木彫家親子の作品も展示。 私設民俗資料館のある民芸品店へ
北海道ウォーカー
阿寒湖アイヌコタンにはおみやげ物店がズラリ。その中で異彩を放っているのが「熊の家(くまのや)」です。お土産として購入できる民芸品の種類もさることながら、店主であり木彫家でもある藤戸竹喜さん康平さん親子の作品も鑑賞可能。地下には私設の民俗博物館まであるという、お土産を買うだけではない濃い時間を過ごせます。
熊の家(くまのや)は、木彫家の藤戸竹喜さんが1964年にはじめたお店です。入口では竹喜さんの作品が迎えてくれます。クマとそれを捕まえる人々が生き生きと表現されています。

現在主にお店に立っているのは息子の康平さん。康平さんも木彫家で、店内には作品のiPhoneケースなどが飾られています。作品を彩るターコイズは、アイヌの女性が儀式の時に身に付けたタマサイ(ガラス玉などを連ねた首飾り)にインスパイアされたものだそう。康平さんの作品は大阪の国立民族学博物館や千葉の国立歴史民俗博物館にも納められています。

熊の家では気軽に買えるお土産も多数扱っています。やはり気になるのは木製のもの。

阿寒周辺で作られたものはもちろん、他地域の工芸品を購入することもできます。人気は伝統的工芸品に指定されている平取町二風谷のお盆、イタ。作り手不足で今後手に入りにくくなることが予想される旭川市の優佳良織の商品もあります。

熊の家オリジナルの商品も多数あり。人気は康平さんがデザインしたTシャツ(3024円)やタオル(864円)。

近年被害ばかりが強調されているエゾ鹿ですが、皮で作ったお財布は柔らかく使い心地のいいものに。色やデザインのバリエーションも豊富です。

地下には私設の民俗資料館があります(見学を希望する場合はその旨を伝えてください)。主に竹喜さんの作品と民具などが展示されています。奥にある人物像は実在の人をモデルにしています。もちろんすべて木製なのですが、まるで体温を持っているかのよう。

手前には様々な種類の犬がずらり。

10月14日から12月17日までは、札幌芸術の森美術館で「木彫家藤戸竹喜の世界」を開催。そちらでもまとまった数の竹喜さんの作品を見ることができます。
お店にはほか、アイヌ音楽CDの視聴スペースもあり、購入も可能。アイヌ関連の書籍も販売しています。康平さんはお店をアイヌ関連のいろいろなものに触れ、好きなものを見つけてもらう場所にしたい、と話します。かつての、だけでなく現代のアイヌ文化も感じられる場所になっています。

熊の家(くまのや) ■住所:釧路市阿寒町阿寒湖温泉4-7-12 ■電話0154・67・2503 ■時間9:00~22:00 ■休み:不定休
【北海道ウォーカー編集部】
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