映画『国宝』105億円突破で邦画実写歴代3位!吉沢亮「この作品に参加してよかった、僕にとっても特別な映画」
東京ウォーカー(全国版)
吉沢亮さんが主演を務め、横浜流星さんが共演する映画『国宝』が、2025年8月17日までの公開73日間で、観客動員数747万人、興行収入105億円を突破した。歴代の興行収入ランキングでは、邦画実写において、『踊る大捜査線 THE MOVIE 2 レインボーブリッジを封鎖せよ!』(2003年公開、173.5億円)、『南極物語』(1983年公開、110億円)に次ぐ第3位の成績となった。公開から2カ月以上が経ってもなお、何度も足を運ぶ観客が絶えず、劇場は大盛況で空前の社会現象となっている。

公開17日で21億円、73日で105億円!止まらない快進撃
公開17日間で観客動員152万人、興行収入21.4億円という好スタートを切った『国宝』。SNSでは連日、「何回観ても涙が出てしまいます」「一生記憶に刻まれる傑作」といった声が寄せられ、多くの人が劇場での鑑賞体験に深い感動を覚えていた。
そしてこのたび、ついに大台の100億円を突破。公開73日間での達成という驚異的なペースは、まさに「100年に1本の壮大な芸道映画」と称される本作への期待と評価の高さを物語っている。
歌舞伎に魂を捧げた男の50年の物語
原作は吉田修一さんが自身の歌舞伎黒衣としての経験を糧に書き上げた渾身の一作。抗争で父を失った主人公・立花喜久雄(吉沢亮)が、上方歌舞伎の名門の当主・花井半二郎(渡辺謙)に引き取られ、歌舞伎の世界へと足を踏み入れる。そこで出会うのが、半二郎の実の息子である御曹司・大垣俊介(横浜流星)だ。生まれも育ちも才能も異なる二人の物語を軸に、芸に人生を捧げた男の50年の軌跡を描く壮大な物語が展開される。



異なる境遇で育った二人の友情とライバル関係を、吉沢亮さんと横浜流星さんが熱演。四代目中村鴈治郎さんによる歌舞伎指導のもと、本物の女形の所作が二人の演技に反映され、その美しさは観る者を魅了してやまない。


喜久雄を取り巻く人物たちも物語に深みを与える。スナックで働きながら幼馴染の喜久雄を支え続ける福田春江を高畑充希さんが、血はつながらずとも若き喜久雄を育てた立花マツを宮澤エマさんが体現。当初は喜久雄を受け入れることに難色を示しながらも、その才能を見出し育てていく俊介の母・大垣幸子を寺島しのぶさんが、そして当代一の女形であり人間国宝の小野川万菊を田中泯さんが演じている。




さらに森七菜さん、三浦貴大さん、見上愛さん、黒川想矢さん、越山敬達さん、嶋田久作さん、永瀬正敏さんといった実力派俳優陣が集結し、豊かな演技力で物語に奥行きを生み出している。



世界が認めた日本映画の新たな金字塔
メガホンを取るのは、『フラガール』で日本アカデミー賞最優秀作品賞・監督賞を受賞した李相日監督。脚本は『サマー・ウォーズ』の奥寺佐渡子さんが手がけ、撮影には『アデル、ブルーは熱い色』でカンヌ映画祭パルム・ドールを獲得したソフィアン・エル・ファニさん、美術には『キル・ビル』の種田陽平さんと、国内外の一流スタッフが結集した。


その卓越した芸術性と物語性が評価され、本作は第78回カンヌ国際映画祭監督週間部門に選出。現地での上映後には鳴りやまない拍手が会場を包み、吉沢さんは「我々がこの作品に込めた熱量をしっかり受け取ってくださって、すごく胸に来るものがあった」と語り、横浜さんも「あの光景はこれから先も忘れないと思う。本当に役者をやっていてよかったなと思える瞬間だった」と涙を滲ませた。李相日監督は「最後の最後で、ものすごくちゃんと我々が込めたものがすべて届いている、伝わっているという感触がダイレクトにあって、震えが来る感じがした」と、世界の映画ファンに作品が受け入れられた喜びを表現した。


吉沢亮「僕自身にとっても特別な映画」
今回の快挙を受けて、キャスト陣からも喜びのコメントが寄せられている。
吉沢さんは「たとえ少数でも見てくれた方の人生に寄り添うような、心から大切に思ってもらえるような映画にしたいという思いでこの作品に参加しました。こんなにもたくさんの方に愛していただき、感謝しかございません。ご覧になった皆様からたくさんの熱のこもったお言葉を頂戴し、この作品に参加してよかったと心から思わせていただいている日々でございます。僕自身にとっても特別な映画になりました」と、作品への深い愛情と観客への感謝を語る。
横浜さんは「映画『国宝』がたくさんの方々に届き、愛していただけて心から感謝申し上げます。この上ない幸せを感じていますし、日本映画を発展させるための責任がさらに強くなりました」と述べ、さらに「この作品に携わらせていただくと決まったときに、日本の伝統芸能である“歌舞伎”に対して敬意を払って生きること、“歌舞伎”の魅力を届けたいと思っていました。映画を観た方々に、実際の“歌舞伎”も観てみたいと興味を持っていただけたら、少しは使命を果たせたのかなと思います」と、伝統芸能への架け橋となる使命感を明かしている。
渡辺さんは「公開から2カ月と少し、こんなに多くの方々に足を運んでいただき、驚きと共にとてもうれしく思っています。スタッフ、キャスト、監督、この映画に携わった全員の情熱と努力が報われました。撮影中は自分にとって芸道とは何か、舞台に立つ心構えとは、さまざまに問い直す時間でした。俳優として歴史に残る作品に参加できてとてもうれしく思っております」と、この作品が俳優人生においても特別な意味を持つことを振り返った。
世代を超えて広がる感動の輪
李相日監督が「古い、昔の映画の中でしか見たことがない光景でした」と語るように、劇場には高齢の人から中高生の若者まで、男女を問わず満場の観客が集まっている。
「そこに世代の隔たりは消え、人は誰しもが魂のうち震える瞬間を待ち望んでいるのだと、理由もなく流れる涙がどれだけ美しいものかと、我々の目に生涯忘れることのない景色を焼きつけてくれました」と監督は続ける。「何度も劇場に足を運んでくださった方はもちろん、一度でも、あるいはこれからでも、『国宝』を浴びるすべての方々に関係者一同、ただただ感謝です。映画は素晴らしい、戦う価値がある」
“国宝”と呼ばれる高みを目指す男の魂の軌跡、その圧巻のクライマックスを、ぜひスクリーンで体感してほしい。
映画『国宝』概要
監督:李相日
脚本:奥寺佐渡子
出演:吉沢亮
横浜流星/高畑充希、寺島しのぶ
森七菜、三浦貴大、見上愛、黒川想矢、越山敬達
永瀬正敏
嶋田久作、宮澤エマ、田中泯
渡辺謙
原作:『国宝』吉田修一著(朝日文庫/朝日新聞出版刊)
配給:東宝
(C)吉田修一/朝日新聞出版 (C)2025映画『国宝』製作委員会
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