「加害者は匿名、被害者は実名」…SNS炎上に潜む“報道の矛盾”を描く漫画が話題【作者に聞く】
東京ウォーカー(全国版)

大阪よしもと所属のピン芸人で、かつて漫画家のアシスタント経験もある森本大百科(@mdaihyakka)が描いた創作漫画「炎上」。ネット記事の記者が、思わぬかたちで自身のSNSが炎上してしまうストーリーだ。現代のネットリテラシーの危うさを浮き彫りにした本作は、X(旧Twitter)で大きな反響を呼び、「世にも奇妙な物語×少年ジャンプ+ presents 『奇妙』漫画賞」の最終候補にも残った。




本作を描くきっかけとなったのは、あるネットニュースだったという。森本さんは「業界関係者が書いた記事で、人の悪口を聞いて腹が立ったという内容だったのですが、悪口を言った人の名前は伏せられているのに、標的になった人の名前は伏せられていなかった。『聞かなくてよかった悪口が、本人に届いてしまうじゃないか』と違和感が拭えず、それをアナログに置き換えた物語にしたんです」と振り返る。
物語の主人公がネット記者である理由については、「被害に遭う立場として、ふだんネット記事で人のことを悪く書いている人間を登場させるのが分かりやすくてよい“フリ”になると思いました」と語る。自らが炎上の火種を撒いてきた人物が、ある日突然“燃やされる側”に回るという構図は、因果応報のようにも映る。
ネット上では毎日のように“炎上”が発生しているが、その火を大きくしているのは誰なのか。記事を書く側か、それを面白がって拡散する読者側か……。本作を通して、あらためてその問いを考えるきっかけにしてほしい。
取材協力:森本大百科(@mdaihyakka)
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