ママタルト檜原さんは高校時代、足の親指の爪の隙間のゴミが臭すぎて人体の真理に到達した
東京ウォーカー(全国版)

「M-1グランプリ」にて2022年から2年連続で準決勝に進出し、2024年には悲願の決勝進出と着実に認知度を高めているお笑いコンビ・ママタルト。独特な言い回しの長尺ツッコミが癖になるツッコミ担当・檜原洋平さんは、持ち前の陽気な性格とハッピーオーラで笑顔を届けるご機嫌ボーイだ。「ママタルト檜原の楽しみ日記」では、そんな檜原さんの生活にある“お楽しみ”を皆さんにおすそ分け!第17回は、足の親指の爪の隙間のゴミについて。

第17回「足」
こんばんは。
(俺は「こんばんは。」とかでも文字数を稼ぐ。文字数を稼ぐことができそうなスペースがあれば、積極的に前に出ていくのがこの俺よ。1秒で6文字を稼ぐ男よ。これを読んでいる皆さんは「こんばんは。」で文字数を稼がれるとは思わんかったやろう。俺はこの調子で夏休みの読書感想文をあっという間にやっつけとったわけよ。あとこの前この連載を担当してくださる方に「そういえばすみません、連載の中で一人称が俺になったり僕になったりしてるんですが大丈夫ですか?」と聞いた時、「大丈夫です」と言ってもらったのがこの俺よ。安心して俺はこれからも同じエッセイの中で俺になったり僕になったりさせてもらうわけよ)

第17回の更新です。
いよいよきたか17回。朝10時に野球のチケットが発売される時、そのチケットを絶対に取りたい人がおったとしても17回は画面を更新しないやろう。スマホの画面を下に引っ張って歯車みたいなマークを17回も出さんやろう。
いや、もしかしたらマークを17回押す人もいるかもしれん。この更新文(エッセイの始めにこの更新が何回目であることを伝える楽しい文章。この更新文があることで、読者は安心して過ぎゆく年月を確認し、本題に進むことができる)を出すのはまだ早かったか…この更新文は第80回あたりに出すのが吉やったともいえるやろう!

今回のお楽しみは、足の親指の爪の端っこのゴミを爪楊枝でとること。
「それのなにがお楽しみなんや」と早速読むのやめたそこの君、次の更新で是非見返させてほしいやろう。次の更新は読んでいて気分がよく、しかも情報性もあるエッセイを目指させてもらうので是非次回を期待していてほしいやろう!
皆さんは足の親指の爪の隙間のゴミをとったことはあるかな?
風呂上がりなどの爪が柔らかくなっているタイミングで、爪楊枝を隙間に入れてヒョイっとやると中から爪垢みたいな小さい塊が出てきます。そしてそれを嗅いでみよう。一つ前のご飯を何食べたか思い出せなくなるくらい臭いやろう。
明らかに生命の息吹、そして大地の鼓動を感じるくらい臭いやろう。

僕は「最近ストレスが足りてないな」と思ったら足の爪を切るついでに足の爪の隙間のゴミを嗅いでみるようにしています。「くっさぁ〜〜〜い!ウォー!!!絶対に売れてやる〜!!!」とパワーが湧いてきます。
僕が初めて足の親指の爪のゴミをとったのは高校生の時。自分の体からこんなに臭い部品が出たことに、人生の奥行きを感じたのを覚えています。
「ははーん、足の親指の爪の隙間を爪楊枝でほじっただけで俺からこんな臭い部品が出てくるということは、体の中で何が起きててもおかしくないってことやなぁ…?」
その時、僕は高校生ながらにして人体の真理に到達したのです。足の親指の爪の隙間からこんな臭い部品が出てくるくらいだから、人間というのは無限に生きることはできないやろうということに。

そこで真理に到達できたことで、数年後にやってくる「夏場の腕時計の皮のベルトが、脳がリセットされてしまうくらい臭くなってしまう問題」にもうまく対応することができました。
みなさんは夏場の腕時計の皮のベルトの臭いを嗅いだことはあるかな?もし嗅いだことがないなら、仲のいい友人に夏場の腕時計の皮のベルト部分を嗅がせてもらうといいやろう。
「こんなに皮部分が臭くなる代わりに時間が分かるだけでは、どう考えても割に合わんがな」
もしその友人が車を貸してくれるくらい最高な友人だったとしても、そう言い放ってしまうのは目に見えている。それくらい夏場の腕時計の皮のベルト部分は臭い。

夏場に皮のベルトの腕時計を足の親指に巻いたら、最強のアイテムが完成するだろう。悟空とベジータがフュージョンをしたときのワクワクを五感で味わうことができるやろう。
それを嗅いだ時、脳が全部リセットされて一からやり直しになってしまうかもしれないが、そのクレームが僕の耳に入るのも数年後。
その時は「えぇ?それいつのエッセイ?」としらを切らせてもらうやろう。

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