「サイン会0人」で大バズり!今あらためて注目されるジョイマン池谷に、幸せについて聞いてみた

東京ウォーカー(全国版)

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満たされているはずなのに幸せを感じることができない男・おいでやす小田さん。さまざまな芸人に「幸せ」について聞きまくるYouTubeの人気企画が、 『幸せってなんですか? おいでやす小田と14人の芸人が本気で考えてみた』 のタイトルで待望の書籍化!

本記事はこちらの書籍から一部抜粋・編集してご紹介。今回はジョイマン池谷さんとの対談から。芸歴22年間の幸せ度数を振り返る!


解散を思いとどまった、相方の言葉

池谷: 2008年にブレイクして徐々に仕事が減っていって、2011年で幸せ度は10パーセントとか。そこで30歳を迎え、高木が結婚して子どもが生まれる。その時に会議室で話し合いました。「給料は4〜5万しかなくて食えなくなってる。あれだったら解散しようか」って。

小田: ちょうど下がってきた時に30歳の節目を迎えちゃった。高木くんは?

池谷: 「なんで?仕事楽しくないの?」って。僕が「楽しいけどお金ないじゃん。どうすんの?子どもも生まれて」って言ったら、「お金じゃないでしょ、この仕事。ラップとかコントとかいっぱい作って、もう一回頑張ろうよ」て。

小田: ほお!

池谷: それで僕「結婚して子どもがいるやつがそれ言えるんだ」って。高木の頼もしさを感じて、もうちょっと頑張ろうと。

小田: そりゃそうやな。その話し合いの時に高木くんが「辞めよう」と言ってたら辞めてた?

池谷: 辞めてました。普通に働いてたと思います。そこからはバイトしながら続けてました。2011年、2012年は営業も数が少なくて。売れっ子芸人と一緒の営業だと僕らの出番が先で。でも、僕らが舞台に出ても「ジョイマンで笑うのダサいよな」っていう空気が拭えない。

小田: そんなことないと思うけど(笑)。

池谷: 本当にそういう空気だったんです!でも、周りから一発屋ってイジられながらも、頑張って笑い取れる時もあって。その帰り道にお客さんの「おもしろかったな、ジョイマン」っていう声が聞こえてきたんです。「ああ、この声を増やせばいいんだ」って考えるようになって、営業でとにかく1位になろうと思ったんです。

小田: 営業ネタに磨きをかけるってことね。

池谷: そうやってるうちに少しずつ上向きになっていきましたね。

小田: 営業を頑張ってるその時期は、幸せ度数で言うと?

池谷: まだ40とかかな。やっぱ給料が少ない……。

小田: 営業頑張ってるけど給料少ないっていうのは、最初の5年も同じ状況やん。でも、5年目までは幸せ度80やった。この違いはなんなん?

池谷: 最初の5年って、ゆっくりですけど上向きじゃないですか。「この先に何があるんだろう」っていう期待感も大きい。でも、2012年の俺らって下がってきてるんで。

小田: まさにそれ!だとしたら、幸せって「角度」のことなんじゃ?ってなる。0〜100の数字なんて関係なくて、99でも矢印が下向きなら不幸、0でも矢印が上向きなら幸せ。

池谷: 確かにそうですね。下がってる時は何やってても楽しくない。上がっていって、下りずに違う山もう一回登る人、いるじゃないですか。そういう人は人生楽しいだろうなって思います。

小田: わかる。

池谷: 挑戦し続ける人が幸せなのかもですね。上がっていくことを考える人。

小田: あー、安定ではなく挑戦ね。


「サイン会0人」を機にみんながジョイマンを思い出した

池谷:そして2014年の8月3日に起きたのが「サイン会0人」。

小田: もう10年になんの!?伝説の写真ね。

池谷: ターニングポイントです。町田でやったサイン会なんですけど「整理券50枚配られてます」って言われて、現地に行ったら誰も来なかった。それを高木がX(当時のTwitter)に乗っけたらバズった。

小田: バズるやろ、あんなん。

池谷: これでみんながジョイマンを思い出してくれて。芸人さんも僕らをイジってくれるようになった。

小田: そりゃそうやろー。

池谷: それまでは「一発屋」っていうイジりしかなかったけど、「サイン会0人」っていうのが1個増えた。

小田: 一発屋って、芸人は尊敬してるから。一発屋イジりが腑に落ちひん芸人、いっぱいいる。でも「サイン会0人」はそっちが踏み込んできて、おもしろい素材を提供してくれてる。

池谷: その年は「0人」をイジるような営業がちょこちょこあった。「花火大会の5時間前に営業してください」とか「ラジオの公開生放送で集まる人0人」とか。

小田: それをきっかけに、徐々に復活していく?

池谷: 2014年で50パーセントぐらいですかね。その頃に一発屋のライブとかもあって。

小田: 『アメトーーク!』の「パクりたい-1グランプリ」で取り上げられたのも、この時期やっけ?

池谷: そうです。「なんだこいつー!」でみんなが笑ってくれるようになったのが2015年ぐらい。あとM–1の3回戦で自虐の漫才が爆発的にウケたのもあって、お笑い好きの人たちに「ジョイマンって今おもしろいんじゃないか」って思ってもらえる流れになって、仕事も増えていった。

小田: ほー!HGさんが言うには、もともと「じゃないほう芸人」だったのが今はスポットライトを浴びて、CMも出て『有吉ゼミ』の大食いでもフィーチャーされて。今が池谷くんの最高到達点ではないか、と。

池谷: そうですね、今すごい楽しいです。いろんな仕事ができるようになったし。でも、気持ちとしては「幸せ」とは思ってないです。

小田: そこまでではない?

池谷: こうやって仕事をもらえるようになると、逆にこれをどうにか維持しなきゃいけないっていう不安も出てくる。50歳までに何をすればいいんだろうとか。楽しいけど不安もありつつ、まだ上がってる最中です。

小田: 確実な何かを手に入れたわけではない感覚か。今現在の幸せ度数は?

池谷: 85ぐらいです。

小田: おー!ほな、芸歴22年の中で最高点ではあるの?

池谷: そうですね。今が一番充実してます。


おいでやす小田さんが「幸せ」を感じられる日は訪れるのか?今後の対談もお楽しみに!


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