一度は体験したい!スターバックスのティバーナストアのアートな空間を徹底紹介

東京ウォーカー(全国版)

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2025年2月に誕生した「スターバックス ティバーナストア 銀座マロニエ通り(以下、ティバーナストア)」はもう体験した?ティーに特化したティー & カフェから一歩踏み込んだ、進化したティー体験ができる店舗として、メニューはもちろんのこと、店舗空間を彩る内装のあらゆる要素に対しても細部までこだわっている同店舗。今回は、店舗デザインを担当したスターバックスのストアデザイン・コンセプト部の川田さんの案内で、ティバーナストアの空間をご案内しよう。


コンセプトをつなぐピースはすべてアート

ティバーナストアのデザインコンセプトは、混ぜ合わせるという意味の言葉「Mélange(メランジュ)」。茶葉やフルーツ、スパイスなど驚きのある組み合わせが特徴のティバーナ(TM)のティー、お湯を注ぐと色鮮やかに広がっていく茶葉の様子、飲んだ時の五感を刺激するティー体験…。そうしたいろいろな組み合わせの妙を視覚的にも体験してもらいたいという思いから、デザインコンセプトは決まったという。

スターバックスの内装は絵画から家具、壁紙に至るまで、店舗で表現したいストーリーに照らし合わせて作り上げられるが、それらすべてを川田さんは「アート」と表現し、「一つひとつがお店のストーリーをつなげていく大切なピースです」と語る。

スターバックスのストアデザイン・コンセプト部に所属する川田さん


「店舗デザインにとってのアートとは、コンセプトやイメージにアーティストが共感して具現化し、それ自体もストーリーを持っていてお客様やパートナーに伝えていける、かつここにしかないものだと考えています」

ティバーナストアでは素材からアートに至るまで、作り手にお店のコンセプトを丁寧に伝え、実際にティバーナのティーを手にしてもらい、そこからイメージを膨らませて手掛けているという。そしてそれらが主張し合うのではなく、店と調和しティーを楽しむ空間になるよう細部まで考えつくされている。

では、実際に入店してみよう。

ウェルカミングなエントランス

STARBUCKS GINZA HOUSEの地下1階にあるティバーナストアへ続く階段を下りていくと、ガラス張りの店舗が見え、まず目に留まるのは、半個室のティールームだ。ここはティーセミナーなどに使用できる店舗ならではの象徴的な空間で「最初にお客様の目にとまるよう、あえてこの位置に計画しました」と川田さん。

地下への階段を下りていく。写真の左側がティールーム、右側がエントランスだ


そしてティールームとつながるエントランスのガラスには、デザインが施されていて、ハーバルティーの素材からイメージしたモチーフが描かれている。

エントランスに手描きされたモチーフ


なんとこのデザインは、実は手描きなんだそう!

「微妙な濃淡があるのは、手描きならではの風合いですよね。クラフトの温かみや親しみやすさを感じていただきたくて」と川田さん。また、このアートがパーテーションの役割を果たし、絵柄の間からお店の奥が見え隠れすることで、扉の向こうに広がる空間に期待感を高めてくれる。

混ざり合うティーをイメージしたティーウォール

そして扉を開けると、ピンクから始まり、グリーン、イエロー、そしてまたピンクとさまざまな色が散りばめられたティーウォールが、奥のバーへと誘っていく。

明るい色使いのティーウォール


ティーウォールはデザインペイントのアーティスト・ヨザン弥江子さんが手掛け、ティーを抽出する過程で液色が変化する様子を、8種類の色を組み合わせてグラデーションで表現。和紙に刷毛などを使って色を塗り、一枚一枚を手でちぎって貼り合わせていったものだというから驚きだ。

ティーウォールは和紙を一枚一枚、手で貼り合わせたもの


「手作業で塗っているので一枚一枚の色のにじみ方にも温かみがあり、ちぎった和紙を少しずつ重ねて貼っているので自然に色が混ざり合っているのです」

照明の加減も計算され、地下にあるとは思えないほど明るい空間を生み出している。

バーは、パートナーが立つ特別なステージ

ティーウォールに導かれながら店の奥へと歩を進めると、パートナー(従業員)たちが笑顔で働くバーの全容が見えてくる。

「バーはパートナーが立つメインステージ。一番見せたいクラフトシーンをここに表現したいと思い、さまざまな素材や色を検討しました」と言い、目を引くのは、カウンターの下に使われている「フォレストバンク」という素材。フォレストバンクは、デザイナーの狩野佑真さんが開発したマテリアル。木片や葉など自然素材を原料に環境負荷の少ない樹脂で閉じ込めたアートだ。

バーのテーブルを支えているグリーンカラーがベースの素材が、フォレストバンク


「いろいろな素材を混ぜこみ、切削した面によって違う表現が出るので、同じものがひとつとありません。スターバックスのつながりをより深く表現するため、お店で使われなくなった家具やカップなどを混ぜてオリジナルの素材を作ってもらいました。混ぜ合わせるという意味合いや廃材も使って作れる面白さなど、ストーリーのある素材です」

よく見ると、木片などの中に「あ、これカップかも」「これは家具かな?」と発見が!オーダーを待っている間にぜひ間近で見てほしい。

メランジュを表現したメインアート

バーでのオーダー後に左側を見ると、壁いっぱいに広がるアート作品がある。これは、ティバーナ(TM)の茶葉や果実、ハーブなどからイメージされた小林万里子さんの作品『楽園への感覚を辿って』だ。

小林万里子さんの『楽園への感覚を辿って』


布や糸、木材、鉄など異なる素材を組み合わせ、鮮やかな色使いが見る者の気持ちまで明るくしてくれる。茶葉の産地に生息する鳥や、コーヒーチェリーを思わせる赤い実なども巧みに織り込まれ、自然の恵みやパワーを感じられる。

異素材の組み合わせもまた“Mélange”だ


この壮大な作品も、「お客様と一緒にあってこそのアート」だと川田さん。作品の真下に長いベンチシートが設置されており、“お客様が座った時にアートがどう見えるか”ということまでも考え、最後まで作品の配置を調整したそうだ。

ティバーナストアを象徴するティールーム

そして左を見ると、エントランスから見えた半個室のティールームがあり、壁にはヘラルボニーの契約作家である藤田望人さんが手掛けたコラージュ作品がある。藤田さんの作品には銀座、マロニエなど店から連想させる言葉が散りばめられている。

「ここに『茶花』と書かれていますが、これは藤田さんが“ティバーナ”から漢字をイメージして作り出してくれた表現です。ティバーナのエデュケーションカードも隠れています」と、ティバーナストアとのつながりの深い作品になっている。小林さんの作品同様、ティーセミナーでパートナーが作品の前に立った時のことも考慮して形状や配置にもこだわったそうだ。

後ろの壁にかかるのが藤田さんの作品


そしてもうひとつ印象的なのが、シアトル在住の照明アーティスト木下有理さんの作品『SORA/宇宙』だ。和紙などの素材を使って手作りされていて、雲を思わせるような作品は、店内のティーウォールの和紙と同素材としてのつながり、空間との調和から採用に至ったのだそうだ。

ティールームにかかる照明『SORA/宇宙』


銀座という東京の特別な場所で、ティー体験の進化・深化を体現するティバーナストア。ストーリーを丁寧に紡ぎながら来店客が五感で楽しめる空間づくりに細部までこだわっている。ぜひこの唯一無二の空間に足を運び、その世界観を楽しんでみよう。

※記事内に価格表示がある場合、特に注記等がない場合は税込み表示です。商品・サービスによって軽減税率の対象となり、表示価格と異なる場合があります。

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