空間もメニューもフォトジェニック！昭和の香り漂うクラシカル喫茶店4選

文化人や芸術家たちが集った店や、喫茶文化の歴史がうかがえる店など、昭和の香りが今も残る4店のレトロ喫茶を厳選してご紹介！＜※情報は関西ウォーカー(2017年10月24日発売号)より＞

文化人にも好まれた異国情緒漂う純喫茶

1934(昭和9)年創業の「フランソア喫茶室」。国の有形文化財に指定されるイタリアバロック様式でしつらえられた店内は、クラシカルで異国のような雰囲気がいっぱい。クリーミーであっさりとしたレアチーズケーキなど、丁寧に手作りされたスイーツにもファンが多い。

アンティークのインテリアが並び優雅な時間が過ごせそう。

「レアチーズケーキ」(550円)。ブルーベリージャムとの相性も抜群。

小さな明かりがともる古めかしいライトもすてき。

高瀬川沿いの静かな町並みに突如現れる洋風建築が目をひく。

創業者、立野正一氏の友人の一人、画家の藤田嗣治が寄贈したパリの地図。立野氏もパリのような自由な町に強くあこがれていたそう。

■フランソア喫茶室＜住所：京都市下京区西木屋町通四条下ル船頭町184 電話：075-351-4042 時間：10:00～23:00(LO22:45) 休み：なし 席数：83席 タバコ：禁煙 駐車場：なし 交通：阪急河原町駅より徒歩2分＞

ミステリアスな青い空間で宝石のようなゼリーを

1948(昭和23)年創業の「喫茶 ソワレ」は、京都が誇る名喫茶。女性がきれいに見えるという青色の照明で店内は幻想的な空間を演出する。遠方からも訪れる人々のお目当ては「ゼリーポンチ」。シュワッとはじけるソーダと、カラフルでかわいいゼリーを堪能しよう。

1階には美人画の巨匠・東郷青児の作品が。

「ゼリーポンチ」(650円)。ソーダ水に浮かぶ5色のゼリーが美しい。

染色家・上村六郎からアドバイスを受け、青い照明を採用した。

東郷青児の絵が描かれたコーヒーカップが並ぶ入口のショーケース。

2代目が店の前で撮影した、創業者の元木和夫氏(右から3人目)や、2代目の妻でゼリーポンチを考案した元木成子さん(右端)の写真。

■喫茶 ソワレ＜住所：京都市下京区西木屋町通四条上ル真町95 電話：075-221-0351 時間：13:00～19:30(LO1F18:00、2F18:45) 休み：月曜(祝日の場合翌日) 席数：64席 タバコ：禁煙 駐車場：なし 交通：阪急河原町駅、京阪祇園四条駅より徒歩2分＞

創業者が生み出した究極の深煎りコーヒー

1934(昭和9)年創業の「丸福珈琲店 千日前本店」は、創業者の伊吹貞雄氏が東京で流行し始めたコーヒーの味に感動して開業し、大阪にコーヒー文化を広めた名店。抽出器を自ら考案し独自の焙煎技術で生み出した“深煎りの極み”と呼ばれる一杯は、今も変わらない味で親しまれている。

「ホットケーキ」(650円)。専用の銅板で焼き上げる。

「レトロスイーツプレートセット」(1100円)。ロゴの入った昔ながらのドーナツとプリン、ラスクがセットに。

豆をイメージした床のデザインも特徴的。

アンティークのステンドグラスも店内に。

写真は1955(昭和30)年ごろ。当時は周辺に御座が点在し、演芸を観に来る客や演出者も多く訪れた。毎日出番まで時間を潰す芸人もいたとか。

■丸福珈琲店 千日前本店＜住所：大阪市中央区千日前1-9-1 電話：06-6211-3474 時間：8:00～23:00(LO22:30) 休み：なし 席数：150席 タバコ：禁煙 駐車場：なし 交通：地下鉄なんば駅より徒歩5分＞

レンガ造りの英国風洋館で贅沢な時間を過ごして

1974(昭和49)年創業の「北野坂にしむら珈琲店」は、神戸の代表的な喫茶店で、日本初の会員制喫茶店としてオープン。ヨーロッパのアンティーク家具が並ぶ店内はまるでホテルのサロンのような優雅な空間。現在は誰もが気軽に訪れられる名店として親しまれている。

「ケーキセット」(1200円)。飲物は3種、ケーキは8種から選べる。

「和牛ハンバーグデミグラスソース」(単品1500円)などメニューも充実。

重厚な内装や調度品の数々に囲まれて特別な時間を。

創業者の川瀬喜代子氏が上海で住んでいた洋館をイメージ。

創業者の川瀬喜代子さん(右から2人目)とスタッフの開店直後の記念写真。当時から制服はオートクチュールで、1着7万円もするものだった。

■北野坂にしむら珈琲店＜住所：神戸市中央区山本通2-1-20 電話：078-242-2467 時間：10:00～22:00、2F11:00～14:30(LO)、17:00～20:30(LO) 休み：なし 席数：55席 タバコ：禁煙 駐車場：なし 交通：JR三ノ宮駅より徒歩10分＞【関西ウォーカー編集部】

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