【オカルト】くしゃみは悪魔や魔物が体内に入ろうとしているときに出る。猫、くしゃみ、羊皮紙の雑学が詰まった話【作者に聞いた】

東京ウォーカー(全国版)

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作画:尾花せいご (@seishoobi) さんと監修:西洋魔術博物館 (@MuseeMagica) さんによる創作漫画『放課後おまじない倶楽部』は、迷信研究部に入部した少年と、不思議な雰囲気が漂う顧問との日々を描くオリジナル作品だ。

緻密で精細な絵とノスタルジックな絵柄に定評のある尾花さんの作画と、西洋魔術や西洋の魔物、伝承、迷信などの著書多数の西洋魔術博物館さんが監修した多彩な迷信やおまじないのエピソードが大きな魅力となっている同作。エピソードの紹介とともに、監修の西洋魔術博物館さんに作品内で描かれる伝承について詳しい話を聞いた。


6話P1-1漫画=尾花せいご、監修=西洋魔術博物館

6話P1-2漫画=尾花せいご、監修=西洋魔術博物館


西洋に古くから伝わる迷信や伝承を現代日本で実践してみようという奇妙な部活動「迷信研究部」に入部した栗丸君。ある日部室に行くと、雨野先生が猫とお喋りをしていた…?

6話P2-1漫画=尾花せいご、監修=西洋魔術博物館

6話P2-2漫画=尾花せいご、監修=西洋魔術博物館

6話P3-1漫画=尾花せいご、監修=西洋魔術博物館

6話P3-2漫画=尾花せいご、監修=西洋魔術博物館

6話P4-1漫画=尾花せいご、監修=西洋魔術博物館


監修・西洋魔術博物館さんに聞く「人語を理解する妖精猫・ケットシー」

――ケットシーという妖精猫の話が出てきました。この猫の特徴や生態をあらためて教えてください。

【西洋魔術博物館さん(以下、西洋魔術博物館)】この猫をケットシー(Cait Shith)として言及する事例は比較的新しく、1900年のキャンベル『スコットランド高地地方と島々の迷信』(原題:『Campbell, John Gregorson. Superstitions of the Highlands and Islands of Scotland(1900)』)にて「胸に白い部分のある大きな黒猫」と明記されました。スコットランドでは魔女が化けた姿だと考える人が多かったとのこと。ただし魔女とは関係ない独自の存在と見なす見解もあります。世間一般に名が知られるきっかけはぶっちゃけFFVII(ファイナルファンタジー7)でしょう。

6話P4-2漫画=尾花せいご、監修=西洋魔術博物館

6話P5-1漫画=尾花せいご、監修=西洋魔術博物館

6話P5-2漫画=尾花せいご、監修=西洋魔術博物館

6話P5-3漫画=尾花せいご、監修=西洋魔術博物館

6話P6-1漫画=尾花せいご、監修=西洋魔術博物館


――「猫の居座る場所は超自然的なエネルギーに満ちている」という迷信が登場しました。この迷信について解説をお願いします。

【西洋魔術博物館】これはパワースポットやレイ・ラインといった発想が登場したあとの、比較的近年の伝承です。そもそも猫が居座る場所はその家で一番気持ちのよい場所、というのは猫飼いがみな知るところ。また中国の金花猫という魔法猫が「屋上にあがり、日月の精気を吸って怪異をなす」という伝承もあり、両者が合体したものと思われます。

6話P6-2漫画=尾花せいご、監修=西洋魔術博物館

6話P7-1漫画=尾花せいご、監修=西洋魔術博物館

6話P7-2漫画=尾花せいご、監修=西洋魔術博物館


――羊皮紙で作られた謎の手帳が登場しました。「昔の羊皮紙はごわごわしていたので留め金でしっかり抑え込む」という豆知識がありました。羊の皮を使った紙は、どのような使い心地だったのでしょうか?

【西洋魔術博物館】動物の皮が原料ですので、外側(毛が生えているほう)と内側(筋肉や脂肪に接しているほう)で手触りが違うのです。具体的にいえば、外側には毛穴の跡が残るので少しひっかかる。内側はつるつるしています。文字だけ記すのであれば外側を、細密画を描くなら内側を使います。

6話P8漫画=尾花せいご、監修=西洋魔術博物館

6話P9-1漫画=尾花せいご、監修=西洋魔術博物館

6話P9-2漫画=尾花せいご、監修=西洋魔術博物館

6話P10-1漫画=尾花せいご、監修=西洋魔術博物館


――「くしゃみ」にまつわる迷信・伝承がほかにもあれば教えてください。

【西洋魔術博物館】くしゃみは悪魔や魔物が体内に入ろうとしているときに起きると考えられていたため、「神のご加護を」と声をかける習慣があるわけです。近接予知として「7時にくしゃみをすると11時に訪問者がある」とか「くしゃみが出そうで出ないときはだれかがあなたに告白しようと思いながらためらっている」といった伝承もよく見られます。

6話P10-2漫画=尾花せいご、監修=西洋魔術博物館

6話P11-1漫画=尾花せいご、監修=西洋魔術博物館

6話P11-2漫画=尾花せいご、監修=西洋魔術博物館

6話P11-3漫画=尾花せいご、監修=西洋魔術博物館

6話P12-1漫画=尾花せいご、監修=西洋魔術博物館

6話P12-2漫画=尾花せいご、監修=西洋魔術博物館


――「猫魔術」についてお話をするシーンがありました。古代エジプトでは、猫は神聖な動物として崇拝され人々に愛されていたそうです。穀物を荒らすネズミや害虫を退治するという実用的な側面もさることながら、猫に備わる魔術的な側面について、人々はどんな力を信じていたのでしょうか?

【西洋魔術博物館】人々がとりわけ興味深く思っていたのは「猫の集会」だったようです。昔の英国ではあれを「魔女集会」に重ね合わせていましたが、16世紀後半に魔女や悪魔とは関係ない「猫独自の社会」の存在を認め、「猫の王様」といった説話が登場してきます。一般に猫魔術と呼ばれるものは猫たちのコミュニケーションの手段であり、またそれを人間が利用する術を指す、と自分などは定義しております。

6話P12-3漫画=尾花せいご、監修=西洋魔術博物館

6話P13-1漫画=尾花せいご、監修=西洋魔術博物館

6話P13-2漫画=尾花せいご、監修=西洋魔術博物館

6話P14-1漫画=尾花せいご、監修=西洋魔術博物館

6話P14-2漫画=尾花せいご、監修=西洋魔術博物館


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