日産自動車オールラインアップ試乗会で「キックス」「エルグランド」を試乗!来たる次世代を前にポイントをおさらい

東京ウォーカー(全国版)

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2025年の日産オールラインアップ試乗会が2025年4月24日、都内で開催された。直前の4月22日には新型「エルグランド」のデザインが一部公開され、注目を集めたばかり。今回は現行の「エルグランド」と、北米市場では2024年に2代目モデルが発表されたコンパクトSUV「キックス」の初代モデルの2車種に試乗し、今後日本でもフルモデルチェンジで投入されるであろう両車種のポイントをおさらいした。

「エルグランド 350ハイウェイスタープレミアムアーバンクロム」


街乗りの気軽さと本格的な長距離ランを両立する「キックス」

「キックス X FOUR(4WD)ツートーンインテリアエディション(ベージュ)」

「キックス」は、「アリア」「エクストレイル」に並ぶ日産のSUVで、位置付けとしてはコンパクトクロスオーバーSUV。日産自動車のSUVの中では比較的手頃な価格設定で、SUVの中でも小さめの車種だ。今回試乗した「X FOUR(4WD)ツートーンインテリアエディション」は、発進時や追い越し時の素早い加速とアクセルオフでなめらかに減速するのが特徴の第2世代e-POWERを搭載した4WD仕様で、車体とルーフで色の異なるツートーンの配色が目を惹く。

エクステリアもミラーや天面のツートンカラーが映える


プラットフォームには上級小型車向けプラットフォームを採用し、安定性や乗り心地に寄与。また、コンパクトSUVクラストップレベル(2024年5月現在、日産調べ)の最小回転半径5.1メートルを実現し、狭い道や駐車場内での切り返しでもスムーズな操作性を実現している。コンパクトSUV初(2024年5月現在、日産調べ)となるインテリジェント FCW(前方衝突予測警報)の搭載をはじめ、前方・側方・後方・駐車時の運転を支援するセーフティアシストも標準装備している。

北米市場で発表された2代目キックスと比べるとコンパクトな印象のフロントグリル


実際に乗り込んでみてまず感じたのは、全長4290mm・全幅1760mmと、コンパクトなボディサイズながらも足元や頭上にゆとりを感じる車内空間であること。座面がやや高くなるよう設計されていることから、上下の視界が広いのも安心感に繋がる。

同エディションではインテリアもベージュとブラックのツートーン


平均的な成人男性の体型からさらに小柄な人でもストレスなく運転できるだろうと感じた。また、インテリアもファブリックが布張りではなく革張りのベージュのシートをはじめ、明るさと落ち着きを兼ね備えた雰囲気だ。

落ち着きとカジュアルな雰囲気を両立している


走行をはじめると、ガソリンエンジンは発電のみを担い、駆動はモーターという構成ならではの静かさを実感する。都内の公道での試乗のため追い越しのタイミングはなかったが、信号での停止・発進ともにレスポンスは軽快で、カーブでのハンドリングもなめらか。箱型のシフトセレクターは、最初は戸惑うもののパソコンマウスのような感覚だと思えばすぐに慣れそうだ。

リチウムイオンバッテリーおよびタイヤ間のエネルギーの流れを表示するエネルギーモニター

シフトアダプターは手のひらに収まるマウス型


普段の街乗りはもちろん、高速道路を利用したおでかけまで幅広く対応できるだろう。たとえば、家族の中で運転は近所の買い物程度という人と遠出も楽しみたいという人がいても、この1台で両立するバランスのよさが大きな魅力と感じた。

車体のコンパクトさからすると高さ・奥行きともに必要十分なラゲッジスペース


居住性と安定感が長年人気を掴む「エルグランド」

「エルグランド 350ハイウェイスタープレミアムアーバンクロム」

一方の「エルグランド」は日産を代表するミニバン。試乗した「350ハイウェイスタープレミアムアーバンクロム」はエンジンにV型6気筒DOHC「VQ35DE」を搭載した上位グレードで、アーバンクロムならではの専用エンブレムや漆黒のフロントグリル、インテリアは本革のステアリング・シフトノブと内外ともに重厚感を醸し出している。

漆黒メッキが印象的なフロントグリル


2010年にフルモデルチェンジした現行の3代目モデルでは、FF(フロントエンジン・フロントドライブ)方式を採用し、エンジンを極限まで低い位置に設置。低重心ならではの安定感と、広々とした室内空間を兼ね備えている。

視界の広さを確保したフロントガラス

シフトノブを前面配置にしたことで運転席・助手席の収納スペースも確保されている


エルグランドをはじめミニバンタイプの車種に乗るのは今回がはじめてだったが、乗り込んで感じたのはその大柄な見た目に反し、ハンドルを握った時の視点が直前に試乗したキックスと比べても違和感を覚えなかったこと。大きめの自動車を運転するのに不慣れという人の場合はどうしても尻ごみすることもあるだろうが、普段乗るセダンやSUVの延長線上で考えられるのは大きなポイントだ。実際に座ってみても視点の違和感のなさとともに視界の広さが両立され、車両感覚の掴みやすさも確保されているように感じられた。

セレナよりも低重心の印象が強い


また、これもキックスとの比較になるが、エルグランドでもその静粛性に驚かされた。純然たるガソリン車でありながら、エンジンをかけ走り出すまでの間「e-POWER搭載車だったっけ?」と思うほどだ。もちろん無音というわけではないが、エンジン音にわずらわしさを感じることはなかった。

シートスライド幅を多く設け使用シーンに応じたアレンジが可能

最前列も足元まで広々とした空間設計


そしてなんといっても、その居住性は折り紙付きだ。シートピッチや足元の広さ、体全体をしっかりと預けられる肉厚なシート、ゆとりのある頭上空間と、長時間のドライブとなっても快適に過ごすに足る条件がそろっていると感じられた。収納面も充実しており、シフトノブをステアリング脇の前面に配置したことで、運転席と助手席の間はカップホルダーと引き出しボックス、フロント部分の開閉ポケットに割け、中間座席の中央にはカップホルダー付きのシートサイドテーブルを備える。

試乗時間の関係からシートアレンジは今回は試さず定員乗車モードのみだったが、3列目シートをラゲッジスペースに活用しながら2列目シートを広々と保つラゲッジモード1、荷室スペースを最大化するラゲッジモード2、各列ごとに広々と使える各種リラックスモードなど、シートスライド幅の広さを活かし用途や乗車人数に合わせたアレンジができるのもエルグランドの大きな魅力と言えるだろう。

三列目の座席を畳めばラゲッジスペースの空間は広々


現時点では次世代の「エルグランド」の詳細な仕様は公開されていないが、2025年度後半にヨーロッパから展開をスタートする第3世代e-POWERを、来年度日本国内向けのエルグランドに搭載のうえ投入すると予告している。

新型エルグランドは2025年度後半に公開、2026年度の発売を予定している


また、現行の「キックス」も北米仕様はe-POWERを搭載していないガソリン車のみだが、国内向けモデルは前述の通り第2世代e-POWERを搭載したハイブリッドモデルのため、順当に行けば国内向け2代目モデルには第3世代e-POWERが搭載されることが期待される。

フルモデルチェンジで現行仕様から大きな変化が予想される両車種だが、そのキャラクター自体は踏襲されるはず。今のうちに現行車種を日産自動車のディーラーで試乗し、来たる次世代型エルグランド・キックスが日本試乗に投入された際には、旧モデルから受け継がれたポイント、進化したポイントを比べるのもいいだろう。

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