SNSで大反響!!無表情な彼女の心を表す漢字が見えるようになったが…？超難読漢字すぎて「読めない(心が…)」主人公【作者に聞く】

感情や考えが「顔に出る」という言い方をするように、表情は実に多くの気持ちを伝えるもの。だがもし、表情ではなく「漢字」で思ったことが顔に出たら……？ 『君の心を漢字たい』 は、気持ちや考えが顔に漢字一文字として浮かぶクールな少女と、その意味を読み解こうとする少年の恋模様を描くラブコメ作品だ。

作者の須河篤( @SugaAtsushi )さんが第1話を自身のX(旧Twitter)上で公開したところ、3.4万件超の「いいね」とともに、「すっごいキュンキュンしました」「尊い」「よいアイデア」と読者から多くの反響を集めた同作。注目を呼ぶ同作の舞台裏を須河さんにインタビューした。

浮かび上がるのが読み方も意味もわからない超難読漢字

恋人である花井瑞希(はないみずき)はポーカーフェイスで何を考えているのかわからず、悩んでいた主人公の橋場読実(はしばよみ)。反応もそっけなく「そんなに自分のことが好きではないのでは？」と思うほどである。しかしある日、瑞希の頬に浮かび上がる漢字が見えるようになる。瑞希の頬に触れたら「恥」、その後は「配」と、顔に出る漢字が移り変わるのを見て、それらの漢字が瑞希の心を表していることに気がついた。

「気持ちが漢字として浮かび上がる」という独創的なアイデアのきっかけを、作者の須河篤さんは「まず『無表情な女の子をヒロインに描きたい』と漠然と思っていたんです。でも、ただ無表情なだけではおもしろくないなと考えていたところ、共同制作をしている人が『顔に感情を表す漢字が1文字出たらおもしろそう』と、言ってくれたのが発端でした」と言い、1文字だけでは全部はわからない、そこにおもしろさも出るとも思ったと話してくれた。

「1つの漢字にもいろんな意味があり、それはその漢字を知ろうとしないとわからないというのは、花井さんにも重なるんです。橋場が漢字をきっかけに花井さんを知ろうとしているから、彼女のいろんな面も出てくるんだと思います」と話す須河篤さん。漢字だけではなく、そこから垣間見える素の表情にもこだわりがあるのだという。

「とにかくストレスなく読める作品を」という須河篤さんの思いが込められた本作「君の心を漢字たい」をぜひ一度読んでみてほしい。

取材協力：須河篤志／新潮社

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