公園■ 高槻城跡の一部に整備された市民の憩いの場。城の石垣や堀を模した池を中心とするゾーンのほかに、敷地内には郷土の暮らしや生業がうかがえる民具などを展示する「歴史民俗資料館」もある。園内の高台には高山右近像も。

公園内の歴史民俗資料館。展示物はもちろん、建物自体のたたずまいにも雰囲気がある


■福寿舎■ 阪急高槻市駅から程近い旧城下町の北辺に、1898(明治31)年築の町家を改装して造られた。城下町エリアには江戸時代に建てられた町家が多数あるが、酢の醸造所だった福寿舎は、シェアアトリエとして改装されたことが特徴。

各部屋に作家が入居


【関西ウォーカー編集部/PR】

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