教え子は推しの漫画家だった!?「次のテストの答え書いとくわね!!」創作の時間を確保させるべく暴挙に…!!【作者に聞く】
東京ウォーカー(全国版)

学校の補習授業の時間、教室には女子生徒と教師二人きりだった。一見すると先生と教え子以外の何ものでもないお互いの関係だが、実は教師にとってその生徒はかけがえない「先生」その人で――。
矢尾いっちょ(
@1203Yao
)さんの創作漫画「先生×先生」は、「学校の先生」と「マンガの先生」、異なる“先生”同士の駆け引きが笑える短編作品。教師は教え子が推しの同人作家だと知っていて、なんとか補習を切り上げて創作の時間を確保させたがるが、女子生徒には補習を引き延ばす理由があり……というストーリーで、X(旧Twitter)上では多くの反響が寄せられた。そんな同作の舞台裏を作者の矢尾いっちょさんに取材した。
お互いの立場の違いから生まれるギャップに焦点を当てていった



本作「先生×先生」は学校をテーマにネタを考えていた際に、もし「教師が生徒に羨望の眼差しを向けるようなことがあったらどういうものなんだろう?」という発想から生まれたと、作者の矢尾いっちょさんは明かす。そこから、立場は違っても互いにリスペクトしあえる関係の表現として「先生」という言葉を使った作品に仕上がったそうだ。
登場人物の芦谷さんと深町先生について、矢尾さんは「どちらも表はクールを取り繕い、その裏で大きな情熱を抱えている」という共通点があると話す。そのため、キャラクターの違いを描き分けるのにはやや苦労したそうだが、矢尾さんは「大人と子どもの目線の違い」に着目し、教師と生徒の立場の違いから生まれるギャップに焦点を当てていったという。
また、作品づくりにおいては「読者に飽きられないようにすること」を意識し、キャラクターの表情や行動、展開を魅力的にするよう心がけているという。さらに「先生」という題材を扱うにあたり、「ただのコメディではなく、少しだけ『先生』という言葉の意味を考えるきっかけになれば」との思いから、物語の中にシリアスな場面も取り入れているそうだ。
短編や連続したストーリー作品などを手がけている矢尾さんは、その違いについて、「続きものの作品では『長期的な話の中で変わっていくキャラクターの変化や成長』、読み切りでは『後先を気にしなくてよい瞬間的で突飛なおもしろさ』」だと話す。今後もその違いを意識しながら描きわけ、多くの人に読んでほしいと願う矢尾さんの作品をぜひ読んでみてほしい。
取材協力:矢尾いっちょ(@1203Yao)
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