【万博国際交流プログラムレポート/中南米編04】香川県とブラジルの交流の様子

東京ウォーカー(全国版)

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いよいよ2025年4月13日(日)に開幕が迫る「2025年日本国際博覧会」(通称:大阪・関西万博)。この大阪・関西万博の開催を前に、そこに参加する国や地域との相互理解や国際交流を通じて、地域の課題解決や活性化を図る取り組みを内閣官房が支援する「万博国際交流プログラム」が実施されている。

日本の参加自治体は、地域住民などと交流相手国の万博関係者や出身者との交流事業を通して、万博の理念や共通の課題等への理解を深めるための事前学習を行ってきた。そこで、この記事では「万博国際交流プログラム」を活用した自治体による、中南米各国との交流事業をレポート。今回は、香川県の取り組みを紹介する。

香川県とブラジルのつながり

ブラジルには、香川県出身者及びその子弟で構成されるサンパウロ市のブラジル香川県人会、ベレン市の北泊香川県人会の2つの県人会がある。1913年に初めて県人がブラジルに移住してから、2023年で110周年を迎えた。これまで同県からは県人会の記念式典等に訪問団を派遣するなど交流を行ってきたが、県人会員の高齢化、世代が進むことでの自身のルーツへの関心の薄れや日本語離れ等により、研修などに参加できる日本語能力を有する会員の減少や若手会員自体の減少が生じている。また同県からブラジルへの移住は1960年代前半以降はわずかで、ブラジルに渡った親族が身近にいた人も減り、多くの香川県出身者が住むブラジルへの関心が県内で低下していることも懸念されていた。

そういった背景もあり、香川県では「万博国際交流プログラム」を活用し、県内の学生をブラジル・サンパウロ市へ派遣。南米日系社会の歴史と現状を学ぶとともに、現地での同県に関するPR、県人会員や現地青年との交流等を行った。その様子を以下で詳しくお伝えする。

ブラジル青少年派遣事業参加者に向けた事前説明会

ブラジルを訪問する学生が、南米への移民に対する理解を深め、また大阪・関西万博や香川県で開催している芸術祭に関する知識を習得するため、2024年9月~11月の間、計7回に渡り説明会を実施した。

 

 


ブラジル青少年派遣事業

2024年12月5日~17日の13日間、県内大学生・大学院生4名をブラジルに派遣。南米日系社会の歴史と現状について知識を深めるとともに、県人会の若い会員との交流を通じて、今後も継続的な交流を続けられる関係を構築すべく、現地の関係団体などを訪問した。

 

 


また、現地で大阪・関西万博及び香川県に関するプレゼンテーションを実施し、万博に関する関心を高めるとともに、県人会員や日本に興味を持つ方々に香川県の魅力を知ってもらった。

 

 


ブラジル青少年派遣事業 報告会

2025年1月19日には、ブラジル青少年派遣事業に参加した大学生・大学院生が、現地での活動や交流を通じて学んだこと、感じたことを発表する報告会を開催。国際交流やブラジルに興味のある県民35名が参加した。報告後には来場者との交流も行うことで、ブラジルで経験したことを多くの県民に直接伝えることができた。

 

 


今回の青少年派遣により、受け入れ側のブラジル香川県人会の若手会員が多くの行事に参加、同行してくれたという。県人会の若手会員は、祖父母世代から移住前の日本の話をよく聞いており、それ故に日本の伝統を理解している一方で、「今の日本」の姿はネットを通じてしか知りえていない。だが、この機会に同世代の日本人と交流することで、漫画やアニメをはじめとした日本の流行や若者目線で見た日本・香川県の現状に触れ、日本や香川に対する関心を高め、今後彼らが県人会活動に積極参加するきっかけになったのではないだろうか。

また、今回の派遣事業に参加した学生たちも県人会員をはじめとした多くの日系人やブラジルの青年等と交流し、現地に行ってみなければわからない雰囲気を感じ取ることで、周囲の友人やSNSを活用して多くの人々に、リアルな声を届けることができるようになったはずだ。


万博期間中には、ブラジルから青年を受け入れ、香川県民との交流や同県の文化に触れてもらうとともに、万博会場に訪問してブラジルパビリオンを体験してもらう予定だという。同じく、ブラジル青少年派遣事業参加者などもブラジルパビリオンを訪れ、そこで得た情報を発信し、県民の万博やブラジルに対する関心を高めていく考えだ。

香川県としては、万博閉会後も在県ブラジル人が交流イベントや学校訪問を行うことで、県民のブラジルに対する関心を高めていきたいという。長期的にも、同県からブラジルへの訪問、ブラジルから同県への招聘を重ねることで、ブラジル香川県人会との継続的な交流や関係をより強固なものにしていくとともに、ブラジルや県人会に対する関心を高める取り組みを行っていくそうだ。

ちなみに、2025大阪・関西万博と会期をほぼ同じくして、同県では、国内外から多くの来場が見込まれる瀬戸内国際芸術祭2025を開催予定。大阪・関西万博とともに両イベントをPRしていくことで、相乗効果が得られることも期待したい。

さまざまな国について、さらに知りたいと思ったら万博へ!

ここで紹介した以外にも、「万博国際交流プログラム」を活用して、中南米を含むさまざまな国との国際交流を実施した自治体は多数あり、各地でさまざまなイベントが行われた。「大阪・関西万博」は、2025年4月13日(日)〜10月13日(祝)の184日間で開催される。各国の多様な文化に興味を持ったならぜひ万博に足を運んで、さらなる理解を深めてみてはいかがだろうか?

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