20世紀の巨匠ピエール・ジャンヌレの家具展覧会が青山で
東京ウォーカー
世界中の貴重なヴィンテージやデザイナーズ家具、アート作品などを取り扱う日本発のデザインギャラリー「Object d’ art(オブジェ デ アート)」で、11月17日(金)から26日(日)までの間、建築家ピエール・ジャンヌレの代名詞チャンディーガルシリーズの椅子と机を一堂に会した展覧会兼販売会が開催される。

ピエール・ジャンヌレは、建築界の巨匠ル・コルビジェの従兄弟で、事務所をともに立ち上げ、協働したコルビジェの重要なパートナーとして知られている。彼は、1950年代初頭、コルビジェとともにインド北部・パンジャム地方の新都市(チャンディーガル)計画に参加し、途中コルビジェがプロジェクトを離脱した後もチーフアーキテクトとして、チャンディーガルの都市空間から建築物、家具までを総合的にデザインすることに挑み、それを実現させた。今回展示するのは、ジャンヌレがその都市計画で生み出した家具シリーズだ。

洗練された近代的なデザイン性とインドの工芸的アプローチの融合から、デザイン史において高く評価されている名シリーズで、この制作においてジャンヌレは、チーク材やラタン(藤)など地元にある素材、シンプルな設計、製造方法を取り入れ、当時工業化が進んでいなかった現地の工房職人たちと共創した。
バリエーションが多く、刻印やサインなどに個体差が生じているのは、いかに多くの職人がジャンヌレの家具を一緒に製作したかという証だ。その家具の奥に宿る、ジャンヌレのコラボラティブな精神やそれを通じて地方創生を実現するイノベーティブな意識は、単なる造形美を超えものづくりの豊かな可能性を見るものに伝えるだろう。

会場では、オフィスチェアを含む椅子13脚とテーブル2台が、ジャンヌレが現地に構えた邸宅の一室をなぞらえた空間で展示されている。彼が人生をかけてものづくりを推進した場のムードや息づかいを想像しながら、稀代の建築家、ジャンヌレの真髄をみなさんも楽しんでみてはどうだろうか。【ウォーカープラス編集部/井上咲太】
井上 咲太
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