映画「ボーイズ・オン・ザ・ラン」三浦監督&主演・峯田和伸インタビュー「異端児同士、共有できるものが近かった」
北海道ウォーカー
東京をはじめ、順次全国公開されている映画「ボーイズ・オン・ザ・ラン」。出世なんて程遠いダメ社員、しかも彼女いない歴29年というさえない男「田西」。でも、そんな田西にあるチャンスが訪れ、人生が動き出す。3/13(土)より札幌(シアターキノ)でも上映が決定したこの作品。演劇、音楽と違うフィールドで注目を集める三浦大輔監督と主演の峯田和伸(銀杏BOYZ)に聞いてみた。
―花沢健吾原作の同名漫画を映画化したこの作品。峯田さんはもともと原作をスクラップするほどの大ファンだったそうですが、映画化すると聞いてどう思いましたか?
峯田「いやでした(笑)。すごい漫画が好きだったので、映画化してほしくないという純粋な気持ちもありました。でも三浦監督が撮るというのもあったし、さらに自分に主演をオファーいただいて、これはやるしかないな、と。漫画のイメージは全部捨てて、映画は映画として考えようと思いました」
―バンド「銀杏BOYZ」の歌手として活躍する峯田さんですが、演技と歌とで違うところは何でしょう?
峯田「…分からないです。ずっと音楽のことを考えてやってきて、そこで自分なりに学んだことが演技に繋がったのかな、と。でも、これから役者をやる予定はないです。やっぱりバンド、音楽が一番なので」
―また、演劇界の芥川賞ともいえる「岸田國士戯曲賞」を受賞した劇団「ポツドール」の主宰者、三浦監督。今回が初の長編映画となりますが、主人公の「田西」役に峯田さんを選んだ理由は?
三浦「この役は峯田くんしか考えられなかったんです。田西という役を小器用な役者さんにやってほしくはなかった。その人のままの状態で魅力的な人を、と考えたときに浮かんだのが峯田くん。ミュージシャンがよかったというわけではないけれど、演じない、作らないという部分で選んだというのもあります。松田龍平さんにしても、キャスティングにはこだわりましたね。マンガのイメージから少し外れても、その人自身の魅力が滲み出ているような人たちがいいなと思って。あと、峯田さんと絡んで面白くなりそうなキャスティングを考えました」
―監督と峯田さんとの関係性は?
三浦「お互い別ジャンル(演劇と音楽)の人間だったから、逆に映画に対して距離感があって良かったのかも知れない。二人の間に映画があって。ある程度相手に預けられる、片意地張らずに接していける、という部分はありましたね。あと、お互い音楽でも演劇でも異端児と言われるもの同士なので、孤独なんですよ(苦笑)。だから、共有できるものが近かったんでしょうね。それぞれの分野での志が似ていたのかもしれない」
―最後にメッセージを。
三浦「ポスターからして女性ウケはあまりしないようなパッケージなんですが…一見男性向けの映画に見えますが、普段こういう映画を見ていない女性の方にもぜひ見てほしいですね。男性の生態を知ってもらえるいい機会だと思います」
<プロフィール>
みうらだいすけ●1975年北海道出身。96年早稲田大学在学中に、演劇ユニット「ポツドール」を結成。03年、第25回ぴあフィルムフェスティバルで「はつこい」が審査員特別賞を受賞。「ボーイズ・オン・ザ・ラン」が長編映画デビュー作となる
みねたかずのぶ●1977年山形県出身。ロックバンド「銀杏BOYZ」のギター、ボーカルとして活躍中。これまで、「アイデン&ティティ」(03年)、「少年メリケンサック」(09年)、「色即ぜねれいしょん」(09年)ほかに出演
【北海道ウォーカー/出村聖子】
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