チーズタルト専門店からチーズの可能性を広げるブランドへ。BAKE CHEESE TART、11年目の進化!
東京ウォーカー(全国版)
店の前を通ると漂う甘い香り……工房一体型の店舗で、毎日焼きたてのチーズタルトを販売する「BAKE CHEESE TART(ベイクチーズタルト)」。2014年に誕生した同ブランドは、瞬く間にスイーツ業界を席巻、海外にも多数出店を果たした。
創業当時は“流行スイーツ”として人気を博してきたBAKE CHEESE TARTだが、創業11年目を迎え、“定番スイーツ”の立ち位置を得た。しかし、2025年4月にリブランディングを決行!「焼きたてチーズタルト専門店」から「北海道生まれのチーズ菓子専門店」として歩むことに。チーズタルトの種類を増やし、スフレチーズケーキやチーズクッキーをラインナップ。その魅力を株式会社BAKE取締役ブランディング担当の北村萌さんに教えてもらった。

看板商品のチーズタルトは大事に。チーズの幅広い魅力が伝わる新しいタルトが登場!
BAKE CHEESE TARTの最大の特徴はなんといっても、工房一体型の店舗で毎日焼きたてを提供してくれるチーズタルト。オリジナルブレンドのクリームチーズを使ったムースのクリーミーさとタルトのさくさく感のハーモニーが見事で、ファンも多い商品だ。

「リブランディングにあたって、チーズタルトのレシピを変更するという案もありましたが、お客様から長年支持をいただいているチーズタルトはやはり大事にしたい。今後も大事に継承していきたいという思いがあり、オリジナルのチーズタルトのレシピはそのままにしています」と北村さん。
BAKEでは、“一ブランド一プロダクト”という専門店業態で長らくブランドを運営してきた。しかし、コロナ禍をきっかけとしたお菓子を取り巻く状況の変化に伴い、“一ブランド一マテリアル”という方針をとるようになったという。
「新方針に合わせて、ECサイト限定ブランドの『しろいし洋菓子店』や米菓ブランドの『トーキョー煎餅』などのブランドを作り上げてきましたが、BAKE CHEESE TARTといった既存ブランドについては“一ブランド一プロダクト”の専門店業態での運営が続いていました。一つの商品に絞り込こんだブランド体制はおいしさを追求しやすい一方で、ブランドの成長を自分たちで止めてしまっているのでは、という思いもありました。また、洋菓子業界は右肩上がりで成長しています。競争率が高く、回転の速い業界にあって一つの商品のみで戦っていくことの難しさも感じていました。11年目を迎えたBAKE CHEESE TARTがさらに10年、20年と支持していただけるブランドであり続けるためには、時代に合わせた柔軟性と拡張性が求められると考えたんです」
そこで、リブランディングにあたって店舗で焼き上げるチーズタルトに新たな2フレーバーがラインナップ。オリジナルのチーズタルトとは違った味わいが堪能できる。


「まずは北海道産マスカルポーネチーズムースに、ミルクソースを重ねた『焼きたてタルト ミルキーマスカルポーネチーズ』。花形のタルトカップは、ココアとアーモンドパウダーを練り込んでいます。仕上げにはクランブルをトッピングし、カップ、ムース、クランブルそれぞれの食感の違いを楽しんでいただけるようにしました。もう一つが『焼きたてタルト 焦がしキャラメルベイクドチーズ』。焦がしキャラメルのソースと濃厚な北海道産クリームチーズを合わせることで、こっくりした甘みが楽しめる仕上がりです。タルトカップはカットケーキをイメージした扇形にしているのですが、オリジナルの円やミルキーマスカルポーネチーズの花形とは違い、非対称の形なので、ムラのない焼き上がりになるよう設計するのが難しかった商品です。開発に時間がかかりましたが、結果としてビジュアルも味わいも新しいチーズタルトが提案できたと思っています」
手土産需要に応える新商品。3枚入クッキーはちょっとしたプレゼントにもぴったり
「焼きたてタルト」は店頭で一つずつ焼き上げるため、個包装になっていない。購入日当日は常温(直射日光や高温多湿を避けた涼しい環境)で持ち歩きが可能だが、そのあとは冷蔵する必要がある(冷蔵保存で購入日含めて消費期限は4日間)。そのため、手土産にするには難しいシーンもあった。
「ただ甘いものを食べたいから食べるのではなく、BAKE CHEESE TARTの商品は感情に寄り添うお菓子ブランドとしてお客様のそばにありたいと考えています。特別なときに食べたい“ご褒美”として、大切な人へのプレゼントとして。オケージョンに合わせた商品展開をしていきたいと思い、個包装の商品もラインナップに加えることになりました」



BAKE CHEESE TARTは駅の構内や、駅直結商業施設での出店が多い。ビジネスシーンや帰省に合わせた手土産の需要はあったが、個包装や日持ちのする商品がなく、そうした需要に応えられていなかった。しかし、「ベイクTHEスフレケーキ」は賞味期限14日(製造日含む)、「ベイクTHEクッキー」は賞味期限60日(製造日含む)、それぞれしっかりとした箱入りなので、長距離の持ち運びも安心だ。「ベイクTHEクッキー」の3枚入はワンコイン以下の価格で、ほどよいサイズ感なので、ちょっとした気の利いたプレゼントとしておすすめ。
「新しいBAKE CHEESE TARTのキーワードは“Cheese Metamorphose(メタモルフォーゼ)”。『何度でも感動するお菓子へ、チーズをメタモルフォーゼ』をコンセプトに、チーズの持つ多彩な表情を引き出すお菓子作りをしていきたいと考えています。新しいブランドロゴには視点によって見え方が変化する錯視(さくし)を利用。ブランドカラーも鮮やかな黄色から“チーズのまろやかさ”を象徴したミルキーホワイト、“自由な発想”をイメージしたライラックブルー、“まだ見ぬチーズの可能性”を表現するエッセンスとしてシルバーの3色を採用し、がらりとイメージを変えました」
北村さんによれば、BAKE CHEESE TART以外のバターサンド専門店「PRESS BUTTER SAND」やアップルパイ専門店「RINGO」もこれまでの業態からの脱皮を目指し、準備を進めているとのこと。BAKEがどんな変化を遂げるのか注目したい。
取材・文=西連寺くらら
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