【影山貴彦のTVコラム・がんばれ関西ローカル!】時間をかけて丁寧に。「骨太」さを忘れずにいたい

関西ウォーカー

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「120パーセントの取材ができなければ、90点の小説は書けません」

山崎豊子はそう言った。小説に限らずメディアに関わる人、いやすべての人々に突き刺さるはずだ。

「かんさい熱視線」。「骨太」の番組である。毎回時間をかけて丁寧にテーマに取り組んでいる番組は今のテレビにおいて貴重だ。ここしばらくでも、「夢をつかむ手ー筋電義手広がる可能性ー」(6月23日放送)、「命をつなぎたいー出産に挑む心臓病の女性たちー」(7月7日放送)、「パッチギ!乗り越えろ!ー大阪ミナミ伝説の男の人生ー」(8月25日放送)など、大いに見応えのあるものが多い。

冒頭の山崎の言葉は、10月6日の同番組の中で聞いた。「そして名作は生まれたー山崎豊子『大地の子』誕生秘話ー」だ。中国残留孤児が、過酷な運命を生き抜く姿を描いた「大地の子」が生まれるにあたり、中国共産党トップであった胡耀邦と山崎との3度にもわたる会談は大きな役割を果たした。当時の肉声テープが見つかり、番組では名作誕生秘話として紹介した。少しもひるむことなくストレートな言葉を重ねる山崎に心を打たれた胡耀邦は、彼女が中国で取材しやすくなるよう手助けしたという。

仲代達矢、上川隆也らが出演しドラマ化もされ、大きな話題となった「大地の子」。「骨太」は、今の私たちが時に忘れがちなことだと思う。

影山貴彦

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