地元の人が通う名物食スポットへ。島根県西部を巡るグルメ旅

東京ウォーカー(全国版)

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海と山に囲まれた島根県西部には、自然の恵みと人の温もりを感じられる“食の名所”が点在している。波音を聞きながら楽しむ絶景ランチや、漁港近くで味わう新鮮な魚介、旬の果実をふんだんに使ったスイーツ、そして歴史ある町並みに佇むカフェの定食など、食事そのものが旅の目的になるような、心と舌を満たすスポットがそろっているのだ。今回は、地元の人たちからも愛される食スポットと名物メニューを紹介する。

魚介類はもちろん、肉やフルーツなど名産品が盛りだくさんの島根県


日本海を望む特等席で地元魚介に舌鼓「荒磯温泉 レストランかめじ」

益田市にある荒磯温泉「荒磯館」に併設された、海を一望するレストラン。大きなガラス窓とテラス席からは、日本海の絶景が広がり、波音をBGMに料理が楽しめる。

天気がよければ、日本海に面したテラス席での食事も可能


昼は新鮮な刺身定食やえびす丼、夜は島根和牛ロースの陶板焼き付き会席など、地元食材にこだわった手作り料理を提供している。事前予約制の夜の会席は、カレイの唐揚げや島根和牛とのセットが人気だ。口コミでも「刺身がおいしい」といった魚介に関する高評価が多く、スタッフの丁寧な接客も好評。

【写真】広大な海を眺めながら味わうご飯は、最高の贅沢

お造りや蒸し物、揚げ物などがついたミニ懐石から、アワビの踊り焼きといった一品料理まで楽しめる

アワビは、踊り焼きや刺身、バター焼きなどを用意。各4000円~


家族連れや団体客にも対応しており、観光のランチ・ディナーにぴったりの一軒。温泉につかりたいなら、荒磯館での宿泊とセットで楽しむのがおすすめだ。

■荒磯温泉 レストランかめじ  住所:益田市西平原町1019-1/電話:0856-27-0811/営業時間:11:00~14:00(LO13:30)、17:30~20:00(LO19:00)※レストラン利用は昼・夜共に要予約/定休日:旅館に準ずる/公式サイト: https://araisokan.com/cuisine/


港町で味わう、獲れたて海鮮と地元ポーク「みんなのまる姫食堂」

島根県唯一の特定第3種漁港・浜田漁港で水揚げされた旬の鮮魚や水産加工品、地元農産品や特産品などを豊富に取りそろえている「はまだお魚市場」。その2階に構える人気の食スポットが「みんなのまる姫食堂」だ。お魚市場に隣接する「石州まる姫食堂」の2号店で、浜田港から直送される鮮魚を使った刺身定食や海鮮丼、さらにはノドグロ料理や「まる姫ポーク」のとんかつ定食など、バリエーション豊かな和定食がそろう。

大きなネタが盛られ、ボリューム満点!「デカネタ海鮮丼」(2000円)


なかでも「浜っ子定食」は刺身と魚フライの贅沢セットで、鮮度の高さが自慢だ。丼やうどんなどもあり、子どもから大人まで楽しめるラインナップが魅力。フードコート形式ながら小部屋も完備しており、グループ利用にも対応。地元の味を手ごろな価格で提供する、まさに“みんなの食堂”である。

刺身も魚のフライも両方食べられる一番人気の「浜っ子定食」(1580円)。

フードコートのイートインスペースでは、海を一望できる

旧「しまねお魚センター」を改修し、2021年にリニューアルオープンした「はまだお魚市場」


■みんなのまる姫食堂(石州まる姫食堂2号店)  住所:浜田市原井町3050-46 はまだお魚市場2F/電話:0855-23-7111/営業時間:10:00~15:00(LO)/定休日:火曜

老舗果物店が贈る、とれたて果実の楽園「Fruits moritani」

益田駅前でひと際目立つ、真っ白な外観がすてきな「Fruits moritani(フルーツ モリタニ)」は、果物店が運営するカフェスタイルのフルーツパーラー。高級フルーツなどの贈答品の販売はもちろん、カウンターとテーブル席が設置された店内で、旬のフルーツを使ったパフェやサンド、ジュースなどを注文できる。

洗練された雰囲気が漂う外観


なかでも季節限定のパフェは、その時期に最もおいしい果実を主役にした贅沢な一品。春はイチゴ、夏は桃やメロン、秋はシャインマスカット、冬は柿やリンゴなどが登場し、果物のカットの美しさやグラス内の層構成にもこだわりが光る(※使用するフルーツやパフェの内容は季節により異なる)。フルーツを引き立てるレモン風味のジュレや、甘さ控えめな特製ホイップクリーム、山吹グリーンファームのジャージー牛の特製アイスクリームなどを重ねた多層的な味わいで、最後のひと口まで飽きずに楽しめる仕上がり。見た目も美しく、SNS映えすると話題だ。

(写真左から)「島根県産アールスメロンパフェ」(1900円)、「島根県産アールスメロンジュース」(1300円)

(写真左から)「フルーツショコラパフェ」(1400円)、「甘熟王ゴールドプレミアムバナナパフェ」(1400円)


また「フルーツのジューシーさと甘味のバランスが絶妙」と名高いフルーツサンドは、夕方には売り切れることもあるほど人気。観光の合間やビジネスの休憩にも立ち寄りやすく、老舗の信頼感と新しさが共存する注目店だ。

旬の果物を使っているため、行くたびに異なるメニューが楽しめるのも魅力


■Fruits moritani  住所:益田市駅前町25-32/電話:0856-22-0322/営業時間:10:00~17:00(LO16:00)/定休日:火・水曜/公式サイト: https://www.moritani-fruits.com/

津和野の心ほぐれる拠点。津和野の恵みが味わえる「cafe&hostel TMC」

“山陰の小京都”として知られる島根県の津和野町は、石畳の通りや細い路地、かつての藩校跡や家老の屋敷など、江戸初期に形成された城下町の町並みがほぼそのまま残っているエリア。歴史的建造物や史跡が集まっていることから、毎年多くの観光客が訪れる。津和野散策の合間に、ランチをするならおすすめなのが「cafe&hostel TMC(カフェアンドホステル ティーエムシー)」。2024年3月に、津和野川沿いにオープンしたリノベーションカフェ&ホステルだ。

趣ある古民家をリノベーションして、2024年にオープン

食事はもちろん、お茶を飲みながら昼下がりの読書や語らいの場としても最適


ランチメニューのイチオシは「TMC定食」で、「ケンボローのローストポーク丼」か「津和野産山葵丼」からメインを選ぶことができる。ローストポークに使われているのは、島根県浜田市で養豚、加工、レストランを展開する島根ポーク社の“芙蓉ポーク”。徹底した衛生管理のもとで生産される豚肉は旨味が強く、温泉卵をとろ~り絡めれば箸が止まらないおいしさ!ご飯との相性も抜群だ。

「TMC定食 ケンボローのローストポーク丼」(1500円)には、前菜サラダ、お味噌汁、ドリンク付き


「津和野産山葵丼」は、津和野町の左鐙(さぶみ)で生産されている生ワサビをその場ですりおろしてトッピング。この生ワサビは辛すぎないさわやかな風味が特徴で、ふわふわのかつお節や刻み海苔の上から醤油をひと回しして食べると、シンプルながら絶妙なハーモニーがクセになる一品。辛さの奥から甘味を感じる生ワサビのおいしさには驚きだ。

「TMC定食 津和野産山葵丼」(1500円)には、前菜サラダ、お味噌汁、ドリンクのほかに、地元豆腐も付いている


宿泊施設も併設されており、川沿いの客室や共用キッチンが完備されているほか、イベントやワークショップの開催も。観光・滞在・文化交流の拠点として、津和野の新しい魅力を発信しているスポットである。

■cafe&hostel TMC  住所:鹿足郡津和野町後田ロ60-23/電話:0856-73-7400/営業時間:11:00~17:00(LO16:00)/定休日:水・木曜/公式サイト: https://www.tmc-tha.com/

島根西部には、それぞれの店が地域に根ざし、地元の食材の魅力を発信するために、島根の自然と人の恵みを味に変えている。訪れるたびに新たな発見があり、旅の思い出に残るひとときを提供してくれるはずだ。

取材・文・撮影=水島彩恵

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