【万博国際交流プログラムレポート/中東編05】東京都渋谷区とトルコ共和国の交流の様子

東京ウォーカー(全国版)

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いよいよ2025年4月13日(日)に開幕が迫る「2025年日本国際博覧会」(通称:大阪・関西万博)。この大阪・関西万博の開催を前に、そこに参加する国や地域との相互理解や国際交流を通じて、地域の課題解決や活性化を図る取り組みを内閣官房が支援する「万博国際交流プログラム」が実施されている。

日本の参加自治体は、地域住民などと交流相手国の万博関係者や出身者との交流事業を通して、万博の理念や共通の課題等への理解を深めるための事前学習を行ってきた。そこで、この記事では「万博国際交流プログラム」を活用した自治体による、中東各国との交流事業をレポート。今回は、東京都渋谷区の取り組みを紹介する。

東京都渋谷区とトルコのつながり

渋谷区とトルコ共和国(以下「トルコ」)は古くから関わりが深く、1937年には渋谷区大山町にトルコ人児童のための小学校が建設された。 同地には現在、イスラム礼拝場である「東京ジャーミィ」が建っており、国内最大級のイスラム寺院として今も地域で親しまれている。1978年にトルコ大使館が渋谷区神宮前に移設されたことからも渋谷区と長く交流を行っており、さらに渋谷区民とトルコとの友好交流を進展させるため、2005年9月には友好都市協定が締結された。

このような歴史的な背景もあり、今回は「万博国際交流プログラム」の一環として、渋谷区主催により、ユヌス・エムレ・インスティトゥート東京(トルコ政府機関)、株式会社steAm(代表:中島さち子さん)プロデュース、音楽・料理研究家サラーム海上さんコーディネイトにより、写真、音楽、料理、言語交流を通し、渋谷とトルコの共通点や違い、そしてこれまでの交流の歴史、文化とともにある未来を感じられるようなイベントとして、「トルコ渋谷クロッシング」の実施にいたったという。

「トルコ渋谷クロッシング」開催

2025年3月1日に渋谷区上原社会教育館にて、トルコ音楽コンサート、トルコ写真家の写真展、トルコ料理教室、トルコ語講座など、現代文化を施設内複数の会場で多角的に紹介した。

写真展「トルコ渋谷スクランブル」

2014年から東京に繰り返し滞在し、街や人々、音楽アーティストたちの撮影を続けてきたイスタンブルの写真家Aylin Gungorによる、最新の写真展を開催。

 


トルコ語講座

馴染みの薄いトルコ語をわかりやすく学んでもらう講座を実施。小学生以下と中学生以上に分けて開催した。講師はユヌス・エムレ・インスティトュート東京のジェムさんが担当。

 


トルコ料理教室

ラジオDJで中東料理研究家としても活躍するサラーム海上さんによる料理教室や、最新の現地取材を元にした料理をレクチャーを実施した。

 

 


トルコ音楽コンサート

パーカッショニスト歌手ハッカン・ヴレスカラさんと、歌手でマルチ楽器奏者でもあるデニズ・マヒル・カルテルさんによる、トルコ民謡、冠婚葬祭の大太鼓ダヴル演奏、伝統楽器とエレクトロニクスを使ったパフォーマンスを披露。日本人ダンサーNourahさんとの共演も見どころの1つとなった。

 

 


さらに、大阪・関西万博シグネチャーパビリオン「いのちの遊び場 クラゲ館」プロデューサーの中島さち子さん率いるKURAGE Bandとの合同演奏も。トルコ伝統音楽、韓国民謡、オリジナル曲を披露したあと、ダンサーNourahさんと会場の観客を巻き込んでの踊りと音楽により、参加者はトルコと日本の文化交流を全身を使って体験することができた。

 


今回の「トルコ渋谷クロッシング」は子どもから高齢者まで、幅広い年齢層が来場。さらに、日本人だけでなく日本在住のトルコ人も多数訪れ、一緒に同じ会場で同じ音楽を楽しむことで彼らとの交流にもつながったと考えられる。

多角的にトルコ文化を体験できる場であったことはもちろん、特に写真展ではトルコ写真家目線の日本の景色を見ることで新しい日本の魅力を発見することができたり、現地や海外で活動するアーティストが日本人アーティストと共演したことで、一方通行ではない文化的交流をすることができたのも大きな収穫だったようだ。


万博期間中について、渋谷区としてはトルコパビリオンの訪問や、トルコ大使館などを通じて意見交換会等を実施したい考えだ。また、区民を連れてトルコを訪問して魅力や文化を肌で感じながら学び、訪問によって得られた成果を区内で発信したいという思いもあるようだ。万博閉会後もトルコ文化講座をはじめとしたトルコとの国際交流企画を検討するなど、日常的にトルコ文化を感じられる場の創出に向けて継続して取り組んでいくという。

さまざまな国について、さらに知りたいと思ったら万博へ!

ここで紹介した以外にも、「万博国際交流プログラム」を活用して、中東を含むさまざまな国との国際交流を実施した自治体は多数あり、各地でさまざまなイベントが行われた。「大阪・関西万博」は、2025年4月13日(日)〜10月13日(祝)の184日間で開催される。各国の多様な文化に興味を持ったならぜひ万博に足を運んで、さらなる理解を深めてみてはいかがだろうか?

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