「レッドクリフ」を超えた中国の大ヒット作「狙った恋の落とし方。」、ヒットの要因は「北海道」!?
北海道ウォーカー
日本でもヒットした「レッドクリフ」を超え、中国映画市場最大級の興行収入を叩き出した「狙った恋の落とし方。」が、2/20(土)より札幌シネマフロンティアほかで公開。映画の後半部分は北海道を舞台に繰り広げられることから、中国で北海道観光への火付け役ともなったこの作品。今回、プロデューサーであり、北海道旅行を案内する重要な役としても出演している宇崎逸聡(いっそう)氏に、映画の魅力、ヒットの要因を聞いてみた。
―中国ではレッドクリフの興行収入を超え、大ヒットを記録した作品ですが、ヒットの要因は何だったのでしょう?
「まず、2008年に中国で四川大地震があって、国民にとっては災難の年だったんです。だからこそ、フォン・シャオガン監督は笑える明るい映画を撮りたいという思いがあったし、観客も彼の映画を楽しみにしていた。それと、役者陣への期待。そして、一番大きな要因は北海道で撮影を行ったことです。映画の後半部分、クライマックスにかけては北海道が舞台となっていて、これが中国の観客の気持ちを掴んだんだと思いますね」
―ロケ地に北海道を選んだ理由は?
「もともと北海道への憧れが強かったんですよ。私や監督の世代は戦争映画がほとんどで、娯楽映画のない時代だったんです。でも日中国交正常化があって、日本の映画が中国で上映できるようになった。そのときやっていたのが、「幸福の黄色いハンカチ」といった、北海道を舞台にした作品が多かったんです。なので、「日本のイメージ」を最初に受けたのは東京じゃなくて、北海道なんです。そういう時代を生きてきたので、北海道には特別な感情がありましたね」
―北海道の中でも、網走や釧路といった道東が舞台になっていますね。
「監督が北海道に行ってみたい、という話になったとき、最初に行ったのが道東だったんです。知床が世界遺産ということがありましたしね。本当は、監督としては北海道をすべて回りたいというのがあったんですが、スケジュール的に厳しくて。そこで、最初に見た道東がそのままロケ地になったというわけです」
―中国の方々にとって北海道の魅力とは何なんでしょうか?
「景色だけなら、中国でも同じような景色があるかもしれない。ただ、中国人がその風景だけをみて帰ってくるかといったらそうじゃない。食べ物が美味しい、水がきれい、温泉があるとか、そういったところも楽しむには中国だと難しい。同じお金を使うなら、北海道のほうがいいんでしょうね」
―中国からの観光客も増えていますが、これはやはり映画の影響が大きいのでしょうか?
「そうですね、これは100%といえるくらい映画の影響だと思います。インターネットの調べもあったんですけど、日本に来るほとんどの人がこの映画を見てから来ていたという結果が出ていますから」
北海道・オホーツクの雄大で美しい自然を舞台に繰り広げられるラブコメディー。多くの中国人を魅了したこの映画は、北海道から順次全国公開される予定だ。【北海道ウォーカー/出村聖子】
<プロフィール>
うざきいっそう●1959年、上海出身。サン・バイ・サンワークス有限会社代表取締役。チャン・イーモウ、チェン・カイコーなど中国、台湾の名監督の製作に携わるプロデューサー
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