【話題のミステリー】心霊より恐ろしい!!「日常に潜む狂気」を描くこの夏注目の極上ミステリー【作者に取材】
東京ウォーカー(全国版)
ほんの少し目を離しただけだったのに、幼い少女は忽然とどこへ消えてしまったのか…?あの日あの時、携帯電話の着信が鳴って、娘から目を離したのは、ほんの数分のことだった。その“たった数分”を、その後の人生で延々と後悔することになるとは――!!
本作『仮門(かりもん) 消えた少女―10年目の真実』は、娘を失った家族とその家族を取り巻く人たちの10年後を描いている。10年の歳月を経て、突然動き出す事件。10年前の幼女失踪事件の夜に何が起こっていたのか、もし犯人がいるなら誰なのか――。

SNSで興味深い漫画の連載が始まったのは、約2年前の2023年9月のこと。タイトルは『仮門』。当初はサブタイトルに『犯人を予想する漫画』というキャッチを掲げ、読者と一緒に犯人を予想するスタイルで連載がスタートした。本作は徐々に人気を集め、2024年7月に記事で紹介すると400件近い読者コメントが殺到!さらにストーリーが進んでいくとともに人気は加速していき、今月2025年8月12日に念願の電子書籍が発売、今夏とても注目度の高い作品である。
話題の『仮門(かりもん) 消えた少女―10年目の真実』について、作者である鳩ヶ森(@hatogamori)さんに話を伺ってみた。

――電子書籍として発売され、この夏話題となっている本作ですが、連載スタートから完結までに約2年の歳月を要しましたね。連載スタート時からプロット(物語の構成)の変更などはありましたか?
2年もかかってしまいました(笑)。当初は半年ほどでサクっと終わらせるつもりだったのですが、思いのほか時間がかかってしまったのは大きな反省点です。「子どもの失踪」というデリケートなテーマを描いているなかで2年の間にいろいろと考えることもあったのですが、それでも途中でプロットの変更などはしませんでした。
――電子書籍オリジナルで収録されている「真相編」は圧巻のクライマックスでしたが、あれも当初から構想の変更はなく…なのでしょうか?
はい。電子書籍では七海の失踪の真相がやっと明かされましたが、これは最初から頭の中で決めていたものをそのまま描いています。ただ、猪口の出番が多くなったのだけは自分でも予想外でした。
――猪口というと“ちょいワル”風の登場人物で、主人公の“過去の男”ですね。ほぼプロット通りに進めていた鳩ヶ森さんが、猪口だけ想定外になってしまった理由は?
単に"イケオジ"を描くのが楽しかったのかもしれません(笑)。

――当初は、読者とともに犯人を予想するスタイルでSNSで連載をスタートさせ、それが好評を得て電子書籍化へとつながりましたね。SNSでの読者との交流が楽しそうだったのが印象的でした。
作品タイトルに「犯人を予想する漫画」などと掲げているので、pixivのコメント欄で読者がいろいろと予想しながら書き込んでくれたのはとてもうれしかったですね。最初のころはこまめに返信していたのですが、だんだん時間の余裕がなくなり交流できなくなったのはつらかったです。
でもすべてのコメントには、必ず目を通しています!温かい励ましや、「おもしろい」というストレートな感想にどれほど勇気をもらえたかわかりません。pixivで応援してくれた皆さんがいなければ、ラストシーンまで描けなかったと思います。本当にありがとうございました。

本作の著者が描く作品のコンセプトは「日常に潜む狂気」である。別に特別でもなく、何らドラマチックでもない“平凡な日常”を送っている人のすぐ隣で、じっとりと息を潜めじわりじわりと近づいてくる悪意のようなものがある。そのような悪意は、ときに怪異よりも恐ろしく厄介である。
10年前の幼女失踪事件の夜、一体何が起こっていたのか――。犯人は誰なのか――。犯人の目的は――。この話題のミステリーをこの夏、ぜひ一読してみてほしい!

取材協力:鳩ヶ森(@hatogamori)
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