明日は我が身!!「袴田事件」の冤罪は人の思い込みと使命感から生まれた…死刑判決から約60年後の無罪【作者に聞く】

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弁護士の著者が「袴田事件」について解説 画像提供:弁護士のたぬじろう

弁護士のたぬじろう( @B_Tanujiro )さんはX(旧Twitter) を中心に弁護士にまつわる漫画を公開している。執行猶予や財産分与などについてリアル&コミカルに描き、2024年5月にはXで「袴田事件について」の4コマ漫画を投稿して注目を集めている。袴田事件は1966年に起きた一家4人が殺害された事件だが、冤罪の可能性があるとされている事件。本作を描いたきっかけや当時の警察の取り調べ、冤罪などについて、弁護士のたぬじろう(@B_Tanujiro)さんにインタビューした。

明日は我が身、人生を奪う冤罪事件

警察や検察、冤罪の一般的な認識は危ない!? / 袴田事件について1 画像提供:弁護士のたぬじろう

1966年に起きた袴田事件を説明 / 袴田事件について2 画像提供:弁護士のたぬじろう

恐ろしかった当時の警察の取り調べ / 袴田事件について3 画像提供:弁護士のたぬじろう

漫画を描きSNSで気軽に公開できるようになった現在、作者である弁護士のたぬじろうさんは、「弁護士を目指す人が減っているということをよく聞くようにもなり、弁護士の魅力を高校生や大学生にも知ってもらい、弁護士を目指す人が増えればいい」と4コマ漫画を描こうと思った理由を教えてくれた。

本作「袴田事件について」を描いたのは、「検察官が再審で死刑を求刑したニュースを見て、描かねば」と思ったそうだ。理由としては、「違法な取り調べや偽造証拠による冤罪の可能性が極めて高い袴田事件で、死刑求刑を維持することが適切なのか」と疑問があり、漫画にすることで、「普段ニュースなどを見ない人にも事件の理不尽さが伝わればと」と語る。

当時の警察の取り調べについて、たぬじろうさんは「許されるものではありません。このような取り調べがなされれば、冤罪が生まれるのは当然」であり、「警察官も『自分(警察)がしていることは正しいことだ』『認めないなんて許せない』という気持ちで取り調べを行ったのではないかと思います。そのような取り調べが起きないようなシステム構築が必要だと思います」と本作でも当時の取り調べの異常さを取り上げている。また、「冤罪は絶対に防がなければなりません。皆さん冤罪は自分には起こり得ないことと思っているかもしれませんが、十分起こり得ることなのです。自分や家族の身に起きてしまったら、と想像してみることが必要だと思います。冤罪によって人生が台無しになってしまうことなど、あってはなりません」と冤罪について他人事ではないと語る。

弁護士の視点から描かれた本作、自分事として考えてぜひ一度読んでみてほしい。

取材協力:弁護士のたぬじろう(@B_Tanujiro)

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