映画「人間失格」主演の生田斗真「太宰文学の敷居の高さをゆるめるのが自分の役割」
北海道ウォーカー
2月20日(土)公開の話題作『人間失格』。太宰治の代表作ともいえるこの作品で、映画初出演にして初主演を務める生田斗真。彼が演じるのは、美しい容姿と生来の魅力で出会った人々を魅了しながらも、常に不安や孤独を抱え続けた主人公・大庭葉蔵。この難役に挑んだ生田に、今回の映画について聞いてみた。
――「監督から勉強をするな」と言われて、読みかけの本も置いて現場に入ったそうですね。
「台本はもういただいていたので、暇さえあれば読んでましたね。で、京都の撮影所に入ったときには完全にセリフが入っていて、という状態です。生まれて初めて台本が破れて、あ、台本って破れるんだな、って思ったくらい、今までで一番台本を読みました」
――映画への出演が決まる前、太宰治の作品は何か読んでいたのですか?
「実は中学のとき、読書感想文で人間失格の感想文を提出した覚えがあります。そのときは難しい本を選んじゃったな、と思ってて、今じゃ何を書いたかもはっきり覚えてないんですけど…。でも幼いながらに、物語の世界に引き込む太宰の文法はすごいなと思った印象はあります。次のページがどんどん気になるというか。その頃は自分がこんな大役になるなんて思っていなかったですけどね」
――葉蔵が堕ちていくきっかけともなる友人、堀木を演じた伊勢谷友介さんの印象を教えてください。
「全編通して、伊勢谷くんと過ごす時間が一番長かったんですよ。なので、お昼ご飯に行ったりとか、いつも一緒に行動してましたね。伊勢谷くんはお芝居以外にもいろんなことに興味を持っていて。大体俳優仲間が集まると芝居の話になったり、あの映画見た?というような会話になるんだけど、伊勢谷くんとはほとんどお芝居の話をせずに、エコの話をしたり…こういうタイプの役者さんと一緒にできたのは初めてだったので新鮮でした。年も上ですし、気のいいお兄ちゃんという感じでよくしていただきましたよ」
――最後に、メッセージを。
「やっぱり太宰治、人間失格の敷居が高いと思っている人はたくさんいると思うし、その敷居の高さをゆるめるのが今回自分の役割だと思っています。だから、まだ太宰文学に触れていない若い人たちが映画を見て、ちょっと帰り本屋に寄って行こうかな、とかそんな風に思ってくれたらホントにうれしいですね。あと、もともとの太宰ファンの方にとっても、小説とは違った見せ方ができたかと思うので、原作を知っている人、知らない人、皆さんに見てほしいです」
<プロフィール>
生田斗真(いくた・とうま)●1984年北海道生まれ。ドラマ、舞台等で活躍するほか、今年は他に主演作「シーサイドモーテル」「ハナミズキ」が公開予定
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