審査の決め手は“品格”…“世界一美味しい日本酒”を決定する「SAKE COMPETITION 2025」、純米酒&純米吟醸部門の決審会をリポート

東京ウォーカー(全国版)

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「SAKE COMPETITION(サケ コンペティション)」実行委員会は、“世界一美味しい市販日本酒”を決定するコンペティション「SAKE COMPETITION 2025」の開催を発表。2025年5月14日、15日には審査員による決審会が行われ、6月10日(火)にTAKANAWA GATEWAY CITY THE LINKPILLAR 1 SOUTH B2階 LINKPILLAR Hall A・B にて、表彰式および授賞パーティーが実施される予定。

「SAKE COMPETITION 2025」の表彰式は、2025年6月10日(火)に実施撮影:ソムタム田井


「SAKE COMPETITION」とは?


あらためての紹介になるが、「SAKE COMPETITION」とは、世界最大級の日本酒だけのコンペティションで、「ブランドによらず消費者が本当に美味しい日本酒にもっと巡り会えるよう、新しい基準を示したい」という理念のもと、2012年よりスタート。

回を重ねるごとに規模は拡大していき、日本酒のトレンドを牽引。品質向上の礎を築き、10回目の開催となった2024年は、総出品数の上限である1000点が集まり、華やかなコンペティションとなった。

【写真を見る】2025年5月14日に実施された「SAKE COMPETITION 2025」決審会の様子撮影:ソムタム田井


上記にある理念の通り、審査対象は市販日本酒のみ。審査方法は銘柄を完全に隠し、日本酒の品質のみで競うことを徹底。これにより、審査員チームはブランドや銘柄に左右されることがなくなり、どんなブランドでも1位をとれるチャンスがある品評会となっている。

出品された日本酒は銘柄を隠し、品質のみで競うことを徹底撮影:ソムタム田井

審査員にはこちらの形で清酒が提供される撮影:ソムタム田井


なお審査員は、お米でできたお酒らしい香りや味わいから逸脱していないかを問う「清酒としての品格」、飲んで楽しむお酒として優れているかを問う「飲用酒としての適性」の2点を基準として総合的に評価。各部門の上位10点はGOLDとその順位を、GOLD以下の部門上位10%にはSILVERが授与される。

「純米酒部門」「純米吟醸部門」決審会の様子撮影:ソムタム田井


今年度は「純米酒部門」「純米吟醸部門」「純米大吟醸部門」「Super Premium部門」「海外出品酒部門」に「モダンナチュラル部門」を加えた全6部門で審査を実施。

各部門の出品基準はラベル表記を基本としており(ホームページなどで確認できる場合も出品可能)、今回は2024年7月1日から2025年12月31日までの期間に販売実績があるか、販売予定(※)のある清酒が対象となっている。

※発売日に関わらず、2025年4月25日までに「商品名」や「ラベル」などの外見を含めて完成していることが出品の条件。

「SAKE COMPETITION 2025」に出品された日本酒の一部撮影:ソムタム田井

「SAKE COMPETITION 2025」に出品された日本酒の一部撮影:ソムタム田井


出品された日本酒の感想は?


本稿で紹介しているのは、2025年5月14日に行われた「純米酒部門」と「純米吟醸部門」の審査の様子。決審会直後の審査員に出品された清酒の感想をうかがったところ、以下のような意見を聞かせてもらえた。

2025年5月14日には「純米酒部門」「純米吟醸部門」の決審会が行われた撮影:ソムタム田井


「粒がそろっていると言いますか、非常に綺麗でバランスの取れた“欠点の少ないお酒”が多かったように思います。ただその分、膨らみがないと言いますか…。平均点は高かったものの、“これだ!”というものは少なかった印象です。これは昨年、一昨年と猛暑が続いたため、米の出来が良くなかったことが原因で、どの蔵元さんも相当苦労されたみたいです。そのようななかで一生懸命作られているのは伝わってきましたが、それでももうちょっと、それぞれの個性、膨らみ、旨味を出してほしかったなと感じました」

「レベルの高いお酒が多かったですね。私の場合は、香りと味のバランスが取れていたものにいい点を付けるように心がけました。どれも甲乙つけがたいですが、最終的には“お酒の流れ”と言いますか、口の中での流れが綺麗で、上品さや品格が感じられるお酒が残ると思います。ちなみにお酒の品格とは、香りだけ高くてもダメで。香りに加え、米の旨味もしっかり残っていることが選ばれる条件になります。そのようにして香味の調和がとれているお酒は素晴らしいですね」

2025年5月15日には「純米大吟醸部門」「Super Premium部門」「海外出品酒部門」「モダンナチュラル部門」の決審会が行われる撮影:ソムタム田井


「昨年は猛暑の影響で、全国的にお米が溶けにくい傾向にありました。そのため、軽めのお酒が多いのでは?と予想していたのですが、どの蔵元さんも丁寧に対応されていたようで、“軽いものばかり”にはなっておらず、ホッとしました。今回も香りや味の深さが多様なものが数多く出品されていて、しかもそのどれもが非常にレベルも高くて。まさに僅差の勝負になっている印象です」

「今回初めて審査員として参加させていただいたのですが、全体的なレベルの高さに驚かされました。変な癖や欠点のあるお酒はまったくなく、そのうえでバラエティに富んだラインナップになっていたので、審査は非常に難航しました。香りの綺麗なものだったり、味に深みがあって飲みごたえのあるものだったり。それぞれにいいところがあるので、点数を付けるのが難しかったですね」

厳選な審査の結果、全6部門でGOLDに選ばれるのは、はたしてどの商品なのか?非常に気になる!

取材・文=ソムタム田井

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