おいでやす小田が「天下取りに一番近い」と称するニューヨーク。だけど本人たちはピンときてない!?
東京ウォーカー(全国版)
満たされているはずなのに幸せを感じることができない男・おいでやす小田さん。さまざまな芸人に「幸せ」について聞きまくるYouTubeの人気企画が、
「幸せってなんですか? おいでやす小田と14人の芸人が本気で考えてみた」
のタイトルで待望の書籍化!
本記事はこちらの書籍から一部抜粋・編集してご紹介。今回はニューヨークのお2人との対談から。小田さんが「時代を作る人」と称する2人の胸の内とは…?

「負けた」と思うたびに絶望していたら、やっていけない
小田:
前から言ってるけど、おれはニューヨークを「時代を作る人」やと思ってて。
屋敷:
うれしいな。褒めてくれますよね、おれらのこと。
嶋佐:
うれしいです。
小田:
嶋佐も屋敷も2人ともすごいとおれは前から思ってて。「時代を作る」がちょっとずつ現実になってるやん。4年前にラジオ出たときとはステージが変わってる。ゆくゆくは次世代のMCのトップになるとホンマに思うねんけど。そこはどうなん?「これでいける」とか、ニューヨークとしてのスタイルを確立できたとか、そういうきっかけはあった?
嶋佐:
ないかもしれないですね。
屋敷:
ないですね。そもそもコンビって相方と組むときに「コイツとならいけるかも」と思って組むじゃないですか。そっからずっと続いてる感じです。
小田:
そのー……うーん……自分のことどう思ってんの、才能ある人って。
屋敷:
才能ある人(笑)。
小田:
自分自身をどう見てんのかなっていう。わからへんけど、誰にも負ける気せんくない?
屋敷:
そんなことないですよ。負けてばっかりです。小田さんはおれらのことよく言ってくださってたじゃないですか。それがめっちゃ変な感じでした。おれからしたら小田さんにほとんど勝てへん感じ。
嶋佐:
うん。
屋敷:
おれ、オカンからLINE来ましたもん。「小田さんおもろすぎるな。悔しいわ」って。
小田:
なんで(笑)。お母さんが?
屋敷:
「ラヴィット!」でロケ一緒に行ったじゃないですか。いろんなロケ見てて、たぶん小田さんの回がおもろすぎたんです。
小田:
変わったお母さん(笑)。
屋敷:
「オカンが悔しがる必要はないけどな」って思いましたけど(笑)。負けたなってめっちゃ思います。
小田:
自分のことを客観的に、謙虚に見てるんや。
屋敷:
そうは言っても「負けた」って思うたびに絶望していたらやっていけないじゃないですか、この世界で。
小田:
うんうん。
屋敷:
そういう現実逃避みたいな能力がどんどん育っていった感じです。「負けた」って思うたびに「おれら頑張らな」なんて思わんようになったというか。「負けた」と思うだけでやってきてる感じです。

天下を取ることが幸せとは限らないのでは?
小田:
ニューヨークを褒める人ってめっちゃ多いと思うんやけど。「次世代のMC」とか。そういうのは聞き流してんの?
屋敷:
ずっと言われてるけど、ピンときてない感じはあります。話半分って感じです。
嶋佐:
ありがたいですけどね。
小田:
ニューヨークは「2人で日本一目指そうぜ」みたいな話はしないの?「天下取ろうぜ」とか。
嶋佐:
そんな話はしたことないです。
屋敷:
こういうふうに聞かれたときに、お互いの意見を「そんな感じよな」って確認し合うくらいですかね。
小田:
そこはどうなん?天下取りたくないの?
嶋佐:
まぁ、天下っていうのがよくわからないというか……。
小田:
わからへんよ。でもおれは、天下取りに一番近いのがニューヨークやと思うから。
屋敷:
はははは!めっちゃうれしいわ。
嶋佐:
うれしいです。
小田:
一番近いっていうだけやで。そこからは、もうホンマ試練の道。人であらざる道。
屋敷:
誰かを押し除けたりとか。
小田:
そういうことも必要。
屋敷:
それが大変やなと思いますね。
小田:
自分たちで変えていけるところはあるやんか。おれは、嶋佐がもっと真面目にお笑いやったらいけると思うねん、天下取り。
屋敷:
ははは!
嶋佐:
いやいや!誰が不真面目なんですか!
小田:
不真面目とは言うてない!でも、もっとストイックに、松本(人志)さんのように、お笑いに魂を捧げるってこと。
屋敷:
えー!
小田:
おれは才能ほんまにあると思うから。
屋敷:
天才みたいに振る舞っていいってことですか?
小田:
天下取るためなら、それ以外のすべてを排除するぐらいの。
屋敷:
それはすごいな。
嶋佐:
なるほど。
小田:
今のままでもニューヨークは十分すごいし、天下取ることが幸せとは限らんけど。
屋敷:
あー、そうですね。
小田:
ただ、天下を取るチャンスのある人がもうニューヨークしかおらへんと思うから。ほかの芸人もみんなおもろいけど、天下取りにはそれぞれ何かが足らんと思うねん。そういう中で、唯一チャンスがあるのがニューヨーク。
嶋佐:
マジっすか。
屋敷:
「天下取ることが幸せとは限らん」というか……もうなんだか不幸にも見えるじゃないですか。
小田:
そうやねん!どっちかというと不幸やと思う。
嶋佐:
うーん、でも今から変えるのは難しいですよね。この性分のまま15年もやってきてるし。
屋敷:
こういう性分な。
嶋佐:
アドバイスいただいて、やろうとしてもやれないと思う。
屋敷:
今の小田さんの言葉をそのまま、枕元に立ったお笑いの神様に言われたとするじゃないですか。
小田:
うん。
屋敷:
それってすごい光栄じゃないですか。お前たち選ばれたんだぞ、みたいな。でもおれ、次の日テンション下がると思います。「マジかよ、おれかい!」って。
小田:
まぁな、それもわかるわ。だから、今のニューヨークでいいんやけど。
屋敷:
でもこれね、やっぱガッツあるやつのほうが魅力あるんですよね。たとえば、ファンの人たちは「テンション下がる」とか言うてほしくないと思うんですよ。「天下取りたい」っていう雰囲気を持っているほうが色気はあるなと思います。
小田:
なるほど。
屋敷:
ディレクターさんとかも好きじゃないですか。「天下取りたい」って言ってる若手が。「一緒に番組やろ!」ってなるし、応援しててワクワクするじゃないですか。

おいでやす小田さんが「幸せ」を感じられる日は訪れるのか?今後の対談もお楽しみに!

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