【クレーム】アパレル店員の接客をお店で堂々と叱るマダム!?リアルなストーリー展開に続きが気になる人続出【著者インタビュー】
東京ウォーカー(全国版)

ぼのこ(
@bono_gurai
)さんは、SNSやブログを中心にリアル&コミカルな漫画をいくつも公開している。2024年12月にはX(旧Twitter)に「『それって接客なの?』お客様から叱られた話」という作品を投稿して注目を集めている。商品を一方的に勧めるアパレル店員の接客態度にお客のマダムが注意するというエピソードだ。本作を描いたきっかけや苦労した点などについて、ぼのこさんにインタビューした。

――本作はどのように誕生しましたか?
本作はアパレル販売員・店長として働いていたころの体験をもとに、働く人の心の揺れや葛藤を描きたいという思いから生まれました。基本的にはフィクションですが、エピソードや感情の多くは、実際の出来事や出会った人々とのやりとりをベースに構成しています。登場人物やストーリーは、複数の体験や印象を掛け合わせて再構成した“リアルを含んだ創作”です。

――本作を描くうえで苦労された点などがあれば、お聞かせください。
日常のやりとりや職場での人間関係など、誰もが経験するような題材は、身近だからこそ見過ごされがちで、深く掘り下げる難しさがあります。その中にある小さな違和感や感情の揺れを、読者に“自分ごと”として感じてもらえるよう丁寧に描くことを心がけています。構成や演出に時間をかける分、気づきや余韻のある作品にできればと考えています。

――販売員の春子はお客様から接客態度を叱られてしまいましたね。ぼのこさんが春子の立場だったら、どう思われますか?
私自身も新人時代は、よかれと思ってした接客が裏目に出てしまう経験がたくさんありました。会社(企業)にとっての“正解”と、お客様(消費者)にとっての“正解”は、ある意味異なって当然です。本質的に突き詰めていけば、消費者視点を極めることがビジネスの成果につながりますが、春子ほどの経験値ではそこまで理解するのは難しく、叱られれば当然落ち込みます。けれど、そうした“裏目”があったからこそ、相手との価値観のズレに気づけたはずです。失敗の数は行動した回数。私ならしっかり反省して次に活かそうと考えますし、春子もきっとそう思ったことでしょう。

――春子は自分が買ってほしい服を勧めていたことに気が付いたようですね。ぼのこさんも仕事などで似たような経験はありますか?
販売員時代、自分の好みや店が売りたい服に目が向きすぎて、お客様のニーズに気づけなかったことが何度もあります。また、ニーズを知るだけでは足りず、本当に必要なのは、お客様のニーズや好みといった表面的な部分だけでなく、ライフスタイル(生活様式や習慣・価値観)まで想像する力なのだとあとから気づきました。余談ですが、多くのブランドにはシーズンごとに「強化品番」と呼ばれる重点アイテムが存在します。在庫リスクの観点からも積極的な販売が求められるのですが、押し売りにならないよう、その商品を必要とするお客様を見逃さない目と判断力が大切だと感じています。

――最後に、今後はどのような作品を描かれる予定でしょうか?
今後も、働く中で感じる小さな違和感や、言葉にしづらい感情に焦点を当てた作品を丁寧に描いていきたいです。本作のシリーズ『アパレる』では、販売現場の多様な立場や価値観に光を当てながら、引き続き“人と人の関係性”を深掘りしていきます。また、読者の方の過去や現在の経験とつながるような、“思考のきっかけ”となる作品を目指しています。
マダムに自分の考えを見透かされた春子は、今回の経験で今まで忘れていた大切なことに気が付いたようだ。ぼのこさんはほかにも数多くの作品を描いているので、興味がある人はぜひ一度読んでほしい!
取材協力:ぼのこ(@bono_gurai)
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